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えっ!?最大に幸せになる年収って!?

「お金0.2から2.0まで」新しい経済のルールと生き方を考える 中村修治

えっ!?最大に幸せになる年収って!?

【画像出典元】「iStock.com/CreativaImages」

目次

国税庁の民間給与実態統計調査結果によると年収1000万円以上の男性は、全体の6%程度である。そんな希少な部類のお友達とも仲良くさせてもらっている戦略プランナー兼コラムニストの中村修治です。ワタシの実感ではありますが・・・そういう友人たちが幸せなのか!?というと、そうでもないわけですよ。そこらへんのことを今回は書いてみた。

グラフ
ノーベル経済学賞を受賞しているダニエル・カーネマン氏などが発行した論文で

"High income improves evaluation of life but not emotional well-being"というものがある。

ここには「お金で必ずしも幸福は買えないが、低い収入には感情的な苦痛が伴う」と指摘した上で、収入に伴って生活満足度が上がるのは年収約7万5000ドルまでとし「高収入で満足は買えるが、幸福は買えない」という結果を論じている。

これが「年収900万円=最大幸福説」の大元。2018年5月の時点で1ドルは、だいたい110円・・・現在は年収825万円=最大幸福である。(出典元:ロイター)

前述の国税庁の民間給与実態統計調査結果によれば、現在の日本で最大幸福を感じてる対象=年収800万円台は、男性全体の4.0%。女性全体の0.6%。年収1000万円以上より希少である。道理で「私は、最大に幸せ!!!」という輩が、まわりに居ないわけである。(笑)

どれだけお金があったところで美味いものを食べるのには、物理的限界がある。美味いものの食べ続けると、その美味しさへの満足度は目減りしていく。ビールは、やっぱり一杯目が美味い!!!こういうのを経済用語では、『限界効用逓減の法則』というらしい。お金を出し続けたところで、前の満足を超える満足を買い続けることはなかなか難しい。最大幸福は、お金の問題ではないということである。

部下に美味いトンカツをおごってやれる。
アマゾンで金額を気にしないでカートに欲しい書籍を入れていける。
時価の寿司屋に行ってもあんまりびびらない。
それくらい満足がいちばんシアワセなのかもしれないと考える。
確かにそれは、ちょうど年収800万円くらいで訪れる。
適度な向上心と社会的地位がアジャストするのがそのくらい・・・。

それ以上になると、いろいろと疑心暗鬼が生まれてくる。
この地位や年収は、果たして守っていけるのか!?
純粋な向上心と汚い出世欲が反比例してくる。
画して、漠然とした不安とともに「最大幸福値」はダダ下がり・・・。

2018年3月、国連が『世界幸福度ランキング』を発表した。156カ国を対象に行った幸福度調査で、その上位5カ国は下記の通り。

第1位: フィンランド
第2位: ノルウェー
第3位: デンマーク
第4位: アイスランド
第5位: スイス

ちなみに日本は、54位。

超成熟社会を迎えている日本は、資本主義の行き着いた果てであると揶揄される。経済的生産及び物質主義的な側面での「豊かさ」だけを求めた結果、国内総生産 (GDP)に対して国民総幸福量(GNH)が極めて低い。まぁ、要するに、将来が不安な国になってしまったということである。「年収825万円=最大幸福である」なんて考えかた自体が、もう何の説得力を持たなくなってきたのではないかとも感じている。

前述で紹介した全体の6%にも満たない年収1000万円以上のお友達たちは、とりあえず美味いものを探すのに余念がない。時間があれば身体を鍛えている。趣味も多彩である。奥様達も綺麗。それでも何故だか「私は、最大に幸せ!!!」とは言わない。

結局、お金で手に入れたものは、いつかなくなるのではないか!?という不安にまみれてしまうのが資本主義社会なのである。

 

「お金」があれば、
「遠く」へ行ける。

「お金」があれば、
「行きたいところ」へ行ける。

なのに
「近く」がどんどん遠くなる。
「行きたいところ」がなくなっていく。

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