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サラリーマンの生涯年収3億円って本当?実際の平均額を職種別に調査

ためる 権藤 知弘

サラリーマンの生涯年収3億円って本当?実際の平均額を職種別に調査

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目次

こんにちは FP(ファイナンシャルプランナー)の権藤 知弘です。

生涯年収ということばを聞いたことがありますか?私たちが定年まで働き続きた場合、私たちが手にする給与の総額はいくらくらいになるのでしょうか?一時は“生涯年収3億円”ともいわれていましたが本当でしょうか?今回は、具体的なデータから生涯年収を計算してみることにしましょう。高卒や大卒など学歴によってどのくらい違うのでしょうか。また、企業規模や職種によってもどのような違いがあるか興味深いですね。新社会人はもとより、先輩方もちょっと気になる生涯年収について解説していきます。

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そもそも生涯年収って?

若いビジネスマン
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生涯年収は生涯収入・生涯賃金と呼ばれることもありますが、一人が生涯で得る収入のことをいい、業種や職種、勤務先の企業や学歴などさまざまな要素で変化します。

一時はサラリーマンの生涯年収は3億円といわれていました。ただし計算してみると3億円はちょっとキビシイようです。

以下に、データを見ながら日本の会社員の平均的な生涯年収を調べていきましょう。

サラリーマンの初任給は学歴や男女別でどう違う?

生涯年収について見てみる前に、初任給の違いを卒業された学歴や男女別に厚生労働省が調査しているデータをもとに見てみましょう。

厚生労働省調査 学歴、性別による初任給の違い
厚生労働省平成28年賃金構造基本統計調査結果「性、学歴別初任給の推移(初任給)

平成24年から28年のデータとなりますが、男性で大学卒と高校卒の方の初任給を比較してみると平成28年度では4万2000円ほど高かったという結果が出ています。毎月4万2000円違うということであれば、年間でおよそ50万円の差が出てくることになります。昇給なし・働く期間を40年と考えても約2000万円の違いがありますね。

男女別で見てみると、平成28年度の大学卒で約5000円の違いがあります。
男女雇用機会均等法が1986年の施行から30年経過し賃金の差は小さくなってきましたが、残念ながらまだ差があるようです。

サラリーマンの手取り収入はどうやって計算する?

さて、実際に気になるのは手取りのお給料はいくらなの?というところだと思います。先ほどの大学卒、男女平均20万3000円を基に簡単に計算をしてみます。引かれるのは主に税金と社会保険料です。

額面金額  20万3000円 (交通費は除く)
 健康保険料 1万円程度 (額面の約5%程度)・・保険証のためのお金です。
 厚生年金  2万円程度 (額面の約9%程度)・・年金のためのお金です。 
 雇用保険     600円  (額面の0.3%程度)・・失業保険などのお金です。

額面の20万3000円から3万1000円ほどの社会保険料が引かれます。

そこに所得税が課税されます。
所得税は累進課税といい、所得が増えれば税金も増える制度を使っています。
扶養する家族がいるかどうかで変わってきますが、大卒の新社会人の方であれば税率はおおよそ2%程度です。

20万3000円-3万1000円=17万2000円
17万2000円×2%=3440円(所得税)

上記を整理すると、20万3000円の初任給から社会保険料と所得税分として3万5000円ほどが控除(天引き)されますので、手取り金額は16万円台後半から17万円程度になります。
また2年目からは、前年の所得に応じた住民税が発生します。2年目からは住民税を支払うことになるので、もし昇給したとしても、思ったほど手取りが増えないということもありえます。

年代別サラリーマンの平均年収と生涯年収はいくら?

給料
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転職サービスdodaの調査によると、各年代別の平均年収は下記の表のとおりです。

男女別平均年収 doda調べ
転職サービスdoda「年代・年齢別の平均年収 」


 この表をもとに、大学を卒業して60歳まで勤務すると生涯年収はいくらになるか計算してみましょう?

20代 346万円×  7年間=2422万円
30代 452万円×10年間=4520万円
40代 528万円×10年間=5280万円
50代 645万円×10年間=6450万円 

この数字を足していくと、1億8672万円となります。
生涯年収3億円は、たとえ退職金を合わせても足りないようです。

ご自身のお給料と比較していかがでしょうか?

この数値は平均ですので、一部の高い収入を得ている方が数値を押し上げている傾向があります。そのため、実際は中央値で考えていく必要があります。中央値とは全てのデータを小さい順番に並べていって真ん中に来る値のことをいい、実際の状況に近い数値が出てきます。

次の表は厚生労働省の調査結果(平成29年)です。

厚生労働省国民生活調査より
厚生労働省平成29年国民生活調査「所得の分布状況」より「所得金額階級別世帯数の相対度数分布」

全世帯の平均年収を表した表ですが、平均所得560万2000円に対して中央値は442万円と大きく下回っています。この世帯収入で見ると、平均年収に対して約8割ほどです。

働き方や企業規模によって年収も変わってきますので一概にはいえませんが、各世代別の平均年収の8割とすると中央値に近くなりそうですね。

どの職種が高い?職種別平均年収&生涯賃金ランキングTOP20

ここでdoda調べによる、職種別平均年収と生涯賃金の20位までのランキング一覧です。

dodaより生涯年収ランキングトップ20
転職サービスdoda「職種別の平均年収ランキング」より作成 

これは平均値ですので、実際はこの金額よりも多い人も少ない人もいると考えると、なかなか興味深いデータですね。

まとめ

ご覧いただいて、いかがでしたでしょうか?学歴や年齢によっても大きく変わる可能性のある年収ですが、サラリーマンの生涯年収3億円というのはやはり平均値としては難しそうですね。

生涯収入の見込みもさることながら、新社会人のみなさんは、手取り収入と支出の見込みを早めに把握して収支のバランスをきちんととるようにしましょう。

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