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都市伝説「エアコンのつけっぱなし」は本当に電気代節約になるの?

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都市伝説「エアコンのつけっぱなし」は本当に電気代節約になるの?

【画像出典元】「iStock.com/AntonioGuillem」

今年もまた暑い夏がやってきます。エアコンはなくてはならない存在になりますが、同時に私たちの頭を悩ますのが「電気代」。けれどエアコンの電気代は、実はちょっとした工夫次第で節約することができるんです。今回は誰でも今すぐ簡単にできる、エアコンの節約方法を5つ伝授します。

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エアコンのつけっぱなしは電気代の節約になる?その答えは

エアコンは電源ONにした最初と、暑くなった部屋を設定温度まで冷やす際に多くの電気を使っています。つまり最初の運転開始時が一番電気を使うんですね。逆に一度部屋を冷やしてしまえば、その後はそれほど電気を消費しません。したがって、部屋が冷えた後は、運転モードを「冷房」から「自動」にした方が電気代の節約になりやすいのだそう。

注意したいのは、短時間で電源をON/OFFするとき。「ちょっと外出するので、エアコンを止めておこう」、「部屋が冷えてきたし、もったいないので少しエアコンを止めよう」、この様なこまめな電源のON/OFFを行うと、かえって電気代がかさんでしまう恐れがあります。

ダイキンの検証実験によると、日中は35分まで、夜は18分までの外出であれば、エアコンを「つけっぱなし」の方が節約になるという結果が出ています。

電気代の節約術としては、「近くのコンビニに行く」など、日中35分までの短時間の外出であれば「つけっぱなし」にしておくのが良いでしょう。一方、外出などで何時間も部屋から離れる場合は、エアコンは止めておくことをおすすめします。

ダイキンの検証結果

エアコンの風向きは「上向き」「下向き」どっちが正解?

エアコンの風向きが上向き
【画像出典元】「PhotoAC」

空気の性質として、冷たい空気は部屋の下に、暖かい空気は部屋の上に溜まります。エアコンの風向きを「下向き」に設定していると、足元にばかり冷たい空気が集中してしまい、部屋全体を冷やすことができず、時間が経っても涼しくなりません。そのためにエアコンの設定温度を下げることになり、余計に電気代がかかってしまう羽目に。

おすすめは、エアコンの風向きを「上向き」もしくは「水平」に設定すること。こうすることで部屋全体に冷たい空気が行き渡るようになります。

また、「扇風機」や「サーキュレーター」を用意し、部屋の下に溜まった冷たい空気を上に向かって流してあげると、空気の循環がより改善するので効果的です。

「設定温度」を上げて電気代を節約しよう

エアコンの設定温度
【画像出典元】「PhotoAC」

エアコンは「設定温度」を上げるほど、消費電力が節約できます。設定温度を1℃上げるだけで、約10%もの消費電力削減につながるともいわれています。

逆に設定温度を22℃、20℃と寒気を感じる温度まで下げると、電気代は高くなりますし、体にも良くありません。

環境省が推奨するエアコン冷房時の室温の目安は28℃。特別な理由がない限りは室温が28℃前後になるよう、温度設定することをおすすめします(ただし、発汗機能が十分でない小さなお子さんや高齢者がいる場合は、配慮も必要です)。

電気代の節約ではエアコンフィルターの「掃除」が大事

エアコンの「フィルター」が汚れていると、冷たい空気の吐き出しが上手く行えなくなります。フィルターが汚れていることで設定温度を下げることにつながり、余計に電気代がかかってしまうことに。フィルターの汚れをこまめに掃除し、空気の通り道を作ってあげることが節約のポイントです。

フィルターの掃除方法は、次の通り。

【フィルターの掃除方法】
・エアコンのカバーを開け、掃除機でフィルター表面のほこりを吸い取る。
・汚れが酷い場合は、フィルターを外し水洗いする(汚れが取れない場合、中性洗剤などを使うのも効果的)。
※フィルターの掃除は、夏場であれば2週間に1度するのがベストです。

エアコンのフィルター
【画像出典元】「PhotoAC」

また、部屋の外にある「室外機」も定期的に掃除しましょう。室外機が汚れていると熱の放出が遮られるため無駄な電力を使うことになります。

室外機の掃除方法は、次の通り。

【室外機の掃除方法】
・室外機の表面や裏面に付着した汚れやほこりを、雑巾などで拭きとる
・室外機下面にある「水抜き穴」に詰まったゴミを手袋などで取り出す
・室外機の「ファン」の前を塞いでいる、枯れ木やゴミなどを片付ける
※室外機の掃除は1年に1度が目安。夏にエアコンを使いはじめるタイミングで一度掃除しておきましょう。

エアコンの室外機
【画像出典元】「PhotoAC」

窓の「断熱」も電気代の節約に効果的

窓ガラスは薄く、屋外の熱を吸収しやすい性質を持っています。逆にいえば窓の「断熱」をすれば、熱が入り込みにくくなり部屋が自然と涼しくなります。節電にもつながりますし、上手くすればエアコンを使用せずに済ませられることも。

窓の断熱方法としては、次の通り。

【窓の断熱方法】
・「遮光カーテン」を設置する
・屋外に「よしず」、「簾(すだれ)」、「グリーンカーテン」などを設置する
・「断熱シート」や「断熱スプレー」で、窓の表面を断熱加工するなど。

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以上、夏のエアコン節約術をご紹介しました。塵も積もれば山となるもので、夏の間毎日根気よく続けていれば、トータルの電気代を抑えることができ、電気代の節約につながります。今回紹介した節約方法は誰でも簡単にできるものなので、夏場にエアコンを使う際にはぜひ参考にしてみてください。