ストレス発散で買い物に月8万ヤバイ!買い過ぎを控えるコツは
目次
FPオフィス「フォルテシモ」へ依頼されたお客さまの家計簿を、mymoで診断する【うちの家計簿】。
今回のお客さまは、30代の女性会社員Kさんです。買い物がストレス発散方法のため、つい洋服を買い過ぎ、なかなか貯金ができないとのご相談。働き盛りの30代でしかも独身となれば、誰に制限されることもなくお金と時間を自由に使えます。
一生懸命働いたお金でストレス発散や自分へのご褒美をしたくなる気持ち、同じ女性として理解できるのですが、買い物のために貯金や将来への備えができていないのはよくありません。
それでは30代独身女性Kさんの家計簿の内訳を見ていきましょう。
ストレス発散の買い物で洋服代がどんどん増えているKさん
(Kさん談)残業が多くゆっくり休める時間があまりとれなくて、ストレスがたまりがちです。お給料日がくると買い物に行ってストレス発散しています。
ただ、年々衣服代に使うお金がどんどん増えてきていて、このままでいいのかなと不安になってきました。
Kさんの家計簿の内訳を見ると…
手取り収入26万3000円。月1万円を貯蓄されています。お小遣い8万円の多くは衣服代とのこと。現在の貯蓄額は約300万円です。
「洋服」どのくらいもっていますか?
クローゼットを開けて、一旦全部の衣服をだして在庫を確認してみましょう! 上着、ブラウス、シャツ、スカート、パンツ・・カテゴリーごとに分けて全部だしてみてください。
それから「よく着ているもの」「ほとんど着ていないもの」に分けてみましょう。1年に2、3回しか着ていない、まったく着ていないなどの服がクローゼットを占領していないでしょうか。
「食費」のことを考えるときに「冷蔵庫」の整理から始めましょう、と言ったりしますが、「衣服費」のことを考えるなら、まず「クローゼット」の整理から始めましょう。
買い物に行って、目に入った欲しいものをどんどん買っていくと、みるみるクローゼットはいっぱいになってしまいます。
年に2回、季節の変わり目に服の整理をしてみませんか。枚数ばかり多くクローゼットがぎゅうぎゅうになっていると、なにを持っているか一目でわからないため、コーディネートもしにくく、同じようなものを複数買ってしまっていることもあります。
なりたい自分をイメージしながら、本当に大切にしたい服を選んでみましょう。
買い過ぎを控えるには3つのコストを考えよう
服を新しく買うときはコストのことも考えるようにしましょう。
① いくらで買えるか
② クリーニングなど服を維持するための費用はどのくらいかかるか
③ 何回着るか
「何回着るか」は衣服を考えるときに大きなポイントになります。お気に入りの服が5万円だったとして年20回、3年着るとしたら5万円÷60回=約833円。2万円の服でも年に2回、2年しか着なかったら2万円÷4回=5000円。一回あたりのコストを考えると5万円の服もオトクな買い物をしたことになります。
いくらで買えるかだけでなく、何年、何回くらい着るか、ホームクリーニングできるか、アイロンをかけないといけないかなど、トータルコストを考えながら購入することで衝動買いを抑えることができます。
本当に自分が心から嬉しくなる、何度も着るようになる服か、クローゼットの中身と相談しながら買うようにしてみてはいかかでしょうか。
例えばお小遣い8万円の8割の6万4000円を3年衣服費として使い続ければ、230万円以上になります。衝動的に買ってしまっていて、あまり満足度の高い支出でなければお金の使い方を見直してみましょう。
また、服にかかるコストとして忘れがちなのが家賃です。衣服、靴、鞄などの数が増えると収納スペースも必要となり、広い部屋に引越ししたくなることも。
いらない服を減らすことで、スペースが広がって家が広く感じられ、より快適な空間づくりができるかもしれません。
なんのために洋服を買うか?
Kさんが「今までにうれしかった支出」が特に思い浮かばなかったとしたら、買い物をして一時的に気分はよくなってストレスが解消できるけれど、いい気分は短い時間で消えてしまい、「買い物」で本当の満足は得られていないかもしれません。
「買い物をすること」が本当に自分のやりたいことなのか、一度立ち止まって考えてみましょう。クローゼットの整理が、自分の気持ちの整理につながることもあると思います。
身に着ける衣服は、住まい、食べものと並んで生活に欠かせない必要なものですが、Kさんのココロは何で満たされるか、一度立ち止まって考えてみましょう。
大切なことは、自分が本当に満足できるお金の使い方ができているかどうかです。
Kさんの将来に向けて、Wallet+を使ってシミュレーション
退職金が見込めず仮に60歳で定年を迎えたとすると、公的年金がもらえる65歳までの5年は収入がないことも考えられます。収入がなくても、健康保険料、介護保険料も支払いは必要となります。
例えば60歳以降、生活費が月20万円だとしたら5年間で20万円×12ヵ月×5年=1200万円必要となります。今300万円貯蓄がありますから、あと900万貯めることもイメージしてみましょう。
(Kさん談) 今、月々1万円貯めているのに、あと2万2000円プラスできれば、これから900万円貯めることができて、今ある300万円と合わせて1200万も貯めることができるんですね。びっくりです! 貯めるのが楽しくなるかも! 設定してみます。
30代独身女性Kさんの家計簿診断を終えて
おしゃれは楽しいし、お気に入りの服をまとうと気持ちもうれしくなります。若いときだけでなくずっと自分らしいおしゃれを楽しめるように、資金計画を立ててみてください。
買うことも楽しいですが、計画を立てることも楽しいですよ。
もうすぐ春です。
クローゼットの整理をするにはいい時期です。素敵な春になりますように!