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子供の通学が心配…最新の「見守りサービス」はどんなものがある?

経済とお金のはなし 織瀬 ゆり

子供の通学が心配…最新の「見守りサービス」はどんなものがある?

【画像出典元】「Yuganov Konstantin/Shutterstock.com」

新学期がスタートして1カ月が経過し、中には1人での通学がスタートする1年生も多いのではないでしょうか。親の手を離れて1人で登下校となると、「無事に学校に行けるかな」「危ない道を通ってないかな」と不安を抱く方も多いかもしれません。

そこで、今回の記事では子どもに教えておきたい交通安全・不審者対策について紹介するほか、便利な見守りサービスについて取り上げてみました。

子どもに教えておきたい、交通安全・不審者対策

昨今では、小学校に入学してしばらくの間は集団での登下校があるケースが一般的ですが、自治体によっては数週間~数カ月で終了してしまう、下校は各自といったケースも少なくありません。

ここでは親の手を離れて1人での通学がスタートする前に子どもに教えておきたい対策について、いくつか紹介します。

交通ルールを教えておく

日頃から、子どもと出かけた際に交通ルールを確認しながら歩くことを意識しましょう。特に信号のない横断歩道や見通しの悪い曲がり角は注意が必要です。私の子どももそうなのですが、外出が楽しく気持ちが高まっていると、突然走り出すことも少なくありません。命に関わる危険を避けるためにも、道路を渡る際は一度立ち止まって左右を確認し、車がきていないことを確認するといった癖づけをしておきましょう。

また、子どもが登校する朝の時間帯は交通規制が敷かれているものの、下校時は交通規制が解除されている道路も多くあります。「ここは車通りが多いね」「道が狭いから気をつけようね」など、声をかけつつ通学路を教えていくことが大切です。

通学路以外のルートを極力歩かせない

通学路は万が一トラブルが生じた際、学校や警察がすぐに対処できるよう指定している道路です。そのため、特別な事情がない限り通学路を守って登下校する旨を伝えるようにしましょう。また、「なぜ通学路を守る必要があるのか」といったことも子どもに教えておくことが大切です。

こども110番の家がどこにあるか確認しておく

こども110番の家とはボランティア活動の一種で、子どもが身の危険を感じたときに助けを求めて駆け込める場所のことを指します。通学路に子ども110番の家があるか確認しておくことに加え、警察署や交番が近くにあればそれらの位置も把握しておくとよいでしょう。

危険な目に遭ったとき「いかのおすし」を思い出せるようにしておく

知らない人に声をかけられた、突然人の気配がない場所に連れて行かれそうになったなど、怖いことがあったときは「いかのおすし」を思い出すように伝えておきましょう。

「いかのおすし」とは防犯標語のひとつで、防犯上有効な5つの行動指針を掲げたものです。

危険な目に遭いそうなときは、上記5つの標語を思い出せるように子どもと話しておくようにしましょう。また、不審者対策として「防犯ブザー」をランドセルに取り付けるほか、「防犯ブザー携帯中」といったステッカーを目立つところに貼っておくのも有効です。

ただし、防犯ブザーをつけただけでは意味がありません。遊び目的で使うものではないことを教えておくのはもちろん、具体的な使い方や鳴らす(止める)練習もしておきましょう。

通学路の安全確認ができる便利サイト

子どもが通る通学路の周辺に危険なスポットがあるかチェックできるWebサイトも有効です。そのうち、ガッコムが提供している「ガッコム安全ナビ」と、AIG損害保険が提供している「あんぜんmyマップ」について紹介します。

「ガッコム安全ナビ」は地方自治体や警察署の情報を元に、どの場所にどのような不審者が出没しているのかをマップ上で確認できます。47都道府県情報を網羅しているので、一度通学路の近くを確認しておくとよいでしょう。

また、「あんぜんmyマップ」では交通事故発生データを閲覧でき、交通事故多発エリアや事故発生リスクの高いエリアがどこなのかを知ることができます。

状況に応じて「見守りサービス」の利用もおすすめ

見守りサービス
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昨今では子どもの安全支援を強化する目的で、さまざまな見守りサービスが登場しています。ここでは、目的別に主な見守りサービスについて取り上げてみました。

居場所を細かく追跡したいなら子ども用GPS

スマホから子どもの居場所をリアルタイムで把握したいといった場合には、子ども用GPSがおすすめです。携帯やスマホの持ち込みは禁止していても、GPSはOKという学校も増えつつあります。通学だけでなく、習い事や外遊びに出かけた際も安心です。

ここでは主な子ども用GPSサービス、「まもサーチ」と「BoTトーク」の2つをご紹介します。

「まもサーチ」では子どもの位置情報を把握できるのはもちろん、どんな経路を通っているのかも知ることができます。また、学校や習い事の所在地を設定することで、出発・到着時に保護者へ通知される点も安心できるでしょう。本体価格のほか、所定の通信量が発生しますが、子ども用携帯を持たせるよりずっと割安で利用できます。

「BoTトーク」はGPSで子どもの位置情報を把握できるのに加え、親子でのトーク送信が可能です。また、子どもがトークを再生した際は「既読」がつくため、スムーズな会話ができます。実際に私の友人が利用しているのですが、共働きということもあってBoTトークでのやりとりがちょっとした楽しみになっていると話していました。

電車通学なら交通系見守りサービス

中には毎日電車通学をしている、電車に乗って通塾をしているといったケースもあるでしょう。先ほどの子ども用GPSを使えば居場所の把握ができるものの、「端末の充電が面倒くさい」「カバンを変える度に端末を付け替えるのが億劫」と感じる方もいるかもしれません。

そのような場合、交通系見守りサービスの利用を検討するのも一つの手です。JR東日本などが提供する「まもレール」では、子どもがSuicaなどの交通系ICカードを使って改札を通過した際、保護者にメールやアプリで通知が届きます。特に電車通学の場合、「電車に間に合ったかな」と心配する必要がなくなるでしょう。

また、「まもレール」以外にも「エキッズ」や「改札ミマモルメ」といったサービスが複数展開されています。アプリごとに利用対象エリアが決まっているため、利用検討時は必ず確認しましょう。

アプリやサービスを賢く使って不安を解消しよう

抱き合う母親と子供
【画像出典元】「Evgeny Atamanenko/Shutterstock.com」

今回の記事では子ども1人での登下校を不安に感じる方に向け、おすすめのサービスやアプリについて紹介しました。小学生になると親から離れて1人で街中を歩く機会が増えるため、基本的な交通ルールを徹底しておくことはもちろん、万が一の際の対応についても話しておくようにしましょう。

また、記事でもお伝えしたように最近では子どもの安全を守るためにさまざまなサービスやアプリが登場しています。興味がある方は各サービスの内容について比較検討した上で、利用してみてはいかがでしょうか。