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今、20代が続々始めてる"インデックス投資"って何?

ふやす 中村 賢司

今、20代が続々始めてる"インデックス投資"って何?

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「インデックス投資」という言葉をメディアでよく見かけるようになりました。皆さんは、このインデックス投資という投資方法をご存じでしょうか?今回は、投資に興味はあるけど、なんだか難しそうでよく分からないという方に、インデックス投資の魅力をお伝えしていきましょう。

インデックス投資とは

インデックス投資は投資信託を積み立て購入する場合によく使われる手法です。投資信託は別名でファンドとも呼ばれる金融商品です。

投資方法でよく耳にする株式投資は、上場している企業単独の株式を売買する投資方法です。この株式投資は、各企業の業績や社会情勢によって大きな値動きをすることも多く、タイミングが合えば大きな利益が期待できます。ただし企業の業績が悪かったり倒産したりすると、発行されている株式の価値は大きく下落、倒産の場合はゼロになり、結果として大きな損害を被ることもあります。

一方、投資信託はプロのファンドマネジャーが運用管理者となり、出資者から集めた資金を複数の企業や市場に分散して投資を行い、そこで得られた利益を出資者に分配する金融商品です。株式投資と大きく異なるポイントは、投資信託は商品そのもので幅広く分散投資をしていることです。

個別の企業へ行う個別株式投資は、投資先の企業が倒産すると価値がゼロになってしまいますが、投資信託の場合は、投資先が数十から数千社に分散投資されているので、仮に投資先の一つの企業が倒産したとしても、価値が下がることはあってもゼロになることはありません。

インデックス投資の基礎知識

インデックス投資
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投資信託の特徴に簡単に触れたところで、インデックス投資の基礎に入っていきましょう。インデックス投資のインデックスという言葉は株式や債券、不動産などの市場・マーケットが発表している指数のことを指します。例えば日本の株式マーケットに関する代表的な指数(インデックス)としては日経平均やTOPIX(東証株価指数)などがあげられます。アメリカの株式マーケットであればNYダウやナスダック100、S&P500などが代表的な指数としてあげられます。

インデックス投資の大きな特徴は、この各マーケットが発表する指数に連動して機械的に投資信託の資産価値が上下することです。仮に日経平均株価に連動する投資信託であれば、日経平均株価が上昇すれば連動して資産価値が上がり、日経平均株価が下がれば機械的に資産価値も下がります。つまりインデックス投資は感情が入ることがないクールな投資方法といえるでしょう。

また投資信託にはインデックス型の他にアクティブ型の商品もあります。アクティブ型の投資信託は、ファンドマネジャー(運用を任された人)が業界や企業を調査して投資先を決定する方式をとっています。

そのため、例えば日経平均連動型のインデックスファンドが値下がりをしている状況でも、アクティブ型の投資信託が値上がりしていることもあります。ただし、逆もしかりなので単純にどちらが良いというものではありません。

なお投資信託は、預貯金と違い、購入時の買付手数料・維持費である信託報酬・売却時に必要な信託財産留保額という3つの手数料が必要な金融商品です。一般的にはインデックス型の投資信託は、マーケットが発表した指数に機械的に連動するため各種手数料が安く設定されていることが多く、アクティブ型は運営するための人件費や調査・分析など各種のコストが必要なこともあり手数料が高めに設定されていることがほとんどです。

また近年ではインターネット専業を中心に買付手数料が不要な証券会社が増え、信託報酬が格安な商品も増えてきました。これはインターネットを活用することで人件費や店舗にかかる費用などのコストが従来よりも安く済むようになってきたことや、金融自由化により、各種手数料などの価格競争が活発に行われていることも関係していると言えるでしょう。

インデックス投資のメリットとデメリット

各マーケットが発表する指数(インデックス)に連動して価値が上下するインデックス投資ですがメリットと考えられる特徴もあれば、投資家目線でデメリットと受け取られる特徴もあります。

メリットと思われる特徴

1.投資が初めての人でも資産価値の増減が理解しやすい
日経平均やNYダウなどニュースなどで目にするメジャーな指数(インデックス)に連動しているものならば、「今日は日経平均が上がったので自分の投資信託も値上がりしている」「コロナショック時には株価が一気に値下がりし、その後に上昇をした。そのため自分が買おうと思っている投資信託の値動きも同じ値動きをしている」など商品の特徴が分かりやすいことはメリットといえるでしょう

