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カーエアコン、掃除は必要?業者に頼んだらいくらする?

そなえる

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今年の暑い夏、カーエアコンは必要不可欠ですよね。ですが、カーエアコンの効きが悪くなったり、異臭がしたりすると、エアコンの掃除が必要になります。そもそも、カーエアコンの掃除というのは自分でもできるものなのでしょうか。

この記事ではカーエアコンの掃除について、自分でできる範囲や費用、業者に依頼した場合の料金、掃除のタイミング等についてまとめてみました。カーエアコンについて知り、適切なメンテナンスをしていきましょう。

カーエアコンのお手入れが必要な理由

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カーエアコンは定期的にお手入れが必要です。その主な理由として「エアコンの効きを悪くさせないため」「カビによる健康被害を防ぐため」の2つが挙げられます。

エアコンの効きを悪くさせないため

エアコンフィルターやエアコンの吹き出し口が汚れてホコリやゴミが溜まっていると、空気の循環が悪くなります。その結果、エアコンの効きが悪くなり車内がスムーズに冷えなくなります。

エアコンが効きにくくなったことで無理に風量パワーを高めれば燃費の悪化にも繋がり、故障の原因となることもありますので定期的に汚れを除去することが大切です。

カビによる健康被害を防ぐため

カーエアコンはカビが繁殖しやすく、カビは悪臭の原因となります。またカビの胞子を吸い込むと、以下のような健康被害に繋がることもあります。

・アレルギー性鼻炎
・アレルギー性結膜炎
・夏型過敏性肺炎
・気管支肺アスペルギルス症
・気管支喘息
など

とくに「エバポレーター」と呼ばれる空気を冷やす装置の付近では、結露が生じやすくカビが発生しやすい箇所であるため、掃除をしないとカビがどんどん繁殖してしまいます。

カーエアコンの掃除を自分でやる方法、できる範囲と費用

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カーエアコンの掃除は自分で行うことも可能であり、業者に頼む場合に比べ費用を抑えることができます。ここでは自分でできる範囲と費用の目安を紹介します。

自分でできる範囲

カーエアコンの掃除で自分でできるのは「エアコンフィルターの掃除・交換」と「エバポレーターの洗浄」です。この2つの作業は、整備士等でない素人でもできる範囲であり、DIYでチャレンジする人も多いです。

なお、エアコンフィルターの掃除よりもエバポレーターの洗浄の方がやや難易度が高めです。

ただし慣れていない人は無理をすべきではない

自動車メーカー側はユーザーが自分でエアフィルターを掃除・交換することを想定しておらず、無理な力を加えるとグローブボックスなどを壊してしまうこともありえます。エバポレーターの洗浄についても自動車メーカー側は想定しておらず保証の範囲外となってしまうため、その点を理解した上で行ってください。不安な場合は、業者に依頼したほうが確実でしょう。

どのように行う?

掃除の大まかな流れを紹介します。

■エアコンフィルターの掃除・交換
エアコンフィルターの掃除・交換は、車の説明書を確認しながら、ダッシュボードの裏側のグローブボックスを取り外し、奥にあるエアコンフィルターを取り外してホコリの除去や水洗いを行います。

■エバポレーターの洗浄
エバポレーターの洗浄はエアコンフィルターを取り外した後、フィルターがあったところの隙間から市販の「エバポレーター用洗浄スプレー」を噴射し、さらに奥にあるエバポレーターを洗浄します。製品毎に手順が異なることもあるため、取扱説明書を読みながら進めてください。

なお、YouTube等に掃除動画が多数アップされていますので初めての方は動画を見ながら進めるのをおすすめします。

費用の目安

以下は、自分でエアコンの掃除をした場合の費用目安となります。

エアコンフィルターの掃除だけであれば0円で行えます。作業をするにあたり特別な道具も特に不要です(手袋などは用意する必要あり)。エアコンフィルターの交換やエバポレーターの洗浄をする場合は、カー用品店やネット通販などで交換用フィルターや洗浄スプレーを購入する必要があり、購入費用が発生します。

業者に頼む場合の範囲と料金

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プロの業者に頼めば、ミスなく確実に掃除を行ってくれ、自分ではできない範囲までお手入れしてくれることもあります。ここでは業者が行ってくれる掃除の範囲や料金を解説します。

業者に頼んだ場合の範囲

プロの業者側もエアコンフィルターの交換(掃除ではなく交換となる場合が多い)、エバポレーターの洗浄をサービスとして提供しています。専用の機材を使い高圧洗浄してくれる業者が多く、素人が行うより良い仕上がりを期待できます。「カーエアコンクリーニング」として、エアコンフィルターの交換とエバポレーターの洗浄をセットで提供しているサービスもあります。

さらに、素人では手が付けにくいエアコンガスの補填、コンプレッサーやコンデンサー等の点検や修理を行ってくれる業者もあります。エアコンの調子が悪い場合は、掃除だけでは解決できないこともありますので、プロの業者に原因も含め点検してもらうのがおすすめです。

料金の目安

以下は、業者にエアコンの掃除を依頼した場合の料金目安となります。

エアコンフィルターの交換やエバポレーターの洗浄は前述したように自分で行えば1000~3000円程度で済むため、業者に依頼するとやや割高となります。また、故障が生じておりパーツの修理が必要になる場合は、万単位の出費となるのが一般的です。

なお業者によっても価格水準は異なります。ディーラーはやや割高であり、カー用品店やガソリンスタンドは割安であることが多いです。

どのタイミング・頻度で掃除が必要?

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最後に、カーエアコンの掃除のタイミングについて解説します。定期的にお手入れが必要であるため、その頻度を理解しておきましょう。

フィルター掃除は、季節の変わり目毎

エアコンフィルターの掃除は、春、夏、秋、冬の季節の変わり目毎に、一年で計4回するのが良いといわれています。基本的にエアコンフィルターは季節問わず汚れやホコリが溜まりやすい箇所です。エアコンの使用頻度に関わらず、季節の変わり目には掃除を行っておくのが望ましいでしょう。

臭いや見た目で判断する

使い方や走行環境によってもエアコンの汚れ具合は変わってくるため、以下のような臭いや見た目から掃除のタイミングを判断するのも一つの手です。

・車内にカビくさい臭いがした時
・エアコンの効きが悪くなった時
・エアコンの吹き出し口付近が汚れていた時(黒いポロポロとした固形物はカビの残骸)
・エアコンの吹き出し口からホコリが飛んできた時
など

臭いや見た目でも判断できる状態となっている場合、すでに内部でカビが繁殖している可能性が高いため、すぐにエアコン掃除をしたいところです。

フィルター交換やエバポレーター洗浄のタイミングは?

大手カー用品店のオートバックスでは、以下の頻度でフィルター交換やエバポレーターの洗浄を推奨しています。

以上、カーエアコンの掃除について解説しました。
カーエアコンはカビや汚れが溜まりやすい部分であり、放置するとエアコンの効きも悪くなり、悪臭や健康被害の原因ともなりますので、掃除は定期的に行いたいところです。掃除はさほど難しくはなく自分でも行えますし、業者に依頼した場合でもそれほど高額ではないため、掃除をあまりしていない方はこの機会にトライしてみてはいかがでしょうか。