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妊婦の方必見!産前産後の国民年金が6万円以上免除される制度とは?

ためる 内山 貴博

妊婦の方必見!産前産後の国民年金が6万円以上免除される制度とは?

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今回は、妊娠したら必ず知っておきたい「産前産後の国民年金保険料免除」について解説します。免除期間や、申請方法などを見ていきましょう。

なお、第1号被保険者が対象となり、会社員や公務員(第2号被保険者)、第2被保険者の妻(第3被保険者)は対象ではありません。そもそも会社員等が加入する厚生年金には、すでに同様の制度が導入されています。

 

国民年金保険料の産前産後期間とは?

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国民年金保険料の免除の対象となる「第1号被保険者」は主に自営業者などが該当します。自分自身で国民年金保険料を納めていますが、産前産後期間は保険料の納付が免除されることとなります。

大学生が「学生納付の特例」により保険料の免除を申請することができますが、学生納付の特例は残念ながら免除期間に応じて年金額が減額されます。一方、今回の産前産後期間は「払わなくても払ったとみなされる」点が大きなポイントです。

よって、免除による将来の年金額が減額されることはありません。この制度を使わない理由がない!ということになります。

「産前産後の国民年金保険料免除」適用される期間はどれくらい?

出産予定日または出産する月の前月から4ヵ月間(以下「産前産後期間」といいます)の国民年金保険料が免除されます。よって、5月出産の場合、4月~7月分の保険料が免除となります。

令和4年度の国民年金第1号被保険者の1カ月当たりの年金保険料は月額1万6590円ですから、4カ月分で6万6360円が免除されるばかりか、支払ったものとみなされます。

なお、双子の場合は、出産予定日又は出産する月の3ヵ月前から6ヵ月間の国民年金保険料が免除されます。産前産後それぞれ2ヵ月間長く適用されることになります。

 

「産前産後の国民年金保険料免除」の申請方法は?

申請方法は、お住まいの市(区)役所・町村役場の国民年金担当窓口に、出産予定日などを記入して届書を提出するだけです。

年金と上手な付き合い方を

年金
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年齢が若い方の中には、年金について「将来あまり期待できないから」「もらえそうにないから」といったネガティブな意見を持っている方もいるようです。

ただ、今回のように「4ヵ月保険料を払わなくても払ったとみなしてくれて将来の年金額に反映される」こんな制度が他にあるでしょうか?公的年金だからこそできる充実した制度だと思います。

特に自営業となる第1号被保険者は、第2号の会社員・公務員と比べ将来の年金額が少ないため、今のうちからできることに敏感になり、早め早めに対応してくださいね。