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浪費家だった僕が、会社を立ち上げ資産運用が怖くなくなったワケ

私達の新しい「お金と生き方」の選択肢「パラレルインカム」のはじめ方 泉 正人

浪費家だった僕が、会社を立ち上げ資産運用が怖くなくなったワケ

一度しかない人生。“自分らしく”“豊かに”“自由に”生きたいと思いませんか?

この講座「『パラレルインカム』のはじめ方」では、そうした生き方の実現方法を、身近な生活のお金や会計、経済、資産運用などに関して幅広い見識を持つ「ファイナンシャルアカデミー」の代表・泉正人先生が、わかりやすくレクチャーします。

また3講座が終了するごとに、このメソッドを実践し、自分らしい生き方を手に入れた6名の「パラレルインカム・ストーリー」も紹介。

今、話題の「FIRE」の先をゆく新しいメソッド「パラレルインカム」。みなさんもぜひ、このメソッドを活用して、自由で豊かな人生を自らつくってみませんか?

20代前半は、浪費を繰り返す毎日だった!

パラレルインカムは、どういう哲学を持つメソッドなのか、どのようにして誕生したのか……。ここからは、僕自身がパラレルインカムを実現した経緯と、その過程で得た学びを振り返りつつ、明らかにしていくよ。

はい!すごく楽しみです。

僕は、もともとお金があればあるだけ使ってしまうタイプで、毎月給料日前は貯蓄がゼロになるという生活を送っていたんだ。

先生が、ですか?信じられないです。

20代前半の頃、400万円ほどだった僕の年収は、趣味のサーフィンや旅行、外食などにあっという間に消えてしまっていた。さらに身の丈に合わないクルマをローンで購入したり、生活費が足りないと親から借金をするなどして、お金にルーズな日々を過ごしていたんだ。

思っていたより、なかなかですね(笑)。

そうだよね(笑)。それで25歳になったばかりの頃、「さすがにこんな生活はよくないな」と思って、お金を貯める決断をしたんだ。これ以上、親に迷惑をかけるわけにもいかなかったし、とにかく毎月お金がない状態から抜け出したかったからね。

どうやって貯めていったんですか?

貯めるといっても特別なことはせず、やっていたのは給料が入ったらまず先取り貯蓄をするということ。最初は少額からの先取り貯蓄だったけれど、その分浪費が減って、徐々にお金が貯まっていくのを見ることが楽しみに変わっていったんだ。それ以前は、好きなことに惜しみなくお金を使うことが楽しいと感じていたけど、いざ始めてみると貯蓄が楽しくなって、少しずつお金が貯まっていったんだよ。

でも会社員ですよね? それからどうやって、今のような生活基盤を築けたんですか?

26歳のとき、人生に大きな転機が訪れたんだ。

どんなことですか?

母親が急に亡くなってしまったんだ。

あぁ、そうなのですね……。

もともと母親は、元気を絵に描いたような人で、毎日のようにプールで泳ぐのを趣味としていたんだ。ところがある日、プールで泳いでいたときに脳の血管が破裂して、水中で意識を失ってしまった。報せを受けて、急いで病院にかけつけたんだけど、数日後に息を引き取ったんだ。

突然すぎますね。

そう、あまりにも突然のことに、とても現実を受け止めきれず、頭が真っ白になった。その時、病院の先生が僕と兄に言ったことが強く記憶に残っているんだ。

どんなことですか?

「お母さまはくも膜下出血で亡くなられました。くも膜下出血というのは血管が破裂する病気であり、お子さんにも遺伝することがあります。今回のお母さんのことは本当に残念でしたが、これから気をつけながら過ごしてください」って。

えっ。

そのとき、強く思ったんだ。気をつけろと言われても、いつ脳の血管が破裂してしまうかわからないなら、気をつけようがない。いつ死ぬかわからないなら、せめて後悔のない人生を生きたいって。

僕も同じように考えると思います。

そして、手始めに実現したいと思ったのが会社からの独立だった。僕は会社員であることに不満はなくて、朝から晩までとても楽しく働いていたんだ。ただ、自分で会社を設立して、自分の手で社会に何かを提供したいという気持ちも人一倍持っていて、せっかくの機会だからこのタイミングで会社を立ち上げようと考えたんだ。

それでどうしたんですか?

