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20代~30代だからこそ、知っておきたい公的年金Q&A

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20代~30代だからこそ、知っておきたい公的年金Q&A

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保険料の滞納や世代間格差など、何かと騒がれることの多い年金問題。特に、支給額が減ると言われている若い世代の不安は大きいのではないでしょうか。よくわからないまま不安に思っているより、詳しい知識をつけて将来に備えましょう。20代~30代の若者が持つ「年金への疑問」を、Q&A形式で解決します。

Q.そもそも公的年金制度ってどんなもの?

年金

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A.公的年金制度は、日本に住む20歳~60歳の人全員が年金保険料を納め、その保険料を原資として、高齢者などの受給者へ給付する制度です。

公的年金は、自分の未来のために積み立てているわけではなく、働く現役世代が払った保険料を老齢受給世代に回す、世代間の支えあい制度(賦課方式)です。国民全員が加入する「国民年金」と会社員がプラスアルファで加入する「厚生年金」の2階建て構造となっています。

年金を受け取るためには、従来、25年以上の保険料納付が必要でしたが、平成29年8月からは、10年以上納付していれば受け取れるようになります。

日本年金機構:必要な資格期間が25年から10年に短縮されます
http://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/roureinenkin/tansyuku/20170201.html

Q.若者は「払い損」になってしまうって本当?

困る女性

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A.払い損にならないよう見直しをしながら制度が運営されています。

現在の日本では、少子化で生産年齢人口(15歳~64歳)が減少しているのに対し、平均寿命が延びて65歳以上の高齢者は増加しています。

少子高齢化で働く現役世代と老齢受給世代のバランスが変化するため、20代は年金保険料を払っても、払った額よりもらう額が少ない「払い損」になると言われています。また、現在は65歳である支給開始年齢も、将来的には遅くなる可能性も取り沙汰されています。

国では、少子高齢化を見越して、少なくとも5年ごとに財政検証や再計算といった見直しが行われ、将来に渡っても納めた額以上の公的年金を給付できるように制度が運営されています。

Q.今のお年寄りよりも保険料が高く、支給額が減るから「損」?

女性の疑問

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A.いろいろな条件がからむため、いちがいに「損」であるとはいえません。

現在の現役世代は、受給中のお年寄りよりも支払っている保険料が高く、少子高齢化の影響で支給額が減るから損してしまうのでは?という意見もあります。

公的年金は、老齢・障害・死亡といった誰でもあるリスクに対して、保険料を納めていれば必ず対応してもらえる社会保障制度です。不測の事態に備えられているという「安心」に最も大きなメリットがあり、金額の増減や他の世代との比較といった損得にとらわれてしまうと、本来の目的を見失ってしまいます。

公的年金は、支給年齢になった以降、生きているあいだは、ずっともらうことができます。自分の寿命はあらかじめわかりませんが、長生きしても公的年金で一定の収入が得られる安心感があります。

また、各世代には、生活水準や環境、社会情勢に変化があり、保険料が高くなったり支給額が減ることで単純に「損」とはいえない側面もあります。例えば、今の老齢受給世代は現役世代ほど生活水準が高くなかったため、保険料が低かったとしてもその負担は大きかったといえます。

それに、もし公的年金が無かったら、現役世代は自分達の収入や貯金だけでお年寄りを扶養することになります。少子高齢化が進むと1人あたりの負担が増え、自分達だけでお年寄りの生活を支えることは難しくなってきます。そう考えると、公的年金は現役世代にとっても価値があり、単純に金額の損得でとらえることはできない問題といえます。

Q.支給額が減ってしまうなら、払わないほうがいい?

お金と男性

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A.将来的なリスク回避という点を考えても、しっかり払っておきましょう。

どうせ支給額が減るなら、年金保険料を払うより、その分を貯金して自分で運用したほうがいいのでは?と思われる方もいるかもしれませんね。

国民年金は現役世代が払う保険料だけを原資としているわけではなく、半分は税金で補填されています。払った保険料に税金が上乗せされて支給額となるため、年金を払わないと逆に損をしてしまうことになります。

また、貯金は引き出すことができてしまいますが、公的年金は一定の年齢になるまで支給されることはありません。「貯金していたのに使ってしまった」という事態を避けることができます。

さらに、貯金だけに頼っていると怖いのがインフレで貨幣価値が下がることです。国民年金は、インフレが起こって物価が上がった場合、給付額も上がる物価スライド方式となっていますので、インフレリスクにも対応することができます。

また、年金保険料を払わないと、老後にもらう「老齢年金」だけではなく「障害年金」「遺族年金」といった制度も使えなくなってしまい、いざというときに困ることになりかねません。

このようなさまざまなメリットを考えると、やはり年金保険料はしっかり払って、年金を受け取れるようにしておくことが大切といえます。

 

以上、年金について若い世代のよくある質問に回答しました。「払い損」とならないよう見直しがされていること・社会保障のメリットは金額の増減や損得だけで量れないこと・公的に運用しているからこその貯蓄にはないメリットがあることなどをご理解いただけたでしょうか?年金に関する不安を少しでも解消できたなら幸いです。

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