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13万6500円で資格取得し、キャンドル作りのスクールを始めたものづくりアーティスト!

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13万6500円で資格取得し、キャンドル作りのスクールを始めたものづくりアーティスト!

福津市の海が見える教室「candle house lokki」で、キャンドル作りを教える木村翔子さん(35)。棚に飾られた色とりどりのキュートなキャンドルが女性たちのハートを惹きつけています。ものづくりが大好な木村さんは自宅で教室をしたいと思い立ち、選んだのがキャンドルでした。そこからキャンドル作りを学び、持ち前の積極性であっという間に教室をオープン! 今では作品のオーダーも受け付けています。

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教室を開きたくて選んだ「キャンドル作家」という仕事。そしてインストラクターの資格を取得

木村さん

子どものころからものづくりが大好きな木村さん。近くの文房具店で雑貨やお店の人が包み紙にリボンを掛けるのを飽きずに見ていたそう。短大では服飾科を選択して洋服を作りました。結婚して子どもが生まれてからも、時間を見つけてはリースやアクセサリーなどを作ってきました。

「専業主婦になっても、社会との繋がりや、自分でお金を稼ぐ楽しさを感じたかったんです」と話す木村さん。

そして・・・いつかものづくりの楽しさを感じてもらえる教室を開けたらいいなという希望を抱いていました。

教室を開くためには資格が必要だと思った木村さんは、やがて行動を開始します。まずどんな資格を取ろうかと、ネットでいろんな資格を検索したり、本を読んだりして、あまり他の人がしていない教室をリサーチ。以前仕事を退職したときにもらった海外のキャンドルに惹かれていたこともあって、日本キャンドル協会(JCA)の存在を知ります。東京にあるJCA認定校の先生の作品を見て、これまで目にしたこともないキャンドルに驚きと感動を覚えました。

「キャンドルって、こんなにすてきなものが作れるんだと、創作意欲が湧きました。福岡に認定校ができたことを知って、すぐに受講することにしたんです」

木村さんがJCAの初級、中級、上級を受講し、アーティストコースで資格を取得するまでにかかった費用は、締めて13万6500円でした。

さらに人気のパイピングキャンドルのインストラクターの資格も取得しました。パイピングとはケーキをデコレーションするときのようにソイクリームを絞ってキャンドルを飾る技術。

「子どもを幼稚園に入れたあとで教室を始めようと思っていたので、資格を取得してのちの1年間は子どもが寝ている間に試行錯誤しながら制作に励んで腕を磨きました」。そうして仕上げたキャンドル作品をハンドメイドマーケット「minne(ミンネ)」や、各地のイベントに出て販売しました。

「イベントではお客様の反応を直接見ることができて、とても勉強になりました」。こうして、木村さんは着々と力を蓄え、教室開催への準備を続けていきました。

かわいくて、奥が深いキャンドルの魅力にますます惹かれて

さまざまなキャンドル

キャンドルはパラフィンを容器に入れて、IHヒーターで温めて溶かして作ります。

「パラフィンは溶かすと液体になるので、どんな形でも作ることができるのが楽しいんですよ。型は耐熱であれば何でもOK。香りをつけたり、色をつけたり、ドライフラワーやプリザーブドフラワーを入れたり、貝殻を使ったりと、自由に創作できます。いろいろ作っても、奥が深くて、学びに終わりがないので、何年作っても探求心が尽きません。キャンドルは“作る楽しさ”、“飾る楽しさ”、“灯す楽しさ”と三つの楽しさを味わえるのが魅力です」

木村さんのキャンドルはきれいで、かわいくて、スイーツのよう。パステルカラーを使い、リボンのモチーフがあったり、涙型があったり、見ていてとても癒やされます。火を灯すと雰囲気がぐっと変わって、ロマンチックにもドラマチックにも変貌します。

いよいよ教室をオープン! 遠方からも生徒が訪れて・・・

海が見える教室

「わたしは酉年生まれで、名前に羽がついているので、教室は鳥の名前をつけようと思ってました。教室の大きな窓からは相ノ島が浮かぶ海が見えるので、海鳥のカモメにすることにしたんです」。教室名『candle house lokki』のlokkiとはフィンランド語で“かもめ”という意味だそうです。

「『かもめ食堂』っていうフィンランドを舞台にした映画が好きで、lokkiが“かもめ”という意味だと知りました。教室の名前を考えたときに、浮かんだ名前で、響きもいいので決めました」

教室をオープンするにあたっての初期費用は棚やテーブルなどの家具代と材料費を合わせて5万円程度。「教室を始める以前にネット販売やイベントの出店をしていたので、その売り上げで購入できました」。さすが! 準備万端の木村さんらしいエピソードです。

そしてついに、2016年5月。念願のキャンドル教室をオープン!

教室は平日のみで時間は2時間。体験教室は「選べるキャンドル教室体験」「ボタニカル・ジェルパームキャンドル体験」「パイピングキャンドル体験、「期間限定レッスン」の4種。「選べるキャンドル体験教室」は好きなキャンドルを2つ選んで作ります。「パイピングキャンドル体験」は香りをつけたグラス入りキャンドルとカップケーキキャンドルを作り、上にパイピングしたデイジーとアップルブロッサムを飾ります。料金は3000円~3200円。午前と午後に分け、基本的にマンツーマンで教えています。さらに難易度の高い、資格所得可能なパイピングキャンドルコースも受講できます。

生徒は20代から60代くらいの主婦が多く、鳥栖や飯塚など遠方から訪ねてくる方も。窓から海が見える環境は心地よく、制作後のドリンクタイムもうれしい心配り。リピーターが多いのもうなずけますね。チャーミングで明るい木村さんと過ごす時間は、楽しい気分で制作に取り組めそうです。

自宅の教室なので家族の理解も欠かせませんが、イベント時には荷物運びもしてくれるなど、ご主人も協力的です。

ホームページ、ブログ、インスタグラムで教室をPR

かわいいキャンドル

さて、教室を運営するためにはPRが必要。木村さんはホームページを作り、ブログも始めました。ちょうどそのころから周りでインスタグラムをする人が増えてきたので、インスタの投稿に力を入れ始めます。

「インスタグラムの反響が一番大きいですね。今、教室に見える方の70%くらいがインスタで見つけて下さった方々なんです」。教室のほかにオーダーも受け付けています。「結婚式のプチギフトなどで利用してもらっています。300個のオーダーが来ることも」と、人気ぶりが伺えます。

大変なこともあるけど喜びも大きい!憧れだった「教室」運営

キャンドル教室の作品

教室は一人で運営しているので、何から何まで一人でこなす大変さもあります。「子どもが病気になったり、自分が体調を崩したりして、レッスンをこちらの都合でキャンセルしたりしないように。体調管理にはとても気をつけています」

体験教室で来られた生徒さんに「人の心を笑顔にさせる素敵なお仕事ですね」と言ってもらえたことが心に残っているといいます。「ものづくりの時間というものは日常に彩りを与えてくれると思っているので、それを感じてもらえたことはとても嬉しかったです」と木村さん。

積極的にチャレンジしていく姿勢が夢を実現する

キャンドルにあかりを灯して

火を点したキャンドル

思ったことはどんどん突き進んで行くタイプの木村さんだから、自宅で教室をオープンという夢が短期間で実現しました。「将来は海の近くでキャンドルや雑貨のある小さなお店を開けたらいいな」と、さらに将来の夢をはばたかせています。きっと教室オープンと同じように段階的に結果を積み上げていき、その夢も実現できそうですね。

candle house lokki

海が見えるキャンドル教室candle house lokkiインスタグラム

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