くらし

社会人1年目のビジネススーツ、基本を外さず少しだけ人と差をつけたい!

新生活特集 木下 亜沙希

社会人1年生のワタシ。新社会人として新しいスーツをそろえたいと思っています。今持っているのはリクルートスーツだけ。出番の多いスーツになるので失敗できません! どんなことに気をつけて購入するのがいいですか? 教えて、賢人!

Q1 ビジネススーツで気をつけることは? 基本の「き」を教えてください!

スーツ選び

出典元:baloon111/iStock/Thinkstock
 

A1 まず、何よりも大切なことは「清潔感」です。新社会人らしいフレッシュ感にあふれ、どんな世代の方からも信頼されるベーシックな装いを目指されることをおすすめします。

色は冠婚葬祭にも着用できる黒を選ぶとよいでしょう。それ以外は、濃紺やチャコールグレーなど。1着目は黒に近い色を持っておくと、シーンを選ばずに着ることができるのでとても重宝します。柄は無地かまたはそれに近いものを。個性があるものほど、着用できる範囲が狭くなるので、できるだけベーシックなものを選ぶとよいですよ。

女性はひざ丈のタイトスカートがおすすめです。座ったときにスカートが上がりすぎないかチェックするのを忘れずに。男性はシングルのスーツをそろえましょう。肩幅をきちんと合わせたものを選ぶことで、綺麗な着こなしに一歩近付けますよ。

Q2 新人にNGなスーツはありますか?

A2 新社会人とは、社内では仕事を教えてもらう立場でありながら、一歩外に出れば会社の看板を背負う存在です。個性を主張するにはまだ早すぎるといえるでしょう。柄物や派手なもの、また収入に不相応な高価なものも避けるのが無難です。

学生の頃と違い、社会に出れば世代も好みも全く違う幅広い方々に接します。仕事がまだ一人前でないうちは、清潔感を大切にした、社会人として信頼してもらえる装いが大切です。先輩方をよく見て、社風も考えながら、その雰囲気を崩さないように協調性を大切にしたスーツ選びをしましょう。

Q3 少しだけ人と差をつけてお洒落に着こなしたいです! ポイントを教えてください。

スーツアクセサリ

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A3 お洒落を楽しみたい気持ちはわかりますが、個性やデザイン性でお洒落をしようと思うのは、まだ早いと思ってください。社会人になったばかりの皆さんにとって、スーツを最もお洒落に着こなす秘訣は、徹底的に「清潔に着る」ということです。身だしなみの整え方を覚えることも、社会人としての大切な勉強のひとつです。前からだけでなく、後ろからはどう見られているのか、360度きちんと整えられているかを気にしてみてください。

服用ブラシ

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スーツも大切な仕事道具のひとつです。その道具を長く大切に使うためにも、スーツと一緒に衣服用のブラシと重厚感のある重ためのハンガーを一緒に購入されることをおすすめします。

1日スーツを着たらそのまましまうのではなく、1分間ブラシをかけましょう。汚れが取れ繊維が整うので、美しさが長持ちします。また肩の部分に厚みがあるハンガーを使うことで、買った時の形を保つことができます。

毎日、ほんのひと手間を惜しまないこと。小さな習慣を積み重ねていける気持ちを持つことは、みなさんの日々の仕事にも通じることです。毎日1分間。スーツを大切にしまう習慣を身に付けてみてください。

Q4 半年後には2着目もそろえたいと思っています。どんなスーツがいいですか?

A4 黒・濃紺・チャコールグレーのうち、まだ持ってない色を選ぶとよいでしょう。落ち着きのある色は、シーンを選ばず着用できますので、まずはこの3色をそろえる気持ちで買い足してきます。

また、外出が多い業種の場合は、季節感を踏まえたスーツ選びも視野に入れてみてください。梅雨用の水をはじくものや、夏用の軽量・涼感タイプなど、仕事内容に合わせて選んでみましょう。

Q5 スーツの着こなしで気をつけることはありますか?

A5 男性についてですが、ソックスはビジネス用のものを着用しましょうね。くるぶしが出る短いものや、個性的な柄物なども多数ありますが、それは仕事が一人前になってそれぞれのキャラクターでスーツが着こなせるようになってから。ダーク系のスーツでは、座った際に靴下は意外と目立つものです。普段かくれた場所もぬかりなく整えておきましょう。

最後に、「身だしなみ3原則」をお伝えしておきます。

1)清潔感

2)機能性~業務のしやすさ・体型に合うか

3)調和~TPOや企業風土に合っているか。

この3つを意識して、日々の着こなしを考えていきます。どれも大切ですが、新人の頃は特に「1)清潔感」を意識しましょう。2)や3)は実際の業務についてみたり、時間が経ってからでないと分からないこともあります。しかし、1)は社会人1日目から取り組めます。慣れないうちは面倒に感じるかもしれませんが、これを自身のルーティンにしてしまえば、将来忙しくなった際も、身なりを整えるのにエネルギーを割かなくてすみますよ。

お洒落は自己表現のための手段ですが、身だしなみは他者からどう見られるかを意識したものです。あなたがお客様や社外の方と会っているとき、あなたは企業の顔です。あなたを見て、どんな企業か判断されるのです。その意識をしっかり持って、身だしなみを整えることが、新社会人としての大切な着こなし術です。ぜひ、このことを心に置いて、スーツ選びをしてみてくださいね。


本当は、もう内定も決まったし、リクルートスーツのようなみんなと同じスーツではなくて、個性的なものを選ぼうとしていました。ベージュなんてどうかなって。とんでもなかったです、とほほ。これからは「社会人1年生」なんですよね。社内外の皆さんから信頼してもらえるようなものをまずは選んで、ベージュのスーツは一人前になってからにします! 賢人、今回も勉強になりました! ありがとうございました。