消費税が高い国ランキング、1位のハンガリーは驚きの〇%!日本は世界で何位?
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こんにちは、FP(ファイナンシャルプランナー)の中村賢司です。
2019年10月に消費税の税率が10%に増税されることで私たちの生活はどうなるのかという関心が高まっています。
そもそも消費税は何のために増税されるのか、世界から見た日本の消費税率は高いのか低いのか、消費税の税率が高い国の消費税は何%ぐらいなのか、また消費税率の世界ランキングなどについても一緒に考えていきたいと思います。
また、10%に増税された時のキャッシュレス決済で得するアレコレなど、増税対策についても一緒に考えていきましょう。
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消費税ってどんな税?
そもそも消費税とは、1989年(平成元年)に導入された間接税のひとつです。
間接税とは「支払う人」と「納税する人」が違う税金のことで、「商品を購入した人」が税金を支払い、それを受け取った「お店の人」が納税する仕組みです。
導入当初は3%だった税率は、時代とともに「5%」、「8%」というように増税されてきました。
前回、消費税の税率が5%から8%に引き上げられた平成26年4月には、増税前3月の駆け込み需要が大幅に増え、その後消費が大きく落ち込んでしまいました。その後の消費もしばらく低迷するという事態に陥ってしまい、結果として実質GDP (国内総生産)の成長率はマイナスに転落してしまったのです。
そのため、今回の消費税増税で前回と同じ轍を踏まないよう、政府はいろいろな対策を考えています(詳しくは後述)。
アメリカでは消費税がない地域があるって本当?
海外では、消費者に対して公平に負担してもらう税金として「付加価値税」や「物品サービス税」とも呼ばれており、全世界100カ国以上の国や地域で採用されています。
アメリカでは消費税にあたる税金は「小売売上税」と呼ばれ、政府ではなく州や市などがそれぞれ課税しています。0%の地域もあれば10%近く課税している地域もあるようです。
世界の消費税の高い国ランキングTOP5、1位はハンガリー、日本の順位は?
世界の消費税に目を向けてみると、日本の消費税の税率がいかに低いかということがわかります。以下は「世界の消費税(付加価値税)152カ国」(全国間税会総連合会・平成30年4月版)より、消費税の高い国ランキングを示しています。
《消費税の高い国ランキング》
1位「27%」:ハンガリー
2位「25%」:クロアチア、スウェーデン、デンマーク、ノルウェー
3位「24%」:フィンランド、ルーマニア、アイスランド
4位「23%」:アイルランド、ポーランド、ポルトガル
5位「22%」:イタリア、スロベニア、ウルグアイ
※全国間税会総連合会調べ(2018年4月現在)
1位のハンガリーは、27%。上位5位は、ウルグアイを除きすべてヨーロッパ諸国で、すべて20%以上となっています。
続いて地域を絞って、アジア中東諸国の消費税の税率が高い国を見てみましょう。ランキングは以下のとおりです。
《アジア・中東諸国で消費税の高い国ランキング》
1位「18%」:トルコ
2位「17%」:イスラエル、中国
3位「16%」:パキスタン、ヨルダン
4位「15%」:スリランカ、バングラデシュ
5位「13%」:ネパール
アジア中東諸国の消費税も結構お高いですね。ちなみにお隣の国、韓国は10%です。
では逆に、消費税の税率が低い国のランキングも見てみましょう。
《消費税の低い国ランキング》
1位「5%」:台湾、ニウエ、カナダ
2位「6%」:マレーシア
3位「7%」:パナマ、シンガポール、タイ
4位「7.5%」:バハマ
5位「7.7%」:スイス
1位は、台湾、ニウエ、カナダで5%。ちなみに、今までの日本の消費税率「8%」は、リヒテンシュタインと並ぶ低い税率ランキングの第6位。国の順位としては、世界152カ国のうち低い方から数えて10番目でした。
消費税徴収でどんなメリットがあるの?デメリットは?
消費税の税率が高いヨーロッパ諸国では、社会保障などの福祉が大変充実しています。すなわち高税率高福祉という恩恵を受けているわけです。
消費税の税率が10%に上がると、税込価格が平均的に1.85%上昇するということになり、皆さんの所得が増えなければ単純に支出が増えるわけで、その分私たちの生活が厳しくなるというデメリットがあります。
平均的に1世帯あたり年間で4万円~5万円ほどの負担が増えるともいわれています。
一方で消費税の税率が10%に増税されるメリットは、医療や介護などの社会福祉が充実していくことにあります。今回の増税で約5兆6000億円の税収が増えると見込まれています。この増税分は年金、医療および介護の社会保障や子ども、子育て支援など少子化対策に充てられることになっています。
消費税10%になったら日本はどう変わる?
今回の消費税増税にあたり、日本では食料品や生活必需品などへの税率を据え置くという軽減税率の導入が予定されています。
これは家計の負担増に配慮するもので、税率の高い海外でも食料品や生活必需品には非課税もしくは税率を低くするという措置が講じられています。
どういうものかというと、例えばスーパーで買う食料品や食事のテイクアウトやお持ち帰りは8%のまま据え置き、店内で飲食するときは外食とみなされ10%となります。
さらに政府は消費冷え込みを懸念して、消費税の税率が増税されるタイミングでキャッシュレス決済のポイント還元をする予定です。最大5%のポイントが還元されるので、増税分をはるかに超えてお得ですね。
また他にも、0~2歳の子供がいるなどと条件はありますが、プレミアム付き商品券も各自治体で販売・利用できるようになります。
消費税増税前に準備するべきことは?
消費税の税率が10%になると私たちの生活費は確実に高くなり、その負担増でやりくりが大変になることは間違いありません。しかしこの少子高齢化の問題をかかえる日本では仕方のないことでしょう。
消費税増税を機に、税金がどういうものに使われているのか、その社会的背景は何か、というようなことを考えてみるのも良いかもしれません。
増税は悪いことばかりではありません。幼児教育の無償化も決まっており、未就学児童がいるご家庭は、消費税増税後きっと日々のやりくりが楽になるでしょう。
また今回の増税ではポイント還元もあるので、今のうちからキャッシュレス決済に慣れておくことも必須です。政府はこの増税のタイミングでキャッシュレス化を大幅に推進させたい考えです。
キャッシュレス決済と聞くと、クレジットカードや交通系ICカードなどをイメージする人が多くて実際に使っている人も多いと思いますが、さらに最近流行のスマホを使ったQRコード決済にも慣れておくと良いでしょう。
また今のうちに家計費を見直して、どこか節約できるところを見つけ増税に備えるという方法もあります。いずれにせよ、消費税増税に賢く備えることをおすすめします。
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