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公共料金はクレジットカード払いがお得!?損しないための注意点は?

ためる 権藤 知弘

公共料金はクレジットカード払いがお得!?損しないための注意点は?

【画像出典元】「stock.adobe.com/karinrin」

これまでの電気・ガス・水道などの公共料金の支払いは、昔は口座振替が多いイメージでした。しかし今はクレジットカード払いにする方も増えています。なぜならポイント還元が受けられるなどメリットがあるからです。支払い方法としてはどっちが良いのでしょうか。メリットとデメリットを上げて考えてみましょう。

【1】公共料金の支払い方法の種類は

公共料金に限らず料金を支払う方法で皆さんが思いつくのはどんなものでしょうか?

●現金払い
集金払いともいいますが、集金にきた事業者に直接現金で支払う方法です。新聞料金などは集金払いの家庭がまだまだ多いようです。

●口座振替
銀行口座を登録し利用代金を引き落とす方法。これまでの公共料金の利用代金の回収の主流といえるものです。

●コンビニ払い
口座振替の手続きを行っていない場合に多く採用されている方法です。コンビニの店頭で支払い票を使い現金で支払います。なお、このように利用代金をコンビニや金融機関の店頭で支払うことを収納代行サービスといいます。

●クレジットカード払い
近年、非常に増えているのがクレジットカードを利用して支払う方法です。事業者としては漏れなく利用代金を回収できることや集金の手間がないことなどのメリットがあり、利用者側でも手間がかからないことなどもあり急速に普及してきています。

【2】クレジットカードで支払うことができる公共料金は?

公共料金の請求書
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さて便利なクレジットカード払いですが、公共料金の全てがクレジットカードで支払えるのでしょうか?

●電気
いわゆる大手電力会社は全て対応しています。また新電力と言われる電力自由化で新しく電力販売事業に参入してきた電力会社のなかには支払いはクレジットカードのみOKという会社もあります。

●ガス
大手都市ガス会社であればクレジットカード払いがOKですが、プロパンガスのみのガス会社ではクレジットカード払いに対応しているところはまだ少ないようです。

●水道
政令指定都市では対応している場合がありますが多くの市町村では対応していません。これは、水道は市町村単位で経営されており、カード会社へ支払う手数料・水道料金システムの対応経費等の関係から各市町村単位での判断になるためです。

●携帯電話
大手はもとより格安携帯といわれる会社を含め、クレジットカード払いに対応しています。

●新聞
全国紙は全て対応。地方紙も対応している新聞社が増えてきました。


皆さんのお住まいの地域ではいかがでしょうか?ガスや水道は難しくても、電気と携帯電話代は対応しているのではないでしょうか?

ではこれらの公共料金をクレジットカードで払うメリットを次に紹介していきます。

【3】公共料金をクレジットカードで支払うメリット

さて公共料金をクレジットカード払いにするメリットは何があるのでしょうか?見ていきましょう。

●支払いを一本化できる
請求や支払いのタイミングを一つにまとめることにより、何度も集金に来てもらったり、その都度銀行口座の残高の調整をしたりする必要がなくなります。クレジットカードでの他の買い物と合わせて月に一度で済むことはメリットといえるでしょう。

●ポイントが貯まる
なんといっても利用代金に応じてポイントが貯まることがクレジットカードのメリットといえます。毎月、必ずかかる固定費の支払いでポイントが貯まることは他の支払い方法にはない大きなメリットです。

●利用代金の履歴を確認しやすい
ほとんどのクレジットカードは、インターネットで過去一年の利用履歴を振り返ることができます。「あれ、今月はなんだか高いな?」「昨年の夏の電気代、どれくらい?」など思い立ったとき、簡単に確認できるのはクレジットカードのメリットの一つです。

【4】公共料金をクレジットカードで支払うことのデメリット・注意点

さて便利なポイントがたくさんある公共料金のクレジットカード払いですが、注意したい点がいくつかあります。

●公共料金の支払いで利用枠を圧迫することがある
利用限度額が低い場合は注意が必要です。クレジットカードの利用枠は一カ月単位で区切られているわけではなく、簡単に表現すると「前月までに利用した支払予定額+今月の利用額+これから買い物をする金額≦利用枠」になっています。そのため場合によっては利用限度額を超えてしまう可能性があります。

●クレジットカードを紛失した場合、再登録が必要になる
クレジットカードを紛失したり、不正利用の被害にあったりしてカードを再発行した場合は情報を再登録する必要があります。

クレジットカードの番号や有効期限、セキュリティコードなどは各カード固有の情報であるため、再発行前と後では内容が異なります。そのためカード1枚なくしたら手続きがいくつも必要になる場合があります。紛失が心配であれば、自宅に置いておく公共料金用のカードと普段の買い物で持ち歩くカードというように使い分けをすると良さそうです。

●引越しなどで解約や転居手続きを忘れがち
引越しなどの場合は忘れずに電力会社などに解約や転居の報せを出しましょう。解約手続きをしていないと場合によっては基本料金をそのまま引き落としされてしまう恐れがあります。

●カードの有効期限に注意
クレジットカードの有効期限は通常5年間です。有効期限が更新されるとカード番号は変わりませんが、有効期限やセキュリティコードが従来のものと変更になります。会社によっては自動的に支払い情報を更新してくれる場合もありますが、更新されていないと支払いが止まる場合もあります。通常はカードの有効期限が切れる前の月の月末から当月の初旬には新しいカードが到着するので確認を忘れずにしましょう。

●口座振替の方がポイントを考慮しても安いケースがある
支払日を一日にまとめられるクレジットカードですが、電気代などは利用金額によっては口座振替の方が安いケースがあります。口座振替で利用料金を支払うと55円を割り引く制度を導入している電力会社もあります。

この場合はカードのポイント還元率が1%のカードでも5500円以上の利用代金がないと割引率としては負けてしまうケースがあることを示しています。わずかな違いではありますが、このような違いがあることは頭の片隅に置いておくといいかもしれませんね。

【5】クレジットカード支払いへの切り替え方法

ネットでクレジットカード決済をする女性
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口座振替やコンビニ支払いをクレジットカード払いに変更するときは各事業者に手続き方法を確認しましょう。
書類で手続きをする場合とインターネットから手続きする場合がありますので、各事業者へ確認が必要です。また手続きのタイミングでいつからクレジットカード払いがスタートするのかを忘れずに確認しましょう。

次は、どんなクレジットカードを利用すればお得か、筆者が考える条件を上げます

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