母親が亡くなった翌月、独立して自分のビジネスをスタートさせたんだ。

増えた収入を、貯蓄に回した理由とは?

独立後に先生が始めたビジネスが気になります。

手がけたのはオーディオのネット通販。マニア向けの高級オーディオ製品を販売していたんだ。たとえば日本で100万円で販売されている高級アンプが、アメリカの問屋さんでは40万円くらいで購入できた。だから40万円で買ったアンプを輸入して、70万円くらいで販売すれば、送料などの諸経費を差し引いても利益が出たんだ。

なかなかマニアックなビジネスですね。

そうかもしれない。でもスタート当初から、コアなオーディオマニア向けのプロモーションが成功して知名度は一気に上がり、初年度から年商1億円を突破したんだ。

すごい!

ただ、朝から晩まで顧客対応や発送作業に明け暮れる忙しい毎日を過ごしていたけどね(笑)。そして1年で利益1,000万円を超えるほどの成果を出すことができたんだ。

昨年まで会社員だった人が、独立したら年収1,000万円かぁ。「これは自分の才能だ!」って思いませんでした?

そう思いたかったところだけど、当時の僕はそう思えず、「昨年まで年収400万円だった自分が、1,000万円稼げるなんてたまたまうまくいっただけ。こんなことが続くはずがない」と考えたんだ。

浮かれるよりも不安のほうが、より大きく脳裏にのしかかってきたんですね。

そして、そう考えた僕は、あえて支出を増やさずに、前の年と同じような生活を続けていた。

ええっ、普通は、収入が増えれば支出も増えそうなものですが……。

それが、数年前からの貯蓄習慣が身についていたことと、忙しくてお金を使う時間もなかったことも功を奏して、増えた収入の分をすべて貯蓄に回すことができたんだよ。そうして起業してから1年経った頃、僕の貯蓄は数百万円になっていた。

1年で数百万!? ほぼ貯蓄ゼロの20代前半の頃からすると、想像もできないような大金ですね。

そうなんだ。でも、これほどの大金を初めて手にした恐怖心と、起業2年目以降はうまくいくはずがないと感じていた不安感から、このお金を元手に資産運用を行って増やさないといけない、と思うようになった。来年、ビジネスがうまくいくとは限らない。だから、うまくいかなかったときに備えて、資産運用で生活資金の足しになるようなお金をつくったほうがいいと思ったんだ。

なるほど!でも先生、資産運用の経験はあったんですか?

それまでまとまったお金を持ったことがなかったから、当然、資産運用の経験はゼロだった。どちらかというと、資産運用とか投資とか聞くと恐怖心のほうが強くて、うまくいく自信はなかったんだ。

でも、なぜ?

来年はビジネスがうまくいかないのではないかという不安感が背中を押してくれたんだ。このまま今年のラッキーに、これからの生活を賭けられない!ってね。

投資を行う前に行った、大切なこと

それで、初めて手にした大金を元手に、どんな資産運用を始めたんですか?

それが、最初は勉強から始めたんだ。

はぁ~、勉強ですか。

そう。あまりにも無知で、なじみのない資産運用には恐怖心しかなかったから、最初に知識を身につけるべきだと考えたんだ。まずは当時出版されている投資本を何冊も買って読みはじめた。

どんなジャンルの本ですか?

何の投資を行えばいいかすら定まっていなかったから、あえてジャンルを絞らず、株式投資の本、不動産投資の本、ライフプランニングの本、保険、経済、会計、著者の成功体験本などなど、片っ端から買って読み漁ったよ。そして月に20冊は投資の本を読んで半年が経ち、100冊以上の本を読み終わったとき、頭の中に一つの結論が浮かび上がってきたんだ。

どんなことですか?

結局、何をやるのがよいのかはまったくわからない、ということ。

ええっ!衝撃です。

現在においてもそうだけど、投資本というのは、さまざまな人が書いていて、その人それぞれの立ち位置でのポジショントークででき上がっているものがほとんどだと思わない?

