こんにちは　ファイナンシャルプランナーの権藤知弘です。

今回は意外と知られていない補助金や助成金の活用方法をお伝えします。

国や自治体から出る補助金・助成金、自分とは関係ないと思っていませんか？

実は申請すれば個人でも受け取れる補助金・助成金があります。自治体によってさまざまなので、今回は福岡市を例にご紹介します。特に20代～30代の方は注目です。

1.実はもう使ってるかも？国の公的補助金や助成金～高額療養費制度、セルフメディケーション税制

税金や社会保険料を納めるばかりではなく、税金や社会保険で助けてもらうものが公的な補助金や助成金です。補助金という言葉を使っていなくても減免措置があるものは、実質的には補助が入っているといえます。

代表的なものとしては、「高額療養費制度」が挙げられます。医療費に関係する最も代表的な補助で、国民健康保険や健康保険組合・協会けんぽなどに加入している人が利用可能な制度です。健康保険に全員が加入している日本では、基本的に誰でも適用されることになります。

 「高額療養費制度」は簡単にいうと、1ヵ月に一定金額（※所得などによって変わりますが、一般的には8万円強）を超える医療費を負担した場合に、超過した分を払い戻してもらうことができます。仮に1ヵ月で30万円の医療費がかかっても、その人の自己負担限度額が8万円強であれば、約22万円の超過分は払い戻されます。ただし食事代や差額ベッド代等は対象外ですのでご注意ください。

他の例として、入院しなくてもかなりの人に当てはまりそうな制度としては「セルフメディケーション税制」です。これは対象となっている市販薬を一年あたり1万2000円以上購入すると超過した金額が年末調整で所得控除されます。レシートに★印や対象商品であることが表記されているものは大事に保管して申請しましょう。

この制度は「医療費控除の特例」となり医療費控除の一部であるため、「従来の医療費控除制度とセルフメディケーション税制(医療費控除の特例)を同時に利用することができない」点に注意してください。従来どおり10万円を超えた医療費の所得控除を受けるか、この「セルフメディケーション税制」で所得控除を受けるかは、申告者であるあなたがどちらかを選択する必要があります。

2.福岡市を例に、さらに身近な補助金もこんなに！～ペット補助、住宅支援、児童手当、医療費助成

大事な家族の一員のペットに使える補助金が実はあるんです。福岡市と福岡市獣医師会は共同で迷い猫の飼い主特定に有効なマイクロチップの装着と、飼育できない子猫を増やさないための不妊去勢手術を同時に行う際の費用の一部を助成しています。

福岡市在住のご家族向けに世帯数は限定されますが、住宅の支援制度もあります。対象は18歳以下の子供がいるか、妊娠中の世帯です。世帯年収が3人家族で551万2000円、4人家族で598万8000円未満が目安です。

福岡市内の中古住宅の購入や、賃貸マンションに転居すると、住宅購入費、転居費用、仲介手数料、火災保険料などの合計額の半額を最大15万円まで助成され、さらに子供が3人以上の世帯や3世代同居・近居の条件を満たすと、それぞれ5万円ずつ上乗せがあります。

さらに、お子さんがいらっしゃるご家庭には児童手当の制度があります。

支給の要件は、15歳の誕生日後の最初の３月31日までの児童を養育している方。父母がともに児童を養育している場合は、原則として、恒常的に所得の高い方（生計中心者）が、手当の受給資格者になります。

また医療費の助成もあります。

この制度があると安心ですね。

自治体により医療費の助成金制度は異なりますので、詳しくはお住まいになられている自治体にご確認ください。

その他にはパートなど雇用保険に未加入だった方がハローワークの職業訓練を受けると、毎月10万円を3～6ヵ月受給できる求職者支援制度などもあります。

3．お住まいの地域の補助金や助成金を積極的に活用しよう！

お住まいの地域により準備されている制度がさまざまですので、「〇〇　子育て　補助」等で検索してみると得することがありそうです。

補助金や助成金というのは厳めしい言葉なので怖いイメージがありますが、少しの手続きで受け取れるものもたくさんあります。

ただし、ご自身で探さないと得する情報は手に入れられません。これ、大事です！お住まいの地域にはどんな制度があるのか、積極的に調べてみましょう。