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「お金」について、毎回決まった質問に有名店のオーナーやデザイナーなどさまざまに活躍する方々に答えていただくmymo新企画「お金にまつわる10の質問」!
第2回は、紙好きが高じて海外包装紙の輸入&自身のオリジナルデザインのペーパーを作成・販売する専門店「REGARO PAPIRO(レガーロ・パピロ)」オーナーの江藤明日香さん。独自の方法で海外のメーカーとの販路を切り開いてきた若きオーナーに質問してみました。
それでは「10の質問」スタートです!
①いま一番欲しいものと、その価格、理由を教えてください
私はモノ派というより、コト派というか、体験のほうが好きで…。だから、旅行が好きです。
今一番行きたいのはフィンランド!
実はすでに計画中で、来春にでも、夫と子供たちと一緒に行きたいなと思っています。家族4人なので予算は100万円くらい。現在、壁に事細かな旅の計画書を貼り出して夫を説得中…(笑)。お金はまだ全然ですが、頑張って貯金します!
モノなら、腕時計。特にブランド物ではなくていいんですが、せっかくなら北欧デザインの時計が欲しいです。すぐには壊れないようなちょっといいもので、直感的に「これっ!」と感じる時計に出会えればいいなと思っています。
②いまどんなお財布を使っていますか?
6年前のイタリア旅行で「イルビゾンテ」の本店で買った長財布です。当時、日本円で2万円くらいでした。お札を折りたくないので、やっぱり長財布になりますね。かなり古くなってしまったので買い替えようと思うんですが、旅の思い出も一緒につまっているのでなかなか手放せません。
③いま1万円渡されたら、何に使いますか?
ラッキー!と思って、たぶん父と母と一緒に食事に行きます(笑)。実は同じ建物の1階で父がコーヒーショップを、母がミニチュア専門店を開いているんです。
父の実家を改装したもので、親子で同じ建物ですが、仕事も業種も別。それでも普段から仕事の面でも手伝ってもらったり、子供を見てもらったりといろいろ頼っているので。
先日、私と同じ業界の仲間3人で企画した「グッドペーパーフロム九州2018」という、九州の紙や文具好きが集まるイベントを開催したときも、たくさん手伝ってもらいました。美味しいお肉でも食べに行こうかな(笑)。
④これまでに一番有意義だったと思うお金の使い方はなんですか?
「経験」のためのお金。旅行とか、美術館に行くこととか…。インプットのためのお金は惜しまずに使わないと自分の身にならないと考えています。
あとは、紙を買いまくったこと。もともと好きで集めているのですが、自分がデザインするようになってすべてが役に立っています。最近では置く場所がなくなって、断捨離しようと心がけているのですが…。
こうしたインプットが形になったのが今のお店かも。そのきっかけは、旅行で行ったフィレンツェでした。
街の通り沿いに、紙を扱う店がいっぱいあるのにびっくりして。欧米ではお店でラッピングしてくれず、ギフトは自分でラッピングするので需要があるんですね。
あるお店で大好きな紙を見つけて「こんなお店は日本にないっ!」と。直感的に「それなら作ろう」と思いました。
半年後の2012年2月には、お店をオープン。仕入れは、海外の紙メーカーにメールで直接問い合わせをしました。高校生レベルの英語で本気にしてもらえないかもと思ったのですが、とにかくやってみようと。結果は、販売するならいいよという感じで案外スムーズに仕入れることができましたね。開業当初はイギリス、アメリカ、ドイツなど4メーカー。また、自分でデザインした紙も20~30柄作りました。
もともと事務所として使っていたスペースをDIYが大好きな夫が改装してくれ、後は仕入れ代とオリジナルペーパーの作成代等を合わせても100万円くらいですみました。
⑤反対に、一番失敗したと思うお金の使い方はなんですか?
私はもともとケチなので、それが仇をなすというか…。たびたびやってしまう失敗が、買い物をするときに「いいな」と思っても、高いとつい次善のものを選んでしまうことですね。
服を買うときによくあるのですが、結果すぐに着なくなったりするし、自分がその服を着ても満足感がない、楽しくないことに気づきました。冷蔵庫でも同じ失敗をして、すごく後悔して…。
だから、最近は「ケチだからこそ、高くても満足感のあるものを買う」ように変わりました。
⑥これまでにした一番高い買い物を教えてください(家・車以外で)
3年前に行ったニューヨーク旅行です。家族で100万円ほど使いました。マンハッタンを中心に回って、紙関係のお店にも行きましたし、普通に観光もしました。
実はこのとき、新しい仕入先を見つけたんです。アメリカの紙ではなく、ネパールの手すきの紙にアメリカのデザイナーがデザインしたもので、紙の質感というか手すきの立体感がスゴくて。
今では、うちのお店の主力商品になっています。この紙に出会えたことで、ニューヨーク旅行の元は取れましたね(笑)。
⑦これにはお金を惜しまないというのは何?
「家電」です!今の私は、家電にはお金を惜しみません。自分の家事の時間を減らしてくれるかどうかが選ぶ際のポイントです。
毎朝、食洗機と全自動洗濯機とルンバのスイッチを入れて出かけます。後は、洗濯物を畳んでくれる機械があれば絶対買うのに…と洗濯物の山を見て毎日思っています(笑)。
⑧自分なりの独自のお金ルールはありますか?
「楽しいか楽しくないかで仕事を判断する。お金はその後から考える」ことです。お金は後からついてくると思うようにしています。
もう一つは「ポイントカードはためない」ですね。先日、ほとんどのポイントカードを捨てました。サイフが膨らむし、毎回カードを探す手間がかかるので。特に子供と一緒にいるときは、そうするだけの「時間と体力」がなくて。
レジの支払いも、電子マネー「Suica」で支払っています。財布を持たずに買い物をすることもしばしば。レジの前でもたつくのがイヤなので、ポイントのアプリも使いません。
⑨お金は貯める派? 使う派?それはなぜ?
「貯める派」です。ケチなので、貯めるのは得意なんです(笑)。でも、いつも「使う目標」があります。だから正確には「使うために貯める派」ですね。
⑩お金はあなたにとってどんな存在ですか?
「お金は、人生を楽しくするためのモノやコト、時間と交換できるツール」だと思っています。それ自体の価値ではなく、価値のあるものと交換できるから、とても大切です。
ニューヨークに行ったときに、ものすごく洗練されたものが集まっている場所だと思いましたが、紙を扱っている自分がここで何もできないことが悔しくもありました。
今後は、作家さんとのコラボや和紙とのコラボなどを行い、いつかはニューヨークで、「紙」について何かを発信できるようになりたいと思っています。
REGARO PAPIRO
福岡市中央区六本松1-3-13 2F
営業時間(月/水/金/第1・3土曜) 11:00~17:00
092-731-1710
https://www.instagram.com/regaropapiro/?hl=ja
REGARO PAPIRO 江藤 明日香
海外の輸入包装紙とオリジナルラッピングペーパーの店「REGARO PAPIRO(レガーロ・パピロ)」オーナー。福岡市出身。家族で出かけたイタリア旅行で運命的な「紙」に出会ってしまい、半年後の2012年2月に開業。店名はイタリア語で「贈り物の紙」の意味。出会ったイタリアにちなんで名付けた。