くらし

新居で楽しみたい! インテリアとしてオススメの植物は?

新生活特集 松山 真介

新居で楽しみたい! インテリアとしてオススメの植物は?

この春から新居を構えます。新しい家では、もっと生活の中にグリーンを取り入れたいと考えています。そこで今回は賢人・松山さんと一緒に、平田ナーセリー小戸店VILLAGGIOを訪れ、同店部長の平田恭章さんに話を伺いました。

Q1 ウチは小さな子がいるんですが、どんな植物がおすすめですか?

ティランジア

 

(平田)サボテンなどとげがあるものは避けた方がいいでしょう。それと、子どもが誤って土を食べてしまわないような工夫が必要です。麻の袋で鉢ごと覆ってしまうといいですね。おしゃれに見えますし、一石二鳥です。土を使わないティランジアという植物もおすすめです。日本ではエアプランツという名前で親しまれています。

(松山)子どもの手が届かないよう、つるして飾るのはいかがですか?

(平田)床を広く使えていいですよね。今、人気があります。しかも、下に置くよりも植物の存在感が増すんですよね。つるす植物は、多肉植物など、あまり水が必要ないものがいいでしょう。今は下の写真のような、マクラメというハンギング用のホルダーがたくさん販売されていて、インテリアに合わせて選ぶことができます。

(松山)ハンギングするその部分も、インテリアの一つの表現として考えたいですよね。

マクラメ

 

 Q2 やっぱり日あたりのいいところに置いた方がいいですか? 日があまり差さない場所でも育てられる植物は?

ジュエルオーキッド

 

(平田)ティランジアは、窓辺から約1メートルまでの、光が届く場所に置くといいでしょう。また、植物には風も大事なんですよ。人間だって空気がよどんだところにずっといると、体調を崩しますよね。室内で植物を育てる時は、換気にも気を配ってください。

日があまり差さないところでもおすすめなのは、写真のジュエルオーキッドです。暗いところで見ると、葉脈が光っているようにも見えてきれいですよ。他にはコケも人気がありますね。

Q3 仕事が忙しくて。あまり手をかけなくてもいい観葉植物は?

多肉植物

 

(平田)サボテンや多肉植物は、比較的手がかからない植物です。写真は当店でディスプレイとしてずっと置いているものなんですが、時々水をやるだけでこんなに育ちました。ティランジアも水を霧吹きなどでやるだけですから、ローメンテナンスといえるでしょう。

ティランジアは水やりをしなくていいと思われがちですが、水は好きなんです。水をやらなくても耐えることは耐えますが、週に2~3回は水やりをしてほしいですね。

(松山)単に水をやるのではなく、水を与える行為から私たちは何を得ているのかを考えたいですね。花が咲いたらうれしかったり、弱ってきたらもっと栄養を与えた方がいいのかな、と考えたりする。そんな、命あるものと対話する時間なんですよね。

ノーメンテナンスで長持ちを突きつめたら、造花でいいよねということになります。でも、人間は、もともと森の生き物で、そこから進化してきたわけです。森林浴で心が落ち着くのは、植物から出るフィトンチッドという物質によるものといわれています。ですから、植物を生活に取り入れることは、何かと忙しい現代人にとって必要なことじゃないかなと思います。

(平田) 植物は基本的に”曲線”なんです。直線の植物って本当に少なくて、探す方が難しい。ですから植物を置くと、そこに空間ができるんです。

(松山) 近代の住宅は直線で構成されていますから、植物の有機的なフォルムがあると、くつろげる空間になりますよね。

Q4 インテリアになる、おしゃれな飾り方のコツは?

ティランジアの着生

 

(平田)ティランジアであれば、木やコルクに着けて根を張らせる「着生」がおすすめです。ティランジアだけをぽんと置いていても、あまり成長しないんですね。着生させると、生育が全然違いますし、枯れにくくなりますよ。順調に育てば花も咲きます。しかも、このまま置いたり、つるしたりして飾れます。当店でも、着生のワークショップを行っているんですよ。

ガラス容器を使ったテラリウムも人気ですね。葉から蒸発した水分が土に戻って、それをまた植物が吸い上げるという循環で、小さな生態系をつくるものです。ですから、フタをした方がベターです。ティランジアをテラリウムに入れている方がいますが、ティランジアは風が好きな植物です。見た目はかわいいですが、おすすめはできません。テラリウムには、湿度に強い植物が適しています。

Q5 リビングルーム以外でもグリーンを楽しむ方法はありますか?

(松山)キッチンにハーブ類を置くのはどうでしょう。鑑賞しながら料理にも使えますよね。

(平田)ミントなんていいですね。ただ、室内に置いたままでは新しい葉が出てこないので、できれば2鉢用意しておいて、葉を摘み取ったら室外のものと取り替えるというふうにローテーションすると、いつでも楽しめますよ。

いろんなところに置けるものということであれば、LED付きのテラリウムがおすすめです。LEDを常時ONにしておけば、日が入りにくいところでも置けますよ。今回は、Q2で紹介したジュエルオーキッドを使ったテラリウムの作り方を紹介します。

根をコケで覆う

 

1 根をコケで覆う。

ピンセットを使って、容器に入れる。

 

2 ピンセットを使って、容器に入れる。

コケを周りに入れる

 

3 コケを周りに入れる。

霧吹きで水をかける

 

4 霧吹きで水をかける。

容器の内側をきれいにふく

 

 5 容器の内側をきれいにふいて、フタをする。

LED付きのテラリウム

 

 (松山)雰囲気があって、間接照明としても使えそうですね。

(平田)植物を上手に育てるには、名前を知ることが第一歩です。名前を知って、どこの生まれかを知っておくだけで全然違いますよ。自生地の環境にできるだけ合わせてあげると考えれば、植物を育てるのはそんなに難しくないですよ。

(松山)どの植物も名前があるんですよね。雑草なんていう名の植物はありませんから。名前を知ることによって、愛着もわいてきますよね。

・ティランジア 400円くらい~
・ミント 300円くらい~
・LEDつきのテラリウム 700円くらい~

平田ナーセリー


LED付きのテラリウムがあるんですね。ぜひ置いてみたいです。植物を上手に育てるには名前を知ること、水をやることは命あるものと対話すること・・・植物と暮らすヒントをたくさんもらいました!