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知らなきゃ損!家賃はクレジットカードで支払える?メリットは?

かりる 中村 賢司

知らなきゃ損!家賃はクレジットカードで支払える?メリットは?

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賃貸物件にお住まいの皆さん、毎月の家賃はどのようにして支払っていますか?銀行振込や口座振替で家賃を支払うことが一般的ですが、最近はクレジットカード払いでもOKという物件が少しずつ増えてきました。今回はクレジットカードで家賃を支払うメリットやデメリット、注意点について解説します。

賃貸物件の家賃の支払い方法

賃貸物件であれば必ず発生する家賃の支払い。毎月の支払いには以下の方法が採られていることが多いようです。

①指定された口座に振り込む

指定された銀行口座に毎月振り込む方法です。振込手数料を入居者・管理会社のどちらが負担するかは入居時の契約内容で異なります。

②自動引き落とし

毎月決まった日に入居者の銀行口座から自動的に引き落とされます。現在、多くの物件の支払い方法として採り入れられている方法です。

③クレジットカード払い

取り扱いをしている物件・管理会社が少しずつ増えてきました。入居時に必要な仲介手数料や家財保険などの初期費用をクレジットカード払いできるケースは多いのですが、毎月の家賃をクレジットカードで払う環境が普及するにはまだまだ時間が必要なようです。

④現金で大家さんに支払う

大家さんや管理会社に入居者が現金で直接支払う方法です。現在では、ほとんど見受けられません。

皆さんの家賃の支払い方法はいかがでしょうか?口座からの自動引き落としを採用している管理会社がほとんどだと思いますが、入居者が振り込む物件もまだまだ多いようです。この場合、振込を忘れたり、忙しくて銀行に行けなかったりして滞納してしまうこともあるでしょう。

家賃をクレジットカード払いにするメリット

クレジットカード払い
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 少しずつ対応する物件が増えてきた家賃のクレジットカード払い。入居者から見れば支払い忘れもなく、管理会社から見れば家賃の回収が遅れるリスクも低いところが魅力的です。その他にクレジットカードで支払うと、入居者にはどんなメリットがあるのでしょうか?

①ポイントやマイルが貯まる

家賃に限らず、支払い金額に応じてもらえるクレジットカードのポイントやマイルを楽しみにしている人も多いでしょう。家賃の場合、比較的まとまった金額を毎月継続して支払うことになるので、獲得できるポイントやマイルも期待できそうです。ただしクレジットカード払いができてもポイント対象外の物件もありますので、詳しくは不動産会社・管理会社に確認しましょう。

②月々の支払いをまとめられる

普段カードをよく使う人なら、家賃もクレジットカードで支払うことができれば、支出をカードでまとめることができます。家賃だけではなく、水道光熱費や携帯電話代など、毎月の固定費をクレジットカードでの支払いにすれば、さらに家計管理がしやすくなるでしょう。

③振り込みの入金忘れや手間を削減できる

毎月家賃の振り込みをしている人がクレジットカード払いに変更できれば、振込手続きの手間が省けます。振り込みを忘れることもなくなり、ATMに行く時間を作らなくてもよくなります。また振込手数料も節約できます。

④支払いのタイミングをずらすことができる

クレジットカードは今月の決済分を次月に支払うという仕組みです。そのため決済日と引き落としのタイミングがずれるので、この時間を使って支払いを準備するということもできます。もちろん家賃は毎月の支払いが必要なので一時しのぎにしかなりませんが、助かることもあるかもしれません。

家賃をクレジットカード払いにするときの注意点

注意点
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入居者にとってメリットが多いクレジットカード払いですが注意点もあります。

①カードの利用限度額に注意

クレジットカードには利用限度額があります。この利用限度額は契約者毎に異なっており、10万円の人もいれば200万円の人もいます。そのため家賃の金額とクレジットカードの限度額によっては、そもそも金額的に利用できないケースがあります。

②カードの利用可能額に注意

利用限度額とは別に、その段階で使える金額=利用可能額があります。クレジットカードは今月の利用を来月支払うというサイクルになるため、想像よりも利用できる金額が少ないこともよくあります。もし家賃の請求日にカードの利用可能額が家賃に満たないときは、支払いできないということになります。

③カード利用残高の内、家賃2カ月分は利用済みと意識

クレジットカードの利用残高には、既に支払いが確定している金額と、これから支払いが確定される金額が含まれています。利用限度額から利用残高を引いた数字が利用可能額です。仮に家賃が7万円とすれば、請求が確定している7万円とこれから確定される7万円の合計14万円が常にカードの利用残高に含まれるイメージです。そのためお買物をしようとしたとき、利用可能額の関係で決済できないこともあるかもしれません。

仮にクレジットカードの利用限度額が100万円とすれば、毎月100万円の買い物ができるわけではなく、①既に支払いが確定している金額、②既に買い物が終わり、今後請求が確定する金額、③これから買い物する金額、この3つを合わせて100万円という意味です。くれぐれも間違えないようにしましょう。

④クレジットカードの滞納に注意

もし引き落とし日に銀行預金残高が不足していると、クレジットカードの滞納事故が発生してしまいます。仮にクレジットカードの利用代金が規定された日に引き落としできなければ、支払い事故の履歴が利用者の信用情報に記録されます。

もし滞納を繰り返すことがあれば、いわゆるブラック扱いになる可能性が高くなります。ブラック扱いになるとクレジットカード・携帯電話・不動産契約・自動車ローン・住宅ローンなどの支払いが伴う契約を希望しても、状況によっては審査が通らず契約できないことも考えられます。

なお一回の事故でブラック扱いになることはないと言われていますが、引き落としができなかったという事故情報の履歴が消えるまでの時間は、通常5年程度を要します。

⑤使えるクレジットカードに制限がある場合も

家賃の支払いにクレジットカードが使える物件でも、利用できるカードのブランドについて制限があることもあります。VISA・Mastercard・JCB等の国際ブランドのマークが付いているカードであれば利用できる物件が多いと思いますが、それ以外のブランドでは難しいことも考えられます。

また国際ブランドとは関係なく、不動産管理会社が提携しているカードのみ利用できるケースもあります。詳しくは管理会社に確認しましょう。もし普段使いしているカードが使えなければ、新規にクレジットカードの契約をする必要があります。

⑥思い切って家賃用のクレジットカードをつくるのも〇

もしクレジットカード払いに対応している物件であれば、家賃用のクレジットカードを作るのも良いでしょう。家賃や水道光熱費、生命保険や携帯電話など毎月の固定費用のクレジットカードと、日常でのお買物用カードの2枚持ちです。固定費用のカードは持ち歩かずに自宅で保管し、お買物用のカードは財布に入れて持ち歩くイメージです。

もしクレジットカードを紛失し再発行すると、カード番号が必ず変更されます。そうすると引き落とし先に登録しているカード番号もすべて変更しなければなりません。ポイントやマイルの貯まり方は少しゆっくりになるかもしれませんが、紛失や盗難が発生したときのリスクを下げる意味でも固定費用カードと日常使いのカードの2枚持ちをオススメします。

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