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いまさら聞けない『GDP27.8%減』って!?どう最悪なのか!?

「お金0.2から2.0まで」新しい経済のルールと生き方を考える 中村 修治

いまさら聞けない『GDP27.8%減』って!?どう最悪なのか!?

【画像出典元】 「Alex- stock.adobe.com」

ワタシ(中村修治)は、57歳である。人生100年時代の半分を遠に過ぎた。おかげさまで、阪神淡路大震災も、東日本大震災も、オウム真理教の事件も、リーマンショックも、100年に1度だと言われるようなことを何度も経験してきた。その度に、マスコミは大騒ぎ。世論は、右往左往。今回の新型コロナウイルスの騒動も、決して例外ではない。だから、意外と冷静に受け止められている。

しかし、2020年の4~6月期のGDPが過去最悪の27.8%減になったって話題は、ホントに初めて。2008年のリーマンショック直後の3カ月間は、17.8%減。今回は、戦後最悪の落ち込みなのである。

GDPってそもそも何なのか!?
GDP27.8%減ってどう最悪なのか!?
いまさら聞けないことを真面目に書いてみた。

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GDP(国内総生産)って、そもそも何なの!?

GDP(国内総生産)とは、国内で一定期間の間に生産されたモノやサービスの付加価値の合計金額のこと。つまり、日本の国民全体でその期間に儲けたお金の総計である。内訳は、日本で生活する人々が日常的に行う「消費額」と国内にある企業が行う「投資額」を合計した「民需」の総額に、「政府支出」と「貿易収入」 を合計したもの。

GDPは、みんなのお給料の根本である。日本でやりとりされるビジネスは、ぜーんぶこの中に含まれるのであって、企業の存続は、この指標に左右される。

簡単に言っちゃうと『GDP 27.8%減』が、ずっと続けば・・・日本国民のお給料は、30%減近くになるのは、必然。2020年9月現在、ちゃんとお給料が払われている企業のほとんどは、今まで蓄積していた資本を溶かして分配していることになる。

たったの数%に、全企業がピリピリする理由

GDPが過去最悪となった4~6月期は、その半分以上を占める個人消費が、前期比8.2%減に落ち込んでいる。旅行にも行かない。外食もしづらい。当たり前だ。月額40万円の収入がある家庭が毎月35万円の消費をしていたとすると、約3万円の緊縮が起こったと言うことである。ひとつの家庭から見れば、3万円が浮いたくらいの話である。

しかし、企業側から見れば、8%なんて飛んでもない話なのである。GDPだとか、経済成長率だとかが、たった数%の上がり下りでニュースになるのには、意味があるのだ。

実は、日本の全企業の経常利益の平均額は、総売上額の4~5%程度なのである。税金などを払った後に残す純な利益は、たったの4~5%だ。この金額が、未来に投資されていく。企業の貯蓄されたキャッシュとなっていく。

日本の中小企業に貯蓄されているキャッシュは、せいぜい3カ月先までだと言われるのは、こういうお財布事情にある。たったの1%や2%だってピリピリするのには、理由がある。

だから『GDP 27.8%減』は、トンデモナイ話なのである。この3カ月間で、1年間の企業の利益はキレイに消えているはずである。お給料を出しているだけで奇跡のようなものである。みんな無理をしている。現預金なんて、もうすぐ底をつく。これを挽回するのに、何年の月日を要することになるのか!?マジで最悪!!!これが、再度の非常事態宣言なんて、もう無理!!という理屈である。

めっちゃややこしいコロナショック!?

一方で、米アップルの時価総額が米国企業で初めて2兆ドル(約212兆円)を突破したというニュースがお盆明けに入ってきた。日本の年間国家予算は、合計で約300兆円。凄い評価だ。全世界で巻き起こっているコロナショック がGAFAMをはじめとした21世紀型企業への期待を軒並み底上げしている。

不況期にはほぼすべての企業が減益するものだが、このコロナ禍は、違う。今回は最高益の会社もたくさん出ている。食品スーパー、ドラッグストア、ホームセンターなど業績が絶好調な会社群がある。

こうして好景気の時のように、株価は高いまま維持されている。『GDP 27.8%減』だというのに株価は好調という、めっちゃややこしい経済状況を生んでいるのがコロナショック なのである。

・・・ちゅうことは、むしろ、コロナが収まった時の方が、混乱は大きくなるってことかもしれない!?

リモートワークが当たり前になったら !?

もしも?である、、、コロナが収まっても、リモートワークが、このまま当たり前になったら!?モラハラやパワハラを受けない快適な職場環境になったら!?夜の居酒屋は、商売あがったりである。アルコールの消費量は、めっちゃ減るだろう。離婚率は、きっと高まる。家に帰ってこない子どもが増加する。

守られていないところから文化は生まれる。
ダメなところがあるから余剰な市場は創られる。

サラリーマン文化は、カウンターカルチャーである。半沢直樹の「倍返し」というセリフが流行るのは、その証拠である。サラリーマンは、どうしようもないものをいつも抱えていなくてはいけない。ブラックじゃいやだけど、ほとんどの会社がグレーだから、この世の中は、なんかシアワセだったりするのである。

実は、ヒマでしょ!?お小遣い欲しいでしょ!?じゃあ、体験バイトをせよ!!

そこそこできる人達の決定的な弱みとは「お金」である?

 

『GDP 27.8%減』の現実が、世に晒すのは、白黒がハッキリした企業社会である。
どっちみちシアワセではない。
あぁぁぁぁぁぁ!
オッさんたちにとっては、最悪だ!!