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災害時に活躍!非常用マグネシウム空気電池って知ってる?

3万円でかなうコト

災害時に活躍!非常用マグネシウム空気電池って知ってる?

Pixsooz/iStock/Thinkstock

近年、地震や台風による甚大な災害が増えています。家庭や職場でも本格的な防災対策が必要ですね。災害時、水や食料、防寒着や衛生用品などにくわえて、重要だといわれるのが「情報」。停電に備えて、家族との連絡や情報収集に必要なスマホや携帯電話の電力確保対策が必須です。水を入れると発電をスタートして、USB充電ができる新電池を紹介します。

長期保存可能&エコで静かな発電装置

「非常用マグネシウム空気電池 MgBOX」説明図

災害時の停電に備える防災グッズとして、最近注目の「非常用マグネシウム空気電池」は、一見、洗濯洗剤のような紙製容器。中には、マグネシウムと炭素の電極が入っています。金属マグネシウムが水と反応して、水酸化マグネシウムに変わる性質を利用。電子を取り出して電力として役立てる仕組みです。

指定量の水を入れるだけで、すぐに発電が始まります。水は飲料水でなくても、海水や川の水などで大丈夫。不純物が多いと発電量は落ちますが、風呂の残り湯や尿でも十分可能です。

水を入れるまでは発電しないので、最長10年間は保存が可能(メーカー保証期間は5年間)です。軽いので持ち運びも楽なうえに、使用中は静かでにおいもありません。環境に有害な物が使われていなため、使用後は一般ごみとして廃棄できます。

複数のUSBポートで情報機器に電力を供給

マグネシウム空気電池

市販されている「非常用マグネシウム空気電池」には、USBポートが付属しています。使用時はこれを引き出して、手持ちのUSBコードでスマホや携帯電話、タブレットなどの情報機器をつないで充電します。※電力がたくさん必要なものは充電できません。

充電が可能な期間は最大5日間です。古河電池の「MgBOX」は最大300Wh、「MgBOX slim」は最大200Whを出力。3000Whの発電量の場合、スマホは約30回充電できます。藤倉ゴム工業から発売予定の「Watt Satt」は280Wh。同時に充電できるUSBポートが5ポートついています。

古河電池 MgBOX【最大電気量:300Wh 出力電流:最大1.2A(2ポート合計)】

http://store.shopping.yahoo.co.jp/faubon/2708046.html

2万7000円(税込)

職場や自治会の非常用防災グッズに

スマホの充電

出典元:「PhotoAC」 

「MgBOX」や「Watt Satt」は、最初からUSBポートがついていて、USB充電向けに特化されていることが特徴。使い道が多い乾電池とは別に、情報機器の充電専用に長期間確保しておけます。これ1つで複数台の情報機器の充電が可能なので、職場や避難所などに、充電用のケーブルと一緒に保管しておくと、いざというときに役立ちそうですね。マンジョンの管理組合や町内会で備蓄する防災グッズとしてもおすすめです。

家庭用にはリーズナブルなアイテムも!

デメリットは、家庭で備えるには価格が高いこと。一般家庭で1日2~3回充電する程度なら 「乾電池4本使用の充電器」+「乾電池」を5日分備蓄する方がリーズナブルでしょう。

家庭向けの災害対策としては、普段から持ち歩けるモバイルバッテリーがおすすめ。さらに非常用防災グッズとして、太陽光で充電できるソーラーチャージャーを用意しておくと、長期の停電時の備えになりますよ。


商品化が始まったばかりのマグネシウム空気電池。この仕組みを使って、停電時も使えるマグネシウム空気電池を併設の災害対策用自動販売機が開発されました。さらに、スマホ充電に使える薄型で大容量のシート型電池、自動車も動かせるほどパワーが出せて繰り返し充電できる蓄電池などの商品開発も進んでいるそうです。さらに安価で使いやすい商品が開発されることを期待したいですね。