簡単ぬか漬け♪植物性乳酸菌効果で美肌&健康になろう
「ぬか味噌くさい」が「所帯じみていてかっこ悪い」ことだったのは昔のこと。「ぬか漬け男子」なんて言葉ができるほど、ぬか漬けは今やトレンドに。ぬか漬けの魅力と、失敗しない作り方&コツをご紹介します。
発酵食品のぬか漬けパワーで腸からキレイに
世界遺産に登録された和食の基本は、ごはんに漬物、おみそ汁。野菜をおいしくする漬物は、日本人のソウルフードです。中でも米ぬかを発酵させて作るぬか漬けは、日本にしかない伝統の発酵食品。ぬか床にはビタミンB1や酵素がたくさん含まれていて、漬け込んだ野菜の栄養価をアップしてくれます。発酵でできる植物性乳酸菌は酸に強いのが特徴。腸にしっかり届いて善玉菌を増やし、免疫力を高めるすぐれものです。風邪の予防や便秘解消、肌荒れを防ぐなど、健康と美容にうれしい効果がいっぱい。
熟成ぬか床を使うと簡単!自家製ぬか床の作り方
自家製ぬか床を最初から作る場合、乳酸菌が熟成しておいしくなるまで3カ月ほどかかります。ビギナーにはちょっと気が重いですね。そこでおすすめしたいのが、市販の熟成ぬか床をベースに作る方法。最初は食べるために漬けるのではなく、捨て漬け用として漬けます。
[準備するもの]
・密閉容器 4Lくらい(ぬか床の量の2~3倍くらい)のもの。プラスチックのシール容器でもOK。
・熟成ぬか床 1kg
・生ぬか 1kg
・天然塩 70g
・昆布だし 1.2L(水に変えて別に昆布5cm角を加えてもいい)
・あらく刻んだ唐辛子 2本
・(お好みで)さんしょうの実やゆずの皮など それぞれ20g
[作り方]
1.容器に生ぬか、塩、唐辛子などの香辛料を入れます。
2.塩を溶かすために温めた昆布だしを(40度以下)分け入れて混ぜ合わせ、味噌くらいのやわらかさに調節します。
3.熟成ぬか床を入れて混ぜ合わせます。
4.最初は食べるために漬けるのではなく、発酵促進のため捨て漬け用として漬けます。不要な 野菜(キャベツや白菜の外葉、大根の葉など)を洗い、水気をとって漬け込みます。
5.毎日2回かきまぜて、2~3日ごとに野菜を捨てて取り替えます。これを2~3回繰り返します。
本漬けの作り方とアレンジのヒント
捨て漬けを始めて1週間くらいたったら本漬けをします。
[作り方]
1.野菜を水洗いして、水気をふきとり表面に塩をすりこみます。
2.野菜が完全に漬かるようにぬか床に差し入れます。
3.ぬか床で覆い表面をならします。容器についたぬかをふき取ります。
4.漬け込み時間の目安は、きゅうりは夏6時間・冬1日、なすは夏12時間・冬1日半、かぶは夏12時間・冬1日半~2日。冷蔵庫ではこの倍くらいかかります。
ぬか床の表面では産膜酵母、底には酪酸菌が活動していて、どちらも増え過ぎると嫌なにおいの原因になります。1日1回(冷蔵庫なら4~5日に1回)清潔な手で空気を混ぜこむようにして上下を入れ替えるのがコツ。ゆるんで水が出たら、キッチンペーパーで吸い取り、ぬかと7%の天然塩をたします。肉や魚の料理もぬか漬けでできます。チャック袋に入れたぬか床に肉や魚を漬け込んで後は焼くだけ。手軽でおいしいですよ。福岡市中央区にあるぬか床販売専門店「千束」店主の島田敏子さんは、有名なぬか漬け名人。食事に行って、いろいろ教えてもらってはいかが。
ぬか床販売専門店「千束」
http://nuka-chizuka.com/index.html
■住所:福岡市中央区高砂2‐9‐5 ■アクセス:西鉄バス「高砂2丁目」バス停から徒歩3分 ■問い合わせ先:092‐552‐6565 ■価格:ランチ1000円(税込)
家庭ごとに味が違うぬか漬け。にんにくやしょうが、しいたけなどを加えたり、なすの色をよくする鉄材を入れたりと、いろいろな工夫ができます。健康的でおいしい「我が家のぬか漬け」を作ってくださいね。