共働き「お互いの給与額、貯蓄額を知らない」のがキケンな理由
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FPとして、日々どうすれば家計が改善するかということに向き合っていますが、それに加え、最近は40歳を過ぎたこともあり、食生活や運動などにも興味関心が高まってきました。より体にやさしい、健康に良い食事をこれからも追求したいと思っています。
日本人の食文化は和食中心から欧米化し、パンやパスタなどを食べるようになりました。足りない栄養素はサプリメントで補うこともできますし、そういった食文化の変遷により、新たな病気や問題が生じているという指摘もあります。
これは家計管理にも言えそうです。近年、キャッシュレスを始め私たちの家計管理を取り巻く環境は大きく変化しています。さまざまな仕組みによって支払いが簡単に、便利になる一方で、つい無駄遣いが多くなっているかもしれません。
ぜひ、皆さんの家計が“健康”であり続けるためにも、これからの家計管理方法について一緒に見ていきたいと思います。家計簿が苦手な方でも簡単に家計簿をつける方法もご紹介していきます。
1. 自分の性格に合った家計管理の方法を選ぶ
食事や運動もそうですが、長く継続しなければ成果は期待できません。例えば、几帳面じゃない人がいきなり本格的な家計簿ソフトを使うと継続するのが難しくなりそうです。自分の性格などを踏まえ、ストレスなく続けられる家計管理の方法からはじめてみてください。
1-1. 家計簿をつけて管理管理
家計管理の王道は家計簿ですね。上手に管理する方法として、ぜひ導入してほしいところです。ただし「家計簿が苦手」という方にお伝えしたいのですが、収支全てを細かく管理する必要はありません。「家計簿をつける」こと自体が目的ではないのです。支出を抑え、貯蓄するといったことを大きな目的とし、それを達成するために最低限必要な項目のみを管理するといった発想をしてみてください。皆さんの周りに「家計簿の達人」が1人はいると思いますので、どうすれば長続きできるか?効果があるのか?尋ねてみるのもいいかもしれません。
1-2. 目的別に袋分けして家計管理をする
上記の家計簿と連動させると良いのですが、「光熱費」、「食費」、「交際費」といった区分けで毎月袋分けをしてみてください。予算内に収まればいいのですが、そうでない場合は足りなくなるので、どの科目が使い過ぎなのかすぐに把握できます。また、上手にやりくりして余った場合は「使いきったもの」として、貯蓄に回してもいいですね。余らせることが楽しくなれば、上手な家計管理となり、そして貯蓄につながっていきます。無印のパスポートケースが袋分けの家計管理に便利と話題にもなりました。このように楽しみながら行えると良いですね。
1-3. クレジットカードの明細で家計管理する
マイルやポイントを上手に貯めながら家計管理したい人は、クレジットカードの活用がおすすめです。毎月明細が発行されるため、月次単位で支出の管理ができます。家計簿+クレジットカードだとさらに上手な家計管理ができそうです。
ただ、クレジットカードの場合は手元にお金がなくても買い物ができますから、例えば”〇円以下の買い物の時にしか利用しない”、”飲食費には利用しない”といった、使い過ぎないためのルール作りも肝心です。
1-4. 家計簿アプリで家計管理する
銀行系のアプリをはじめ、今はさまざまな家計簿アプリがあります。筆者自身も家計簿アプリを使っていますが、日々、残高が更新されるのが楽しみです。スマホでいつでも確認しやすいというメリットが家計簿アプリにはあります。頻繁に収支状況、貯蓄状況、そして目標額に対していくら貯まっているのか?といったことを確認することで、家計を管理するという意識を高めることができます。まずは、自分にあった家計簿アプリ探しからはじめてみてください。
2. 夫婦間でやった方がいい家計の管理方法は?
妻が家計を管理し、夫はお金に無頓着という夫婦もいると思いますが、世界では夫婦共同管理がスタンダード。それぞれが家計に興味を持ち、向き合うためにも夫婦2人で上手な管理方法を見つけ出してください。
2-1. お互いの給料や貯蓄額を開示してまず話し合う
まず、夫婦二人三脚でお金を管理してください。2人で協力するからこそ、貯蓄もしやすくなります。財布がそれぞれ別で、相手がいくら持っているのか分からなかったり、「私の方がたくさん生活費を出している。」などとけん制し合ったりするのは決して建設的ではありません。夫婦の将来のための貯蓄、子供のための貯蓄と、目的に応じてお金を貯めていくために、日々の生活費をどのように管理するかが重要です。その第一歩は相手の状況を知ること。ここから始めてみてください。
2-2. 共働きの場合は共同口座で家計管理するのがおすすめ
共働きの夫婦は増えています。お互いにいくつか銀行口座を持っていると思いますが、それぞれに役割を割り振り、色分けした運用管理を心掛けてください。「夫婦名義」では残念ながら口座を管理できないため、例えば夫の口座の一つを「生活費全般」という具合に、目的を「見える化」しておくことも大切です。共働きの場合はダブルインカムで収入に余裕があるケースも多いですが、その分支出が多くなりがちです。知らず知らずのうちに使い過ぎていないか、夫婦2人でチェックできるように、生活費や食費といった項目は特定の口座で家計管理しておくと、月々の状況を把握しやすいでしょう。
2-3. 専業主婦(夫)の場合は、より一層協力体制を
「オレがお前を食わしてやっている。」といった亭主関白は今や昔。そういったタイプの人はいまどき少ないと思いますが、夫が働き、妻が専業主婦という夫婦形態は一定割合存在しています。専業主婦の場合、実質的な収入を得ていなくても、家庭を守ってくれているからこそ夫が稼ぐことができるという点を強くお互いが意識すべきです。専業主婦の担う役割は多岐に及びます。特に子供がいる場合はなおさらです。
収入差があるため、お金の価値観にも差が生じることもあるかもしれません。例えば、「給料日にはゆっくり家計の話をする。」といったルールを決め、お互いそれぞれに感謝し合いながら、収支状況やこれからの貯蓄などについて話をしてもらいたいです。