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将来のお金が不安な人ほど「ライフプラン」が必要!大きな夢叶えよう

そなえる 中村 賢司

将来のお金が不安な人ほど「ライフプラン」が必要!大きな夢叶えよう

Thinkstock/Stockbyte/Thinkstock

皆さんは、自分のライフプランを考えたことがありますか? 結婚→出産→マイホーム→子供の進学→定年退職→老後、さまざまなイベントで必要になってくるものが「お金」。今回は、そんな「お金とライフプラン」について一緒に考えていきましょう。ポイントは「具体的にファイナンシャルゴールを見つける」ことです。将来のお金に不安がある人こそ、ライフプランニングが役に立ちますよ。

ライフプランがもたらす効果とは

まずライフプランを作成することにより、どのような効果があるのか確認します。私が考える「ライフプラン作成の効果」は次の3点です。

1.将来予定しているライフイベント(人生の出来事)とその必要資金を把握して、現状の資金計画で問題がないかチェックができる。

2.夢を目標に変え、その目標をお金という形で表現し、そのための資金設計を行うことができる。

3.ファイナンシャルゴール(人生の財政的目標)を見つけることができる。

では具体的にどうすればいいかを解説します。

ライフイベントの確認と、データで見る人生の3大支出

通帳と紙幣、電卓

出典元:PhotoAC

私は、ファイナンシャルプランナーとして今まで多くの方々のライフプラン作りをお手伝いしてきました。その中でどこのご家庭でも負担が大きいのが人生の3大支出です。

人生の3大支出とは、教育資金、住宅資金、老後資金のことをいい、それぞれ何千万円単位のお金がかかります。

まず教育資金ですが、お子様1人に対し幼稚園から大学までオール公立で約1000万円、オール私立で約2000万円かかるといわれています。これらのお金は一度に必要となるわけではないので、そこまで心配はいりませんが、一般的に教育資金が多く必要とされる高校や大学へ向けて、積み立てをしていく必要があるでしょう。

次に住宅資金。福岡県の平均的な取得価格は、マンションで2942万円、土地付注文住宅で3578万円。※1)

これを住宅ローンで購入するわけですが、あまり無理な資金計画を立てると、前述の教育資金が捻出できなくなるので注意が必要です。どれだけ頭金を入れるか、何年間の住宅ローンを組むのか、教育資金とのバランスを取りながら長期的な資金計画を立てる必要があるでしょう。 

最後に老後資金、公的年金受給開始年齢の65歳までに準備しておきたい預貯金は約2000万円といわれています。国がまとめたデータによると、年金暮らしで仕事をしていない高齢者夫婦の平均的な収入は毎月約20万円、これに対し平均的な生活費や余暇費用等の支出は毎月約25万円。※2)

ということは、毎月約5万円の赤字となっています。90歳までの生活費を確保するのに約1500万円が必要です。これに医療や介護費用のことを考えると、さらに数百万円は上乗せしておきたいものです。

※1)住宅金融支援機構「フラット35利用者調査」(平成27年)
※2)総務省「家計調査報告」(平成28年)

夢いっぱいのライフプランを作ろう

ライフプランを作るとき、収入に見合った生活をしようとよくいわれます。例えばマイホーム計画を5000万円の予算で立てると毎月のローン支払額が多くなり将来的に家計が破綻してしまうケース。このような場合、一般的には無理のない範囲で予算を減額して計画を立て直すことをファイナンシャルプランナーは提案しますが、私の考えは逆です。

もしその5000万円のマイホームを手に入れることで家族が幸せになるのであれば、夫婦で頑張ってどれだけ収入があればいいか、また無駄な支出はないかを吟味して、家族の夢がかなうようなプランニングを行います。

言い換えれば、自分と家族が理想とする生活にはどれくらいお金が必要か計算し、そこから逆算して夫婦でどれだけ収入があればいいか、今ある手持ち資金をどうやって運用すればいいかを考えていく方が幸せなライフプランが作れると思います。理想とするマイホームや、自分の趣味や家族との娯楽、子供への教育など、夢いっぱいのライフプランを作ってください。

ファイナンシャルゴールを見つける

前述したような資金計画を、毎年いくらの収入が見込めて、いくら支出がありそうか、その年の収支はプラスかマイナスか、これを時系列に老後までシミュレーションすることで、人生の財政的な目標が見えてきます。たとえ赤字になったとしても、今から収入や支出を改善すれば、自分や家族の夢が実現する可能性はぐっと上がることでしょう。

家族に説明するお金の専門家

出典元:PhotoAC

私たちファイナンシャルプランナーの仕事は、皆さんが思い描いている夢いっぱいのライフプラン作りをお手伝いすること。長期間にわたる資産設計を、社会保障制度や税制面、保険や金融商品、不動産、今後の経済動向など幅広い知識に基づいたプランニングが可能です。

さあ、皆さんも夢いっぱいのライフプランを作ってみてください!

(ファイナンシャルプランナー/中村賢司)