お金

大谷翔平の1015億円契約は『安すぎる』と断言してみる!!

「お金0.2から2.0まで」新しい経済のルールと生き方を考える 中村 修治

大谷翔平の1015億円契約は『安すぎる』と断言してみる!!

【画像出典元】「 Noah Sauve/shutterstock.com」

大谷翔平選手は、2024年も最後まで大活躍だった。年中、夢を見せて頂いた。感謝しかない。まさに野球史上最高の選手であり、ロサンゼルス・ドジャースとの契約もまた、野球史上最高額である。その額は、総額7億ドル(当時の為替レートで約1015億円)以上の10年契約と報じられている。
この額が、高いのか!?安いのか!?
そんなもん『安すぎるでしょ』とワタシ(中村修治)は、ここで断言する。

年収101億円→月収8.5億円→日給2780万円!!

1015億円の10年契約を年収に換算すると101億円。月収では、約8.5億円。日給にすると2780万円。時給だと約347万円。福岡県のバイト、パート、派遣の平均時給1273 円 (2024年10月04日更新、イーアイデム調査)の約2700倍である。
MLBの2年連続ホームラン王だぞ。その上、盗塁は59個。トリプルスリーまで達成。時給だけを見るなら大谷選手は、平均的日本人1000人分の価値である。常人が1000人かかってもMLBでホームラン王にはなれない。できっこはずのない成果。1万倍、100万倍あっても、きっと誰も文句は言わないはずだ。

大谷翔平の経済波及効果は、年間1168億円!?

大谷翔平選手が存在することによる経済波及効果は、公式に試算されている。関西大学の宮本勝浩名誉教授によると2024年の経済効果は1168億1181万円に達すると…。
その内訳は、球場の観客増加による消費額やグッズ売り上げ、放映権収入など米国内の直接効果が約446億円。観戦ツアー売上高など日本国内の直接効果が約94億円。これに原材料の売上増加額、関連企業従業員の所得増加による消費増加額などを加算した数字。

2024年1年で1168億円である。これを単純に10年続けたとしたら1.1兆円を超える。この数字だけでも1015億円契約は、安い。
日本の朝は、大谷選手が活躍しているニュースで始まる。その報道に誇りを感じて今日も1日頑張ろうって思う日本人がたくさんいるはずだ。その見えない多大な価値はなかなか試算できないけれど…。日本の名目GDPは、607兆円である(2024年9月9日公表)。このGDPの0.5%は、大谷選手が支えているのではないか!?と思う。確実に3兆円くらいの経済効果はあるだろう!? もう1人のアスリートの活躍効果というレベルのものではない。

お金で買えるものだけに憧れるのはやめましょう!!

「憧れるのをやめましょう」流行語にもなったこの言葉は、昨年のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の決勝戦の前のロッカールームで大谷選手が発した言霊である。この発言にも見られるように大谷翔平は、天才と呼ばれるアスリートの理想像を変えたと思う。
一瞬の煌めくような天才的パフォーマンスへの期待は当然である。ずば抜けた身体的能力を所有する天才たちは、それを可能にする。しかし、これが継続できないのが常である。多くの天才のパフォーマンスは、永遠ではない。その現実を、何度も見てきた。
“広い芝生の庭のある一軒家が欲しいなら、一生芝生の手入れを覚悟せよ”といったツイートがあった。所有というのはそういうものである。管理運営義務を負えるか、どうか!?この才覚のあるなしが「ホントの天才」だということをワタシたちは目の当たりにしているのだ。
毎日の全てを理想の自分のために使い切る。理想の自分が実現した楽しさこそ一番の幸せであること。お金で買えないものを追い続けた結果が1015億円という史上最高額の契約なのである。

お金で買えるものだけに憧れるのはやめましょう!!
大谷翔平メソッドの資本主義社会が動いている気がする。
どう考えても、やっぱり『安すぎるでしょ』。