確かに。たとえば、保険販売に携わる人が書いた本には、「将来のリスクは保険で回避せよ」と書いてあったり、そのノウハウを読み進めると、保険に加入したくなるようになっていますよね。

不動産販売に携わる人が書いた本には、「不動産は今が買い。将来のために不動産を買わなくてはいけない」と書かれていて、不動産を買いたくなるようになっているよね。半年経ってみて、そのようなポジショントークの本を100冊読んでも答えが見つからないのは当然、ということがやっと理解できたんだ。

時間のムダだったと、思いませんでした? ……すみません!

当然思ったよ(笑)。だけど、今になってはその経験が、僕のその後の人生を大きく変えるきっかけになったという意味で、よかったと思っているんだ。

さすがです、先生。

自分が「学びたい」と思ったことを仕事にする

実は、そのことに気づいたあとも、本を読むことはやめなかった。月に20冊というと週に5冊、つまりほぼ毎日、本を1冊読み進め、勉強をし続けたんだ。

同じような本をですか?

そう。それらの本の多くはポジショントークでバイアスのかかった内容だったかもしれない。でも、たまに中立的で正論を書いてある本があって、僕はそういう本の著者にお会いして、直接ノウハウを聞いてみたいと思うようになったんだ。

おぉ!

そして、僕が直接ノウハウを聞いて学びたいと思っているなら、世の中にも同じ考えを持っている人はたくさんいるはずだ! と思って、新しいビジネスをスタートさせることになったんだよ。

それが、今や受講生数も歴代の実績も日本一となっている、総合マネースクールのファイナンシャルアカデミーに繋がっていくんですね。すごい!

創立してから20年、中立的な学びを提供し続けてきた結果、今ではたくさんの受講生に投資やお金の知識を提供してこられたと自負しているよ。でもそのきっかけは、「自分が学びたかった」お金のことを、「金融経済教育」という新たな分野を築き、世の中に広げていっただけなんだ。

だけ! そ、そうですよね。

ファイナンシャルアカデミーは、今では体系的かつ再現性のあるカリキュラムをもとにスクールという形で授業を行っているけど、創立当初はそんなカリキュラムはなかったんだ。僕自身が金融についてプロフェッショナルではなかったから、教えるカリキュラムをつくれるはずがないよね。

ではどうしたんですか?

学びたいという意欲は人一倍あったから、書籍を書いている金融や投資のプロの方々に会って講演依頼をし、セミナー講師として話されていることを、受講生と一緒に学ぶということをビジネスにしたんだ。

アイデアと行動力がすごい。

実際にはビジネスというよりも、好きな講師の話を聞いているだけだから、趣味の延長ともいえるような仕事だったけどね。でも僕を含めた受講生がそのノウハウを学び、実践して、どのようにすれば成果につなげていけるのか、というセミナーを開催し続けていったんだ。

先生自身も、一から始めてこられたんですね。

そうだね。自分で開催したセミナーで学んだ投資ノウハウは、ほぼすべて実践してきた。僕自身が知りたいと思った先生からの教えなので、実践し、自分でもできるか、再現性があるか、など率先して実験台となっていったんだよ。その結果、いろんな投資手法を身につけていくと、投資に対する恐怖心が薄れていることに気づいたんだ。

あれっ? 知識もなく経験もなかった頃は、来年はビジネスがうまくいかないかも、という不安感が背中を押してくれたものの、資産運用や投資などと聞くと恐怖心のほうが強く、うまくいく自信はなかった、という感じでしたよね?

それが、時間をかけてたくさんの本を読み、たくさんの投資のプロから学んだことを実践することによって恐怖心が薄れ、ワクワクする楽しみに変化していったんだよ。

学んで、知って、実践していくことで恐怖心がなくなり、資産運用にポジティブに向き合えるようになる。以前講座で先生が「これが大切」と教えてくれたことですね。わ~、これからの話も楽しみです。来月もよろしくお願いいたします!

次回は、「貯蓄が増えても不安が減らない時、実践すべきことはこれだった」について話していきます。お楽しみに!