お金

進化する「信用通貨」、ギャートルズ的お金の考察。

「お金0.2から2.0まで」新しい経済のルールと生き方を考える 中村 修治

進化する「信用通貨」、ギャートルズ的お金の考察。

むかーし
むかーし
すごいむかーし
山の方には、山の民が。海の方には、海の民が暮らしておりました。

山から海に降りてきた山の民は、
海の民の獲った大きな魚5匹といのしし一匹を
物々交換するのが習慣となりました。

海の民は、ときどきいのししの肉が恋しくなると、
大きな魚5匹をカゴに入れて山をのぼって
いのししとの物々交換に出かけていました。

ある日、いのししを抱えた山の民が海の方に降りてきました。

しかし、その日は、海が荒れて漁ができませんでした。
海の民は、困って、大きな貝殻を5枚を渡しました。
天気が晴れて漁ができるようになったら、
その大きな貝と交換に大きな魚を渡すことを約束しました。

こうして大きな貝5枚は、いのしし1匹と等価の交換ができるようになりました。山の民と海の民は、それから大きな貝1枚は、もっと何と交換できるかを考えました。

山菜2キロと貝1枚。貝1枚と秋刀魚が20匹・・・。

山の民と海の民が収穫できるものとその量によって、貝1枚の価値が決まっていきました。

これが「信用通貨」のはじまりはじまりです。

 

いま流通している「お金」の価値は、その通貨を発行している国の信用によって決まっている。要は、発行している国の信用こそが、お金によって交換されているということである。あなたのお給料やバイト料だって、社会人であるあなたへの信用との等価交換である。「お金」とは、本来そういうものなのである。

しかし、資本主義の社会では、「お金」自体を儲けることが目標になってしまった。就職のためのいちばんの指標は、年収である。良い大学を出て、年収1000万円以上を貰うことが成功。どっぷり拝金主義の結果である。

ドルがいくらだ、円はいくらだ。
ビットコインは、いまいくらになったのか!?
「お金」自体に向き合うから振り回されるのである。
「価値」に向き合うことである。
「お金」は、動いてこそ価値が生まれるのである。
「信用」は、お金の使い方で築かれる。

これからの時代は、「お金」のために働くのではなく、「価値」を上げるために働くことである。自分の信用価値を上げるためには、情熱を傾けていのししを狩ること。一生懸命に大きな魚を獲ってくること。資本主義は、行き着くところまで行って、とてもプリミティブな方へ向かい始めている。


ビットコインやらなんやら、仮想通貨のことは、いまだによくわからない。まことに難しい・・・。しかし、これだけは言える。人類が、金やダイヤモンドや貨幣を超越した自由な価値をバーチャル空間において認め始めたっていうことである。紙とか銭とかを超越した可能性の原資に、プリミティブな交換材料を見出したってこと。

これってギャートルズ時代以来のことじゃないか!?とワクワクしている。そんな時代を目の当たりにしているのではないかと思っている。ワタシたちは、これからとてもプリミティブな時代を生き抜いていかなくてはいけなくなる。

おちおち死んでいられない。。。
そうカンタンに死んでいられない。。。

※2018年3月初出記事