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カリスマFPが教える 今考えたい“お財布”のこと 第2回 お財布事情の背景 年収ではない「貯まる・貯められない家庭」の分岐点

株式会社ZUU編集

カリスマFPが教える 今考えたい“お財布”のこと 第2回 お財布事情の背景 年収ではない「貯まる・貯められない家庭」の分岐点

目次

第1回目は、パパとして自身のお財布事情を語っていただいた、ファイナンシャル・プランナー(FP)で家計再生コンサルタントの横山光昭(よこやまみつあき)さん。

年収100万円台から1,000万円を超える人まで、累計1万人を超える「家計の立て直し」の経験の中で見えてきたのは、貯められないという「体質」は、年収とはあまり関係がない、という驚きの事実でした。

■「収入」ありきの生き方は、悪い支出の源に

お金のことで悩んでいる人は「年収さえ上がれば暮らしがラクになる」と思っていないでしょうか。

「収入がアップしたら、実際には、ちょっといい暮らしをするためにローンで外車を購入するなど、支出が増えてしまうことがあります」(以下、カギカッコ内はすべて横山さん談)

これは必ずしも悪いことではない、と横山さん。「『自然にお金が貯まります』という人は、物欲そのものがないことが多い。物欲の有無が、“いい、悪い”ということではないです。例えば好奇心旺盛で、つい欲しいものに手が出る、これはとても人間的ですよね」

ただ、相談を受けていて気になるのが、年収の高い人がストレスや不満をためて生活のリズムを崩し、それを満たすために、浪費的な支出をしている場合があることです。

「年収ありきの転職をして、合わない仕事、無理のある仕事に就いて、ストレスから浪費を招いたら本末転倒です。年収の前に、わが家の生活にはどのくらいのお金が必要なのかという『支出』を把握しているでしょうか。実は、こちらのほうが重要です」

■何よりも大切なのは“支出の把握”

支出は、言い換えれば“わが家は、これだけのお金があれば回していける”という金額。厳密に分からなくても、月に20万円、30万円というざっくりとした数字で大丈夫です。

転職でも“支出以上の年収が稼げればいい”という気持ちの余裕があれば、自分がやりたいこと、向いていることを第一に臨むことができるでしょう。適性のある仕事に就くことで、将来のサラリーが増える場合もあります。

また生活スタイルや支出を把握していると、多少の収入の変動には動じなくなります。この体質ができると、家計の管理がしやすくなり、無理なく『貯める』こともできるようになるのです。

■「お金に対する感覚のマヒ」が最も手ごわい

横山さんが“最も手ごわい”と語るのは、年収が高いのに全く貯められない、借金すら抱えている家庭。お金に対する感覚が伸び切っているのです。

例えば、月の手取り収入が50万円以上ある3人家族で、住宅ローンもないのに、食費が12万円、被服費が4万円もかかるなど全体的に支出が多く、借金まであるといったケース。ムダ使いしている自覚がない意識、そのものを変えていかなければなりません。

相談では、削れそうなところから消費を控えることから始めます。ダイエットで体重計に乗り、目標体重を決めていくように、まず、支出のムダを意識するように意識改革をしていくのです(※具体的な家計改善の方法は、第3回で紹介します)。

■貯められる家庭の“財布は1つ”

では逆に、貯められる家計管理はどんな方法なのでしょう。

「まず夫と妻のお小遣いの金額を決め、使い道はお互い関知しないことにします。その上で口座を1つ作って、夫と妻の収入から各自のお小遣い分を差し引いた残りを全部、入金して管理します。これが経験上、最もお金が貯まるパターンです」

注意点は「俺は妻の2倍も稼いでいる」「私のほうがダンナより稼ぎがいいのに」といった金額のことは忘れて、1つの「家族の財布」という意識を持つことです。

「口座は夫婦どちらかが管理してもいいのですが、任せっぱなしにしたり、責任を押し付けたりはしないで、時々一緒にチェックして、いくらを投資に振り分けていくかなどのコミュニケーションを取ります。貯められる家庭は、コミュニケーションがとても上手です」

■“分担制”は貯まらない家庭になりがち

残念なのは、夫婦共働きで“お互いの収入も知らない”という家庭です。

「住居費は夫、生命保険料は妻、というように費目で分けたり、収入に応じた金額を共同の生活費にして、残りは各自のものにしたり。お互いに『相手はお金を貯めている』と思っていて、実はお互い全く貯まっていなかった、ということもありがちです」

“貯まる家庭か否か”という視点での話ですから、良し悪しではありません。でも家族ですから“マイホームを持ちたい”という共通の夢もあるはず。該当する夫婦は、これを機に“1つの財布”を検討してみてもいいかもしれません。

■クレジットカードは「向き、不向きにあわせて」

ところで、家計管理の話に付きものなのは“クレジットカードとの付き合い方”です。横山さんの答えは「持つべきかどうかは人による」とのこと。

「買えるものは全てクレジットカードで買ってポイントをゲット、明細票を家計簿代わりに、というコントロールができる人には便利ですよね。でも私自身は、管理できる自信はありません(笑)。ですからもっぱら、現金とブランドデビットカード派ですね。自分の特性から考えていきましょう」

最終回の第3回では、横山さんが“家計再生”のプロになったきっかけと、mymo読者向けの家計管理のアドバイスをお送りします。


▼第1回記事はこちらから
カリスマFPが教える 今考えたい“お財布”のこと 第1回 横山家のお財布事情「貯まる家庭」はコミュニケーション上手

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