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結婚時期によって所得税と配偶者控除が変わる!?得する結婚はいつ?

ためる 内山 貴博

結婚時期によって所得税と配偶者控除が変わる!?得する結婚はいつ?

【画像出典元】「iStock.com/Alex Potemkin」

目次

「オレの税金が安くなるので、年内に結婚してください!」
こんなプロボーズだと味気なくて、まとまる話もまとまらなくなるかもしれませんが・・・。
今回は結婚時期によって変わる所得税と配偶者控除の仕組みについて、FPが詳しく解説します。

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【画像出典元】「iStock.com/nd3000」

結婚した際に大きく変わる税金の1つが、所得税の「配偶者控除」(所得控除)の仕組みです。「配偶者がいる分、税金を軽減しますよ」というものですが、適用できるかどうかという判定が12月31日時点で行われます。

そのため、年末ギリギリでも入籍していれば、その年は配偶者を有していたとみなされ、所得条件などを満たすと「配偶者控除」を受けることができます。

妻が年収103万円以下の場合は「配偶者控除」が受けられるため、「103万円の壁」として一般によく知られていました。が、2018年より「配偶者控除」と「配偶者特別控除」が改正されたため、状況が少し変わりました。

どう変わったのかを分かりやすく説明するため、タカシさんがユミコさんと結婚する場合を例に見ていきます。控除の対象となるポイントは以下のとおり。

ポイント① タカシさんの合計所得が原則1000万円以下
ポイント② ユミコさんの給与収入が103万円以下の場合、配偶者控除38万円適用
ポイント③ ユミコさんの給与収入が103万円超でも、150万以下であれば配偶者特別控除として38万円控除
※別途住民税でも控除あり ※合計所得金額が900万以上1000万以下の場合は配偶者控除が減額されます

ポイント①は多くの場合要件を満たしますので、それほど気にする必要はないでしょう。
ポイント②と③の場合、配偶者控除と並んで「配偶者特別控除」という制度もあり、ユミコさんの収入が103万円を超えても150万円以下であれば、控除の名称は異なりますが、同じく38万円の控除を受けることができます。「103万の壁」は事実上無くなったと考えていいでしょう。代わりに「150万の壁」が叫ばれるようになってきました。

ちなみに配偶者控除と配偶者特別控除の違いは、配偶者の収入による違い。配偶者の年間所得が38万円以下(給与収入の場合:年収103万円以下)なら「配偶者控除」が適用され、年間所得が38万円超~123万円以下(給与収入の場合:103万円~201万円)なら「配偶者特別控除」が適用されます。

なお、「38万円控除」ということは、“38万円税金が安くなる”という意味ではありません。あくまでタカシさんの所得税を計算する過程で、給与所得などから38万円を差し引くことができるというものです。タカシさんの所得税率が10%なら、所得税が3万8000円分軽減されることになります。

配偶者控除と特別控除の見直し図
【出典元】「国税庁HP」

「配偶者控除」は住民税でも適用されるため、所得税と住民税を合わせると一般的に合計5万円~10万円程度の得をすることになります。

もちろん、ユミコさんがその年、年収が少ないといった条件を満たす必要がありますが、1年間でこれだけの税負担が違うのであれば、年内に急いでプロポーズをするのも分からなくはないですよね。

 

年収130万以下の妻は社会保険でもお得!保険料を払わなくても夫の健康保険、国民年金に加入できる!

選択する親子
【画像出典元】「iStock.com/evgenyatamanenko」

さらに、結婚することで社会保険も影響します。タカシさんが会社員の場合、ユミコさんの年収の目安が130万円以下であれば、タカシさんの被扶養者(タカシさんが養う人)として、タカシさんと一緒の健康保険に加入することができ、保険料の負担もありません。合わせて、国民年金保険料(平成30年度は月額1万6340円)も払わずして、基礎年金に加入していることになります。第3号被保険者という位置づけで、「サラリーマンの妻」などといわれることが多いです。

なお、この場合の年収130万円基準は配偶者控除など税金の計算と少し異なり、今後受け取る収入の目安で判断します。税金の場合は1月~12月までの1年間で計算するため分かりやすいのですが、社会保険はあくまで今後の目安です。

「今年は収入が多いから、被扶養者になれるのは来年から」ではなく、要件を満たせば、その時点から被扶養者になれます。逆に要件を満たさなければ、その時点から被扶養者から外れなければならないことも。税金とは少し概念が違うことを覚えておいてください。

もう1つ意識しておきたいのが、タカシさんの会社の給与制度です。大手企業など多くの会社で「配偶者手当」がありますが、こうした場合も配偶者の収入条件があります。その基準も事前に調べておきたいところです。

仲良く結婚生活が続くと、将来的には贈与税や相続税といった税金と向き合うことも。この場合も配偶者はさまざまな特例があります。なお、財産を分ける場合の法定相続分も配偶者を最優先するような仕組みになっています。

配偶者控除はお得!でも、共働きの方が家庭の収入は大きい

このように、結婚することでトクするケースはたくさんあります。

ただし、今回主に取り上げた税金や社会保険はユミコさんが正社員として働いていない場合です。トクすることに目を向け過ぎると、ユミコさんのやりたいことを我慢してしまう結果になりかねません。もちろん妻が仕事をセーブする分、世帯収入が限られます。

結婚して同じ世帯になるとはいえ、タカシさん、ユミコさん、それぞれにこれからの未来があります。将来、2人が後悔しない生き方を選んでくださいね。

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