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30代シングルマザーの家計簿/母子家庭の生活費と申請できる手当や制度一覧

うちの家計簿 世継 祐子

30代シングルマザーの家計簿/母子家庭の生活費と申請できる手当や制度一覧

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FPオフィス「フォルテシモ」へ依頼されたお客さまの家計簿をmymo誌面で診断する【うちの家計簿】。今回のお客さまは30代女性会社員Iさん。2歳の子供1人を育てるシングルマザーです。限られた収入から食費や家賃、保険料などの固定費を支払い、節約に励んで貯金もされています。今回は特にシングルマザーが申請できる手当や制度にはどのようなものがあるのかに焦点を絞ってアドバイスしていきます。

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会社員シングルマザーIさんが気になるのは子供と愛犬、親のこと

(Iさん談)離婚してシングルマザーになりました。生活を安定させたいので、なんとか正社員として働きはじめましたが、もう少し収入UPを考えたいので転職なども視野に入れています。できるだけ収入を増やし、娘の養育に投資してあげられるようにしたいです。

私は一人っ子なのですが、両親が高齢になり介護が必要になったとき手伝ってあげられるよう、貯蓄もしておきたいと考えています。

自分の中で「大切なこと」の優先順位は1番が娘、2番目が愛犬、3番目が両親・・・と自分のことは6番目くらいの順番で、自分のことをおろそかにしがちです。

体調も不調になることがあり、余暇を楽しむということも自分の中で消してしまっています。子どもと一緒に旅行に行ったり楽しいことを実現しながら、元気でおしゃれなお母さんになりたいです。

「児童扶養手当」「ひとり親家庭の医療費」などは手続き済みです。今後のライフプランを考えるうえで気をつけることなどアドバイスをお願いします。

シングルマザーIさんの家計簿、食費や保険、貯金など内訳は…?

Iさんの家計簿
出典元:フォルテシモ

Iさんの大切にしていることと「小学校入学まではできるだけ節約!」という想いがあふれている家計簿です。

平成23年の調査では日本の母子世帯は123.8万世帯、父子世帯は22.3万世帯。平均年間収入が母子家庭291万円、父子家庭455万円と母子家庭の方が父子家庭よりも収入面では厳しい状況にあります(※)。

※厚生労働省平成23年度全国母子家庭等調査結果の概要より

離婚など結婚時には思いもよらないライフプランの大きな変更があると、ライフプランを一から見直すことが必要です。これからどのように生きていくか、生活費はどうするかなど、具体的に考え、自分の価値観にあった計画をたてていきましょう。

母と娘
出典元:Monkey Business Images Ltd/Monkey Business/Thinkstock

ひとり親対象の手当や医療手当、控除など公的保障をフル活用

・「児童扶養手当」「ひとり親家庭の医療費助成」
シングルマザーの公的保障の代表的なものとして「児童扶養手当」と「ひとり親家庭の医療費助成」があります。「児童扶養手当」は両親が離婚した場合など、父母どちらか1人の養育しか受けることができない「ひとり親世帯」のための手当で、地方自治体から支給されます。子どもが18歳になった最初の3月31日までの間の世帯が対象となります。

所得制限がありますが2017年4月からの全部支給に該当すると、子ども一人の場合、月4万2290円が支給されます(前年所得より算出・2017年時の金額)。

現在、Iさんの収入と養育費を合わせた中から、最低月4万を貯蓄されているとのことです。Iさんの給与は歩合制で所得が不安定なため、あくまで見込みとなりますが、お子さんが6歳になるまでの4年間で、児童扶養手当からの4万円とあわせて8万円貯蓄できれば、4年間で384万円貯めることができます。児童扶養手当は、4、8、12月に4か月分一度に振り込まれますので、その分も年間収入として考えておきましょう。

・「ひとり親家庭の医療費助成制度」
自治体によって異なりますが、18歳未満の子どもと親の、入院や通院の医療費の負担が軽減される制度です。この制度を正しく理解していれば公的な医療保障がある分、民間の医療保険に加入する必要性は低くなります。

・「寡婦控除」
所得税・住民税の負担が軽くなる制度です。離婚して、シングルマザーになって所得が500万円以下の方の多くが対象となります。国税庁の「税についての相談窓口」などで確認しておきましょう。

公的保障の注意点 遺族年金がもらえない場合

シングルマザーが亡くなってしまった場合、18歳未満の子どもは公的な死亡保障である「遺族年金」を受け取ることができます。死亡時に母親が厚生年金に加入して所定の要件をみたしていれば「遺族基礎年金」と「遺族厚生年金」を受け取ることができます。

注意点として、遺族年金がもらえない場合があるので知っておきましょう。

遺族基礎年金は、シングルマザーが亡くなって、子どもの父親が育てることになった場合は支給されません(遺族厚生年金のみ支給)

また、子どもが、育ててくれる方の養子になった場合も支給されなくなります(直系血族、直系姻族の養子になった場合を除く)。遺族年金が支給されるとされないとでは、その後の生活資金に大きな影響がでます。

子どもを残して自分に万が一のことがあったときのことなど想像しただけでも辛く、考えたくないことですが、自分の大切な子どものために「だれに子どもを育ててもらうか」など具体的に考え、日本年金機構に遺族年金がもらえるケースかどうか確認しておくようにしましょう。確認した情報をご両親など身近な方と共有しておくことも大切です。遺族年金が支払われるときは残念ながら自分は子どものそばにいないので、手続きもお願いしておかなければいけません。

遺族年金の金額を確認し、いくら不足するのか具体的に考え不足分を民間の保険で死亡保障を準備するようにしましょう。子どもが自立するまでの死亡保障で構いませんので、現在ご加入のがん保険に加え、できるだけ負担の小さい保険料で必要な分だけ準備するようにしてください。

子どもと犬
出典元:John Howard/DigitalVision/Thinkstock

Wallet+を「貯金簿」として活用しよう

Iさんは具体的な目的のためにお金を貯めることができています。

目的別に貯めている金額がわかるようにしておくと「資産状況」が「みえる」のでさらに安心できると思います。

Wallet+の便利な機能「目的預金」を使って、目的ごとに貯めているお金がみえるようにしておくと、目標に近づいていることがわかり心もふくらみ勇気がわいてきます。

家計のやりくりと子育てなどで疲れてしまうこともあると思います。でも、できるだけ心はすり減らすことなく、できるだけ温めて、ふかふかにふくらませて、毎日を過ごしていただきたいと思います。

福岡銀行の口座があればWallet+アプリを使って利用できます。ぜひ、お試しください。

Mさんの目的預金
出典元:フォルテシモ

「子どもと海外旅行」も毎月4万円ずつ貯めたら30万円の旅費だと来年の2月には空のうえ。目的地はどこにしましょうか♪

シングルマザーIさんの家計簿診断を終えて

私も次男が保育園のときにシングルマザーになったんだなぁ~と自分のことを振り返りました。自転車に幼い子どもを乗せて、田んぼのあぜ道で倒れてしまい、子どもに怪我がないとわかって安心しましたが、転んで泥だらけでなんだかおかしくなってしまい、子どもと笑ったことを思い出しました。随分危ないことをしたものです。

Iさんの強い想いの家計簿を拝見して中島みゆきさんの「ファイト!」を聴きたくなりました。Iさん「ふぁーいと♪」です。お金を大切にするように、どうぞご自分も大切になさってください。

予算をもうけて「美容やおしゃれ」にも挑戦しましょう。きっと外見だけなく心もふくらんで豊かになると思います。私もみならって挑戦しようと思います。いろんなときに「勇気」って必要ですね。

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