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気になる「にごり湯」の真実&冬の温泉マメ知識を教えて?

1000円でかなうコト 花田 伸二

気になる「にごり湯」の真実&冬の温泉マメ知識を教えて?

目次

寒い冬の日、湯船に浸かると「あ~、日本に生まれてよかったなぁ」としみじみ思う今日この頃。やっぱり冬は温泉が恋しくなります。そういえば、近年「にごり湯」って言葉をよく聞きますよね? 乳白色のお湯って、それだけでも温かそうに見えるから、冬の時期によさそう! でも、いったい何が他の温泉と違うのでしょう? 「温泉のプロ」花田伸二さんに話を伺いました。

Q1 「にごり湯」って、どうしてにごっているんですか? 温かそうなイメージがありますが、本当に冬にいいのでしょうか?

赤川荘の露天風呂

 

A1 「にごり湯」と呼ばれる温泉は、大きく3つに分類されることが多いです。

乳白色のお湯は「硫黄泉」で、硫黄の成分が空気に触れることで化学反応して白く濁ったもの。メラニンを分解するなどの効能から、肌に良い温泉といわれます。

黄色や黄土色、茶色系のお湯は「鉄泉」で、鉄が酸化することによって褐色化したもの。胃腸病などに効く泉質として有名で、飲用できる温泉も多数あります。

一方、青と白が混じったような(乳青色)お湯は、「メタケイ酸」を多く含む温泉に見られます。メタケイ酸に含まれるケイ素(シリカ)が日光によって青く変化し、お湯を入れて2~3日経つときれいなコバルトブルーに。保湿力が高いため「天然の美容液」とも呼ばれ、最近注目を集めている成分です。

成分濃度が高い方がよりにごりやすいため、にごり湯は「濃い温泉」といえるでしょう。成分が濃いので保温効果も高く、冬は特に人気なのでは? また、見た目も温かそうなので、「心理的な効果」もあると思います。

Q2 それぞれおすすめの温泉宿・施設を教えてください。

新清館の黄金の湯

 

A2 乳白色のお湯では、久住の『赤川荘』がおすすめ(Q1の写真)。もともと硫黄の精錬所だった場所にあり、成分の濃さが特徴。使用する電力をすべて自家発電で賄っていて、「秘境の宿」といった趣が味わえます。露天風呂のすぐそばに滝があって、景色も美しいですよ。また、霧島の『新燃荘』は昔から湯治場として有名で、硫黄の濃度が高いため「入浴は30分以内」に制限されているほど濃厚な硫黄泉です(Q4の写真)。

鉄泉で代表的な温泉は、九重の『新清館』。広大な露天風呂は酸素に触れる面積が広いため色の変化が明瞭で、私は「黄金の湯」と呼んでいます(上写真)。コバルトブルーのお湯が楽しめる温泉は、別府の『いちのいで会館』(下写真)。宿ではなく「露天風呂がある仕出し屋さん」で、ここで食事をすると入浴できます。また、湯布院の『庄屋の館』も日本有数のメタケイ酸含有量を誇り(594mg/kg)、高い美肌効果が期待できる温泉です(タイトル上写真)。

いちのいで会館のコバルトブルーの湯

 

Q3 「にごり湯」以外で冬にいい泉質は?

A3 寒い冬に一番うれしいのは保温効果ですよね。その点で「ナトリウム塩化物泉」、いわゆる「食塩泉」は塩素が身体をコーティングしてくれるので、芯から温まって湯冷めしにくい。その効能から「熱の湯」とも呼ばれています。「炭酸泉(二酸化炭素泉)」も炭酸ガスが毛細血管を拡張させて血行を促進するため、冷え解消にもってこい。さらに飲用すると胃腸に良いといわれるので、年末年始で疲れた胃を労ってあげるのにもよさそうです。

Q4 冬の温泉で気をつけるべき「入浴の作法」があれば教えてください。

新燃荘の露天風呂

 

A4 冬は特に気温と湯温の差が大きいので、入浴時の血圧の昇降が激しくなります。特に日頃から血圧の高い人は要注意。冬は「かけ湯」をいっそう念入りに。「かけ湯」は衛生上のマナーとしてはもちろん、身体が温泉に入るための準備としても重要です。心臓に遠いところからゆっくりとお湯をかけて、身体に「今からお湯に浸かるよ」と教えてあげましょう。

テレビなどで見かける「頭に濡れタオル」も置き場所の問題だけでなく、実は理にかなっているんです。お湯に浸かると、普段下半身に溜まりがちな血液が上半身に送り出されます。これを「ポンプアップ効果」といいますが、血液が頭に集まると湯あたりしやすいので、頭を冷やしてあげる必要があるんです。その点、冬の露天風呂はお湯で身体を温め、冷気で頭を冷やすので、理想的な「頭寒足熱」の状態といえるでしょう。

赤川温泉 赤川荘

http://www.akagawaonsen.com/

大分県竹田市久住町久住4008‐1

霧島新湯温泉 民営国民宿舎 霧島新燃荘

http://kirishimakankou.com/guide/2013/06/post-36.html

鹿児島県霧島市牧園町高千穂3968

筌の口(うけのくち)温泉 旅館 新清館

http://www.oct-net.ne.jp/~shinkan/

大分県玖珠郡九重町大字田野1427‐1

観海寺温泉 いちのいで会館

https://ichinoide-kaikan.jimdo.com/

大分県別府市上原14‐2

ゆふいん 庄屋の館

http://www.yufuin-shoya.com

大分県由布市湯布院町川上444‐3


何となく良さそうと思っていた「にごり湯」について花田さんに教わって、ますます行きたくなりました。それにどの温泉も特徴があって、とっても魅力的です。いろんなタイプの「にごり湯」を制覇してみるのも面白そうですね。

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