2.手数料などの各種のコストが安い
上述しましたが各種のコストが安いこともインデックス型投資信託のメリットです。近年、インターネット専業の証券会社がリードする形で、株式投資を含めた証券取引の各種手数料は値下がりをしてきました。

投資信託の売買には買付手数料・信託報酬(維持費)・信託財産留保額(売却時の手数料)の3つの手数料が必要ですが、近年では買付手数料無料(ノーロードともいいます)・売却時の信託財産留保額も無料という投資信託を取り扱う証券会社も増えてきました。

また維持費である信託報酬に関しても、インデックス型の投資信託では購入価格の0.1%~0.2%前後と手数料が安い商品が増えています。よって、実際に投資に回す金額が増えるというメリットがあります。

3.インデックス投資は常に分散投資
インデックス型のファンドに使われる代表的な指数を少しあげてみましょう。

例えば日経平均株価に連動する投資信託を購入すれば、東証一部に上場している225の企業へ間接的に投資することになり、先進国株式型であれば日本を除く世界中の約1300の企業に投資することになります。

つまりインデックス投資をすることは、いくつもの企業や国に分散投資を行っていることと同じ意味を持ちます。ちなみになぜ分散投資かというと、「投資先を分散する」ことで投資にともなうリスクを軽減する効果が期待できるからです。

もし投資先の一つ企業が倒産することがあっても、他の企業が資産価値を下支えしてくれるのが投資信託の分散投資の効果です。

4.少額からスタートできる
株式投資は基本的に売買の単位が100株からになっており、100株分の資金と買付手数料が必要です。そのため投資を始めるまでに、資金面でのハードルが高くなりがちです。

一方でインターネット専業の証券会社では、インデックス型だけではなくアクティブ型の投資信託も含め、100円から投資信託を購入することが可能になってきました。このことは手元資金に余裕がないけれど、投資に興味がある若い人がスタートする良いきっかけになっています。

5.リスクの軽減が期待できる積立て投資と相性が良い
インデックス投資に適している投資方法は積み立て投資です。投資信託で積み立て投資を行う場合は、毎月同じ銘柄・同じ金額で購入していくことがおすすめです。積み立て投資は、購入時期を分散することで投資のリスクの軽減が期待できる、購入価格の平準化によりリターン(儲け)が得やすいといわれている投資方法です。

例えば10万円でまとめて買うか、1万円で10回に分けるかで考えてみましょう。まとめて買うと購入時の価格を上回らなければ利益を得ることができません。一方、回数を分けて買うと、購入する単価が平均化されます。購入した商品が今後ずっと右肩上がりで値上がりするのであればまとめて購入する方が良いのですが、その動向を予測することは困難です。そのため買うタイミングを分散する積み立て投資の方が、長期的な運用に向いているといわれています。

デメリットと思われる特徴

1.投資先が限られる
某ネット証券会社の投資信託の取り扱い数は約2600本ですが、そのうちインデックス型の投資信託はおよそ450本です。この450本の商品のうち、日本の株式市場の指数に連動している商品は約90本あります。その約90本の投資信託の大部分が日経平均株価やTOPIXに連動している商品です。

つまり、インデックス投資の場合は投資先の分野がある程度限定されており、特徴的な分野や株式投資のようなこれから成長が期待できる業界へ集中的に投資するということが難しいといえます。

ただし最近では自動運転や電気自動車、宇宙航空関係など、特定の企業の株価を指数化してテーマ型のインデックス型投資信託として販売されているケースもあります。

2.満塁ホームランを狙うことは難しい
インデックス投資はマーケットの指数に連動するため、短期間で大きな利益を狙うことが基本的に難しい投資方法です。一方、アクティブ型の投資信託は投資スタートから短期間で大きな利益が出ることもあり、インデックス型よりも成績が良いことがあります。

そのため野球で例えれば、アクティブ型はホームランで一気に得点するようなことも期待できますが、インデックス投資はコツコツとヒット狙いで取り組む必要があるでしょう。なお過去のデータによると、長期的な運用成績はインデックス型の投資信託に軍配が上がるといわれています。

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