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正社員から扶養内パートへの変更は慎重に!考えておきたいポイント2つ

FPに聞きたいお金のこと 白浜 仁子

正社員から扶養内パートへの変更は慎重に!考えておきたいポイント2つ

Wallet+ユーザー様からの相談にFPの白浜がお答えします。今回は、夫や子供との時間を大切にしたいEさんが正社員をやめて扶養内パートになるか迷っているというご相談です。

扶養内パートと正社員どっちが損しない働き方か…FPがズバリ解決!

正社員から扶養内パートになると厳しい?でも子供との時間も大切にしたい

<20代女性Eさんの家族構成・収入>

夫/20代後半、年収410万円 
妻/20代後半、時短正社員 年収250万円
子供1人(3歳2カ月)

<Eさんの相談内容> (20代後半 女性)

働き方を見直したいと考えています。現在の正社員勤務からパート勤務に変更して、年間130万円の扶養範囲で働きたいのですが、子供の成長に伴いお金がかかるため、パートへの変更は惜しいというアドバイスもあり悩んでいます。

正社員とパートでの給料の差という金銭的な面も大事ですが、夫婦ともに休みが不定期なため、家族3人でゆっくり過ごせる時間が月に1度しかないので、もっと家族団らんの時間を設けたいのです。夫の扶養手当+保育料無償化(今まで毎月4万4000円)分+食費(外食が多いため)の負担を減らして相殺できるなら、パートへの勤務体制変更もできるのではと考えていますが、甘いでしょうか…。

長期的なワークプランをイメージしてみよう

家族だんらん
【画像出典元】「iStock.com/Yagi-Studio」

Eさんのお気持ちよく分かります。特に子供が小さいうちは家族との時間を大切にしたいものです。確かにパート勤務となった場合、目先の収入減は保育料の負担減や扶養手当などでカバーできそうですね。

ただ、長期的に考えてみることも必要です。例えば保育料の無償化は、小学校にあがるまでの期間限定の制度のためずっと続くわけではありません。また、成長に伴い子供は部活や学校の友達との時間が中心になり、次第に手が掛からなくなりますが、手が掛からなくなると同時に今度は授業料や塾代などの教育費が掛かるようになってきます。

その頃は子育てが一段落し、Eさんにも時間的余裕ができていることでしょう。もしかしたら、家計を考えて、また正社員で働きたいと思うかもしれません。パートになるかどうかの判断のポイントとして、もしEさんがまた正社員になろうと考えるようになったとき、今のお仕事はそれが叶いそうな職業なのかということだと思います。

そうでないのなら、パートへの変更はより慎重に考える必要があります。これは、私自身の経験だけでなく、40代、50代女性のライフプラン相談を担う中で感じていることでもあります。パート勤務の間にキャリアアップをはかり、正社員への復帰なども視野に入れて、Eさんの考えるワークプランが叶うかどうか長期的にイメージしてみることが大切です。

将来的にパートの手取りが減る可能性も考えて

働く女性
【画像出典元】「iStock.com/metamorworks」

その他に知っておきたいことは、扶養の範囲で働いた場合のEさんの手取り額です。今は、収入が130万円以上になると夫の扶養から外れ、自身で社会保険に加入しなければならないというのが原則なので、それを意識した働き方に調整している主婦が多くいます。

しかし、国は高齢化という時代背景から徐々に106万円以上で働くパートに社会保険加入が義務付けられるという流れを作ろうとしています。もしEさんの職場も先々そうなるならば、手取りは想定より少なくなってしまいます。

自身で社会保険に加入するということは将来の年金が増えたり、働けなくなったときに給付金がもらえたりなどのセーフティーネットが強化されるためメリットも多いですが、月々のやりくりに影響するのも事実です。

このようなことも踏まえてマネープランの希望が叶うかどうか検討したいところです。例えば、正社員とパート勤務の場合でそれぞれ10年後の貯蓄額がどうなるか試算することからマネープラン、ワークプランを考えてみるのもいいかもしれません。

大切な家族と過ごす時間は必要です。もしその時間が十分にとれないのなら長さより濃さを意識してみるのもいいでしょう。今や将来の家族像を俯瞰しながら、じっくり検討してください。

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