高い医療費! でも、セルフメディケーションなら税金が安くなるって知ってる?
最近よく聞く“セルフメディケーション”。節税になるって本当ですか?
Q1 そもそもセルフメディケーションってなに?
A1 セルフメディケーションを直訳すると、「自分(self)」で「投薬(medication)」すること。つまり、”自分自身の健康に責任を持ち、軽度な身体の不調は自分で手当しましょう”という意味で、WHO(世界保健機関)でも定義されています。
日本は今、高齢化で国の医療費負担は41兆円に達しています。そんな中、政府は、医療費削減を期待して健康診断や予防接種などを受ける体調管理をしている人にだけ税が優遇される“スイッチOTC薬控除”を今年からスタートさせたのです。
Q2 スイッチOTC薬って? 難しそう・・
A2 スイッチOTC薬とは、これまで医師の処方がないと手に入らなかった薬が薬局でも買えるようになったもの(病院→薬局へスイッチされた薬)のことで、カゼ薬や解熱剤、胃腸薬などの身近な医薬品です。
ただ、厚生労働省が認定する成分が含まれる医薬品が対象なので、薬局の薬すべてがあてはまるわけではありません。たとえば、第一三共ヘルスケアのカゼ薬”ルル”は、”新ルルAゴールドS"は対象ですが、”新ルルA錠S”は対象外。名前が似ていてもすべてがスイッチOTC薬というわけではないのです。
具体的にどんな薬が対象になるかは、厚生労働省のHPで確認できます。また、薬箱にも順次「識別マーク」(下図)が表示されます。よく分からないときは薬剤師に聞いてみるといいでしょう。
Q3 節税ってどうしたらいいの?
A3 まずはスイッチOTC薬を購入した時のレシートを箱に貯めるだけ。年が明けたら1年分を集計し、1万2000円を超えていたらOKです。あとは確定申告すれば、超えた金額が所得控除され節税につながります(控除額は最高8万8000円まで)。たとえば、1年で5万円分のOTC薬を購入したなら、所得税と住民税で7600円の節税。薬代の15%程度が戻ったことになります(所得税率10%、住民税10%で試算)。
実はすでに、医療費が10万円以上のときに受けられる医療費控除というものがありますが、それよりハードルが低いため、病院に行く時間が取れない現役世代などにはうれしい制度です(※医療費控除との併用は不可)。
スイッチOTC薬の活用で、国の医療費負担が抑えられ、何より、個々の健康に対する意識が高まって健康寿命が延びるなんてステキですよね。人生、健康が何より宝物。セルフメディケーションで快活生活を!
自分が健康でいるために早めにケアをすることって大切ですよね。税の優遇があると聞くと、モチベーションも上がります。健康診断や予防接種&スイッチOTC薬で楽しく元気に過ごしていきたいです!
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