初心者にプロがおすすめする資産運用の方法とは?投資の種類やリスクも解説 (2ページ目)
2-2 ロボアドバイザー
前章で紹介した投資信託の分散方法も全てお任せしたいという人には、ロボアドバイザーがおすすめです。
ロボアドバイザーとは、5つ程度の質問に答えるだけで自分のリスク許容度にあった資産運用を提案してくれて、AI(人工知能)がどういう分散方法にするかそのポートフォリオを考えてくれます。
あとは、毎月の積立額を決めてロボアドバイザーに全てをお任せします。ロボアドバイザーの種類もいろいろあり、まとまった資金で購入するタイプもあれば、毎月積み立てていくタイプもあります。
資産運用が初心者の方は、ロボアドバイザーでも積み立てで購入することがおすすめです。
2-3 つみたてNISA
NISAは、2014年にスタートした少額投資非課税制度のことをいいます。ここで紹介する“つみたてNISA”とは2018年1月からスタートした新しい制度で、資産運用初心者の方には、特におすすめの方法です。
NISAが年間120万円という非課税投資枠が設定されているのに対し、つみたてNISAは毎年40万円とさらに少額の非課税投資枠となります。
非課税投資枠が低い一方、つみたてNISAの良いところはなんといっても非課税期間の長さです。通常のNISAは非課税期間が5年ですが、つみたてNISAの非課税期間は20年と通常のNISAと比較して4倍も長くなっています。
また、つみたてNISAの最大の特徴は、購入できる商品が約160種類の投資信託やETFに限られているということです。これは選択肢が少ないという意味ではなく、金融庁があらかじめ長期投資に向いている手数料の低い投資信託をピックアップしてくれているので、資産運用初心者にとってハードルが一段と低くなりました。
購入する商品が決まったら、次に毎月の積立額を決めて、つみたてNISAのスタートです。
非課税投資枠が年間40万円ということは、毎月の積立額は最大でも3万3000円ほどになりますので、その範囲内で金額を設定して積み立てをスタートしてみてください。
2-4 株式投資で配当金を狙う
株式投資には、キャピタルゲインとインカムゲインがあります。
キャピタルゲインとは、「購入した価格よりも高い価格で売却したときに発生する売却益」のことをいいます。
インカムゲインとは、「株式を保有し続けることで、配当金など継続的な収入を得ることができる利益」のことをいいます。
株式投資の魅力は売買による利益だけではなく、投資している企業の業績が良ければその利益を投資家に分配してくれる配当金にもあります。
東京証券取引所に上場している企業の平均配当利回りは、年間約2%といわれていますので、業績が安定した企業に投資をして、毎年その配当金を受け取ることができるのは、銀行預金にはない株式投資の魅力ですね。
2-5 株式投資で株主優待を狙う
株式投資の魅力は、配当金だけではなく決算期に株を保有している株主に与えられる株主優待もその一つです。
食品メーカーの株主優待であれば、調味料や缶詰等の詰め合わせがもらえたり、飲食店や小売店等の株主優待であれば招待券や割引券などがもらえたりします。
例えば、外食チェーン店を例に挙げると、牛丼の吉野家であれば年2回3000円相当額の食事券が、マクドナルドであれば年2回約6食分の食事券が株主優待として送られてきます。
食品や食事券などが年1回~2回送られてくることで、家計も大助かりですね。
私は昔、娘へのプレゼントとして非売品のリカちゃん人形が欲しくてタカラトミーの株を購入したことがあります。そういったプレミア感も株主優待にはありますので、よく調べてみてください。
2-6 IPOへの投資
IPOとは、“Initial Public Offering”の略語で、日本語では新規公開株や新規上場株式のことをいいます。
新規上場した企業の社長さんが、東京証券取引所の金を鳴らすニュースなどを皆さんも一度は見たことがあるでしょう。
企業は資金調達のために株式市場に上場するわけですが、上場する前に決められた株価(公開価格)よりも上場したときに初めてつく株価(初値)の方が高くなっている企業がほとんどです。
IPO投資とは、この公開価格で購入した株を初値で売却しその売却益を得ることを目的としています。2018年に上場した約100社の企業のうち8割強の企業が公開価格より初値の方が高くなっていますので、投資家の間でも、このIPO投資は人気の投資方法になっています。
2018年に上場した企業の中には、初値が公募価格の2倍や3倍になった企業もあります。なんと一番高くなった企業では約10倍にもなっていました。
しかし、約2割の企業では初値が公募価格を下回っていますので、確実に得をする資産運用ではありません。投資初心者の方は、損をすることもありますので十分にリスクを理解した上でIPO投資を始めてください。
一つ例を挙げると、皆さんもよくご存知のフリーマーケットアプリ「メルカリ」が昨年上場したとき、公開価格は30万円でしたが上場したときの初値は50万円でした。メルカリのIPOを購入できた人は1日で20万円も利益を得たことになります。
これほど高い確率で得をする株式投資ですから人気は高く、IPOに申し込んでも最近はなかなか当選しません。宝くじを買うような感覚でチャレンジしてみるのも良いかもしれませんね。