温泉ソムリエが推薦!「水辺&日本の原風景が楽しめる宿」
監修・ライター
ゴールデンウィークも過ぎ、春からがんばってきた分の疲れがでやすいこの時期。「なんとなくだるいなぁ」と思ったら、大自然の中でゆったり温泉に浸かってリフレッシュしてみては? 九州の温泉&宿を知り尽くした『温泉ステイ』主宰の花田伸二さんに、のんびりできる「とっておきの温泉宿」を聞きました。
渓流に浸かるような野趣あふれる温泉と、田園風景に癒される『旅館 藤もと』
「ここはまさに、田んぼの真ん中の一軒宿。小田川に面した露天風呂『川湯』に浸かると、まるで川の中に浸かっているよう。温泉は源泉かけ流しで泉質も良好」と花田さん。
窓辺に田んぼの風景が広がる食事処では、厳選のお肉と地元の野菜を使った名物の「セイロ蒸し料理」など、シンプルで素材の良さが引き立つ創作懐石料理がを楽しめます。バイキング形式の朝食にはいろいろな惣菜の他に自家製の漬物が10種類ほど並び、懐かしい気分が味わえるとか。
2017年2月にリニューアルした新館の和洋室は「和モダン」テイストの落ち着いた雰囲気で、料金は1室2名利用なら1名2万円前後~(平日の場合)。他に古民家風の離れもあります。
滝を見ながら温泉に浸かる。四季折々の自然も魅力の『山荘天水』
天ケ瀬温泉の中心地より少し山あいにある約1万坪の敷地。『山荘天水』は広大な林に溶けこむように立つ宿です。
花田さんによると、「渓流沿いのロケーションを活かした造りで、自然を満喫できます。川に手が届く宿泊者専用の露天風呂の他、滝を眺めながら入浴できる『滝観庵』も風情があっておすすめ。内湯や貸切風呂も充実しています。風呂上りには川に面したラウンジでお酒を一杯。夜には対岸の木々がライトアップされ、幻想的な雰囲気を味わえますよ。朝にラウンジで飲むコーヒーも格別!」
マイナスイオンをたくさん吸収できそうですね。
料亭『吉兆』出身の料理人が手掛ける、川魚や旬の野菜などを使った料理は、見た目の美しさも魅力。夕食は客室または個室の食事処で提供されます。
料金は1泊2食付1名2万円前後~。
足元から湧き出る温泉は鮮度バツグン! 洞窟風呂や夏季限定の「蛍見の湯」もある『福元屋』
約300年の歴史を持つ「壁湯温泉」。『福元屋』は客室が9室のみとこじんまりした宿ですが、毎分1600リットルが湧きだすという自然湧出の温泉が自慢です。「温泉も実は鮮度が大事なんですよ。ここでは常に足元から温泉が湧き出しているので新鮮! まるで湧水に浸かっているようです。ぬるめの温度で長く浸かっていても疲れず、夏にもおすすめ。また、周辺はホタルの名所で、シーズンにはホタルが舞う姿を見ることもできますよ」と語る花田さん。河原にある、夏限定の「蛍見の湯」も見逃せません。
館内は歴史を活かしながらリニューアルされた民芸調の温かみある空間で、ほとんどの客室からは川沿いの景色が楽しめます。自家栽培の米や飲める温泉を使用し、すべて女将の手作りという料理は地元の野菜など素材を活かした素朴な味。女将のおばあちゃんから受け継いだ味付けなのだとか。
2名1室利用で1名1万5000円前後とリーズナブルな料金も魅力的。
川のせせらぎや一面に広がる田んぼの眺め、鳥のさえずり・・・。想像しただけでも、なんだかホッとしますね。2万円で手に入る贅沢。のどかな日本の原風景に癒される温泉旅で、がんばっている自分にごほうびを。