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20代でやっておきたい貯金の方法とは?/FP相談

FPにききたいお金のこと 内山 貴博

20代でやっておきたい貯金の方法とは?/FP相談

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貯金の活用法を知りたい20代男性Dさんの相談

高卒7年目の社会人です。地方で一人暮らしをしています。就職1年目から毎月5万円を貯金し、2年目、3年目と月の貯金を増やしました。現在は毎月10万円を貯金しています。10万円のうち、つみたてNISAに毎月5000円回していますが、残りの9万5000円をどう上手く運用できるでしょうか?若いうちに生命保険で積み立てなどをした方が良いのでしょうか?貯金は家族の万が一のためでもあるので、支障が出ないようにお金を上手く運用したいです。

20代の貯蓄について

一人暮らしのDさん。就職1年目より毎月5万円の貯蓄ができており、今は10万円。ご本人も認識していますが非常に上手に貯蓄をされています。

20代の場合、貯蓄について大きく相反する2つの側面があると思います。まず、1つは30代や40代と比べて一般的に収入が少ないため貯蓄が難しいという側面。もう1つは、子供などがいない(または小さい)ため、手取りの大部分を自由に使えるため貯蓄をしやすいという側面。
Dさんは後者の方に該当しますね。給与水準などは不明ですが、仮に収入が多くなくとも上手に節約しながら年々貯蓄水準を切り上げてきたのだと推察されます。

貯蓄優先、保険は最低限

電卓とブタの貯金箱
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Dさんの場合、投資や金融商品についてもしっかりアンテナを張って情報を収集されているようです。近年は外貨建ての保険、変額保険など「運用も兼ねた保険商品」が人気とあって、Dさんもそのようなタイプの保険が気になっているのではないでしょうか?

ただし、あくまでこのようなタイプの商品は「保険」が前提です。保障を得ながら、払い込む保険料の一部(または大部分)を運用するという商品設計であるため、単純に「投資」、「資産運用」という観点から見た場合、一般的には株式や投資信託の方に軍配が上がります。

もちろん保険商品の中にもさまざまなタイプがあり一概には言えませんが、Dさんの場合は20代と若く独身であり、また会社員であることを考慮すると保障はそれほど必要ではないと思います。入院などもしもの時の備えは保険だけではありません。しっかり手元資金があれば対応可能です。引き続き資産運用に注力する方向性で良いのではないでしょうか。

つみたてNISA増額を検討

現在貯金10万円中つみたてNISAが5000円で、残りの9万5000円の運用方法ですが、まず考えられるのが、現在行っているつみたてNISAでの投資額の増額を検討してください。つみたてNISAのため、一定の基準を満たした投資信託を購入されているはずです。現在の銘柄を増額してもよいですし、今購入しているファンドとは違うタイプのものを検討するのも1つです。

積立効果によりリスクもコントロールできるため、比較的リスクが高く、その分リターンが期待できるファンド(世界株ファンドなど)を中心に検討されると良いと思います。また、個別株への投資も検討してみてください。自分自身でどのような企業に投資をすべきか?実践することで知識も身に付きます。

投資信託では味わえない株主優待などもぜひ経験してもらいたいです。そういった知識や経験は今後Dさんが長期間の資産運用を行う上で、何よりの財産になりますよ。

資産運用&人生の目標を明確に

ミニチュアの家族
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資産運用を行う際には目的や目標を明確にしましょう。その金額や期間に応じて、リスク許容度は変わってきます。Dさんの場合、家族の万が一に備えてという目的が示してありますが、若いDさんなので、それ以外にも資産運用の目的があると思います。

一般的には結婚、住宅、老後といったライフイベントがそれに該当します。今一度、どんな大きな支出が控えているのか?どのようなことにお金を使いたいのか?ということを明確にし、10年またはそれ以上先の目的については、先述しましたようにもう少しリスクを取って積極的な運用を行ってもよいかもしれません。質問内容から察する限りでは、つみたてNISAの年額40万円(月に3万3000円)までの投資枠はフルに使っても良さそうです。

日本人は一般的に金融資産の5割以上を安全な預貯金で有しているといわれています。一方、資産運用に積極的な米国人はその逆で、資産の半分近くを株式や投資信託で運用しています。

2019年に「2000万円問題」と物議を醸した金融審議会のレポートにおいても同様の内容が盛り込まれ、投資に積極的な米国人は上手に資産形成ができているといった指摘もありました。急に「米国人のように運用してください」というつもりはありませんが、米国人のスタイルを少し意識し、Dさんなりにリスクを取りながら上手にリターンを追求してください。