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転勤族が買っていいマンションの選び方とは

かりる Linkx siru(リンククロス シル)編集部

転勤族が買っていいマンションの選び方とは

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仕事がら転勤が多い方、そのご家族は、住宅について「きっと引っ越すから賃貸で」と、考えてる人も多いと思います。

確かに、数年に1度のペースで引っ越す可能性があるならば、住宅を購入するという選択肢は選びにくいかもしれません。ですが、転勤が多いからといって住宅購入をあきらめる、先延ばしにするのはもったいないことです。

今回は、住宅コンサルトの野中清志先生に、転勤族にぴったりのマンションの選び方を詳しく教えてもらいました。

転勤族にぴったりのマンションの選び方

転勤の可能性があるご家族でも家を持つべき理由は、「人に貸せる」からです。

最初は自分たちの住居として利用し、転勤になった場合は人に貸せば、家賃が収入の一部になります。

そしてまず、「人に貸す」という前提で住宅を購入するなら、一戸建てよりマンションをおすすめします。

一戸建ての修繕管理はすべて自分で行う必要がありますが、マンションの場合は、修繕の計画や積み立てが管理組合をとおして行われるので、計画的な保守修繕ができる点で安心といえるからです。

オートロックや監視カメラなど、セキュリティ対策の設備が整った物件を選ぶこともできます。

では、「住みやすい」だけではなく、「貸しやすい」マンションは、どう選べばよいのでしょうか?

条件1、立地の良い物件を選ぶこと

まず見るべきは「立地」。

複数の路線や複数の駅が使える場所など、マルチアクセスで利便性がよく、駅からは徒歩9分圏内がよいでしょう。

さらに、再開発が進められている区域の物件もおすすめです。

利便性の良さは、そのまま収益性と資産価値につながります。

条件2、居住性を確認すること

次に、そのマンションを誰かが「選ぶ」ことを考えて、「自分が賃貸で住宅を探しているとき、その家を選ぶかどうか」という視点でみてみましょう。

部屋だけでなく、最寄り駅から自宅までの道路の安全性など、周辺の環境をチェックします。

例えば、毎日通る道なのにガードレールがなくて、トラックがビュンビュン通るような環境だったら、小さな子どものいる家庭では家を選ぶときのマイナス点になるでしょう。

また、見落としがちなのが、周囲の空き家の状況です。 

2013年のデータによると、空き家は全国で約820万戸、年々増加の傾向にあるようです。*1

周辺に空き家が多いと家の価値が下がってしまうことがあります。

空き家が目立つようであれば、近隣の商店街にも影響が及び、数年後にはシャッターの目立つ寂しい街になってしまう・・・という可能性もあります。

条件3、家賃が落ちにくいマンションを選ぶ

最後のポイントは「収益性」。

不動産会社に「貸したらいくらになりますか」と、単刀直入に聞いてみましょう。

購入時の住宅ローンよりも家賃収入が高く設定できる物件かどうか。不動産会社のいう家賃設定が妥当かどうかを確認してください。

転勤族のご家族は、ぜひ参考にしてみてくださいね。


監修者プロフィール:野中清志 (住宅コンサルタント)

野中先生

株式会社オフィス野中 代表取締役 宅地建物取引士 
首都圏・関西および全国でマンション購入に関する講演やセミナーなどを年間100本近く行う。最近の主な著書・執筆は「『売れる』『貸せる』マンション購入法」、「ワンルームマンション投資法」(ともに週刊住宅新聞社)、「『お金』見直し応援隊」(日経BPセーフティジャパン Web)。テレビ出演も多数。

【参考出典】
*1 「平成25年住宅・土地統計調査結果」(総務省統計局)
http://www.stat.go.jp/data/jyutaku/2013/10_1.htm

取材・執筆:齊藤カオリ

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