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夫婦の悩みあるある「一生賃貸 VS マイホーム購入」損しないのは?

FPに聞きたいお金のこと 内山 貴博

 夫婦の悩みあるある「一生賃貸 VS マイホーム購入」損しないのは?

目次

こんにちは、FP(ファイナンシャルプランナー)の内山貴博です。今回は現在賃貸アパート住まいで、将来マイホームを購入するかどうかを迷っているAさんからの相談に回答いたします。

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20代主婦Aさんの相談「賃貸かマイホーム購入か、2人の子どもの将来を考えたい」

《20代Aさんの相談内容》
夫と8カ月の娘の3人で賃貸アパート暮らしをしていますが、この先マイホームを購入するか否かで迷っています。もともと購入の予定はなく、夫の実家に戻る計画でしたが、夫が最近、実家に帰るかどうか悩み始めているのです。今は家賃と駐車場2台分の料金を払っているので、その分で月々のローン支払額くらいになるのでは?と、もったいない気もしています。

現在、私は扶養内でパート勤務をしていますが、月6~10万円と収入もバラバラです。2人目の子どもも欲しいと思っており将来的に支出が増えるので、正社員で働くかパートで働くか、働き方も迷っています。長女の保育園は決まっているので就職活動に支障はないと思います。

もしマイホームを購入するのであれば、30歳までにローンを組み、定年前までに支払いを終わらせたいと考えています。どうするのが一番いいのか、教えてください。

《相談者の家族構成》
夫婦2人(20代)、子ども1人(8カ月) ※将来的に2人目希望

「賃貸か持ち家か?」という選択を迫られ、頭を抱える人は少なくありません。今回のAさんはそれに加えて「将来は夫の実家に戻る予定がある」という要素と、2人目の子どもが誕生する可能性も視野に入れてマイホーム購入を検討しなければならないため、非常に難しいところです。「こうするのが1番です」とお伝えしたいですが、これはAさんご家族が選択すべきことなので、今回はその手助けになるように、考えられるシナリオを整理したいと思います。

マイホーム購入か、アパートで賃貸か、2人目の子どもは生まれるのか・・・考えられる選択肢をつなげてみる

住宅購入を悩む女性
【画像出典元】「iStock.com/Peshkova」

ビジネスシーンで使われる「リアルオプション」という手法があります。今ある100億円をどう使うべきか?例えば海外に工場を建設するか、国内の従業員を増やすべきかといった選択肢がある場合に、考えられるオプション(選択肢)を描きながら、それぞれが生じる確率やそこから生じるリスクやリターンなどを算出し、最終的にどうすべきか判断するものです。

それをライフプランに適用してみました。1つひとつ起こりうる確率や投資額などを考慮すると複雑になりますので、シンプルに描き、それぞれのシナリオに目を通すことで向き合うべき課題や、決定するうえでの要素を確認したいと思います。

《Aさん家族のリアルオプション》

まずは大きく3つのステップに分けました。まずステップ1は、今回の大きなテーマである「マイホームを購入すべきかどうか?」ということです。もし今、マイホーム購入を決断すると「マイホーム⇒第2子」という流れとなり、向き合うべき課題として以下が考えられます。当然、第2子が誕生するかどうかというところが大きな分かれ目となります。

✓ 第2子が誕生した場合、今のアパートでの生活は何年ぐらい可能か?

✓ お子さんの教育方針は?

✓ マイホームを購入する際は、第2子誕生を前提にするのか?

当初の予定どおり賃貸を継続する場合、お子さん2人(またはそれ以上)が一定の年齢に達し、手狭になった頃が実家に帰るタイミングになりそうです。それがいつ頃になるのか?実家は校区内なのか?今のアパートの広さや環境などを見直すことがポイントとなりそうです。

あるいは、マイホーム購入をしなくてもアパートから別のアパートやマンションへの引っ越しというのも選択肢に加わるかもしれません。また、教育方針に強いこだわりがあれば、その環境を整えるのは早い方がいいでしょう。

仮にマイホーム購入が優勢となった場合、今の3人家族での生活なのか、第2子誕生を前提にするのかで候補となる物件も変わってくると思います。よって、マイホームを決断するのは少し先送りし、「〇年以内に第2子が誕生したら、マイホームを買う(買わない)」というように、2人目ができるかどうかを判断基準にしてもいいかもしれません。

おそらくマイホームを購入する場合、定年から逆算して「30歳までに住宅ローンを組みたい」という気持ちが強いと思いますが、実は住宅ローンを組む人の平均年齢は40歳前後です(以下コラム参照)。そんなに焦らなくても十分、ローン返済プランを立てることができますよ。

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このようにそれぞれのステップで起こりうるイベントを想定しながら熟考してください。
もし私たちが山道で迷い、分かれ道にたどり着いたとします。きっと、その先がどうなっているのか?できる限りの情報を得ようとするはずです。これが重要なのです。

上のように図式化することで明確な分かれ道が見えてくるため、「現在の家賃とローン月額が同等ならば、家賃がもったいないから住宅を購入しよう」ではなく、「住宅を購入した場合、ローン以外にどれくらいの負担が生じるのだろうか?ローンを組むと減税制度があると聞いたが、どれくらいの効果があるのか?」といったところまで考えていけば、きっと後悔しない選択につながると思います。mymoにはマイホームを購入するうえで参考になるコラムがたくさんありますので、ぜひ確認してみてください。

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次にステップ2ですが、「マイホームを購入し実家に戻る」ということであれば、できるだけ高く売却できるエリアや物件、または賃貸できそうなエリアや物件がよいということが視野に入ってきます。Aさんがマイホーム購入を検討しているエリアの不動産市況、今後の動向なども可能な限り情報収集するとよさそうです。

そしてステップ3は「実家に戻るかどうか」。ここはご主人の意向が強くはたらくところだと思いますが、当初「一定のタイミングで賃貸⇒実家」が想定されていたのに、それが現在揺らいでいます。ということは、最終的に「実家に戻りたいのかどうか」ということ次第で、全体の流れが決まりそうです。

「家は?子どもは?いつ実家に?」と複数の問題を投げかけられると、ご主人にとっては重たい質問になるかもしれません。(筆者もよくわかります(汗))ぜひシンプルに「実家に戻る可能性」だけ質問することで、大きな流れを決めたうえで各パーツを詰めていってください。

最後にAさんの働き方ですが、「正社員とパートで迷っている」ということでしたので、結論からすると、一番適したシナリオ、一番たどる可能性が高いシナリオに対応する働き方はどちらなのか?ということから答えが見えてくるのではないでしょうか。例えば以下のような意思決定です。

✓ 住宅購入の確率が高くなったのであれば、正社員として働き、少しでもローン負担を軽減する。
✓ どうしても2人目が欲しいという思いが高まったのであれば、妊娠・出産に対応しやすい働き方を優先する

すごろくや迷路を作る感覚で、マイホーム購入や子どもの成長イメージを

人生の岐路
【画像出典元】「iStock.com/takasuu」

今回は、どのように意思決定すべきか?という点に焦点を当ててお伝えしました。具体的にライフプランを描いたことで少しヒントがあったのではないでしょうか?

今回のケースは一例です。より具体的に描くことも可能ですし、違う選択肢を盛り込んでもいいと思います。子どもの頃すごろくや迷路を作り楽しんだように「リアルライフプラン」を作成し、ドキドキわくわくしながら、これからたどる可能性のある道を1つひとつ歩んでみてください。何度か行ったり来たりすることで、きっと「住宅を買った方がよいのかどうか」「どのような働き方が適しているのか」の答えが見えてくると思います。

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