「貯金ゼロで結婚」はアリ?ナシ?これだけは考えたい4つの費用
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「結婚を考えているけれど、貯金がない」という方も多いと思います。
今回は結婚に必要な費用について、またその準備の仕方についてお伝えします。結婚資金というと結婚式や披露宴、新婚旅行の費用もさることながら、結婚後の新生活に向けて生活費の準備も含まれます。貯金ゼロで結婚するなら考えておくべき4つのことを紹介していきます。
結婚前・結婚後にはどのくらいお金が必要なのかを知ろう
さて結婚費用という言葉で想像されるのはどんな内容でしょうか?
●結婚式
ホテルのチャペルで結婚式を挙げ、その後に披露宴というスタイルが定番ですが、どれぐらいの費用が必要なのでしょうか?招待する人数や料理のランク、演出や衣裳などにより値段は変動するため費用相場はあくまでも目安になりますが、100人前後の招待で350万円前後の金額帯が多いようです。ご祝儀で結婚式や披露宴の費用を賄うことが多いので全額を負担することはなくても、それなりの金額が必要なことは間違いありません。なお費用の一部を前金で支払う会場もあるので、この点は確認が必要です。
●新婚旅行
行き先や滞在日数により大きく変わります。最近はインターネットで自ら手配するカップルも多く、旅行会社のパッケージで行く方は少なくなっているようです。そのため費用は以前と比べると安くなっているようですが、そうはいっても「ハワイに4泊6日でハネムーン」となると2人で60万円~70万円ぐらいの費用は必要です。
●結婚指輪など
「ゼクシィ結婚トレンド調査2018(首都圏)」によると、婚約指輪では「30~40万円未満」が26%で最も多く、平均は41.9万円、結婚指輪は「20~25万円未満」が29%と一番多く、平均は25.4万円といわれています。
●新居の準備費用
引っ越しの時期や距離によるので比較は難しいのですが、運送費だけでも一人当たり5万円~10万円程度は見ておいた方が良さそうです。春や秋の引っ越しの繁忙期に依頼をすると閑散期の2倍から3倍の費用がかかることがありますので要注意です。また2人とも実家暮らしの場合、同居に合わせて家電製品を買いそろえることも多いと思います。テレビ・エアコン・冷蔵庫等の生活必需品やテーブルやベッドなどの家具を一からそろえると100万円程度はあっという間になくなります。
貯金ゼロでも結婚式を挙げるための方法は
お金の話が先立って「資金がないので結婚はまだ難しい」という方も多いでしょう。最近は入籍だけして結婚式を行わない「ナシ婚」もよく聞くようになりました。結婚式は親族や友人のみの参列で披露宴の代わりに会費制の食事会を行い、あまりお金をかけずに済ますカップルも多いようです。この場合は式場に支払う費用、写真などで50万円程度の費用が必要なようです。
また最近は「スマ婚」という専属のプランナーが式場探しやプランニングなどをサポートし、予算に合わせてプロデュースしてくれるサービスも普及してきたので活用してみるのもオススメです。
全く貯金ゼロの場合は、上記の方法でできるだけ予算を抑え、残りは2人の両親に事情を話して借りるか、ブライダルローンを利用することを検討してみてください。ブライダルローンは利用目的が「結婚のため」と限定されている分、一般的なカードローンに比べて金利が低く、借りる側も借り過ぎを防ぐことができます。ただし、審査がやや厳しめで、申し込みから融資までに時間がかかることに注意しておきましょう。
そもそも結婚前にお金に対する価値観にズレがないか確認を
筆者が相談を受けたご家庭でも、大部分の方が「お金の使い方で夫婦げんかをしたことがある」といわれています。育ってきた家庭も違い、仕事観や価値観は人それぞれですのでけんかになって当たり前です。ただあまりにも考え方が違うとお互い苦労することになります。平成29年度の司法統計によると「生活費を渡さない」「浪費する」などお金が原因で離婚に至る夫婦も多いという結果もあります。
貯金ゼロで結婚しても2人でライフプランを立てれば大丈夫
貯金ゼロでも結婚はできます。筆者の相談事例で「貯金がなかったので結婚を決めてから1年間で150万円を2人で貯めました」という方もいらっしゃいました。また、本当に考えるべきは結婚後のことです。結婚は一過性のイベントではなく、毎日の生活の継続です。継続するためにはお金の使い方や働き方、貯金をどうするか、妊娠・出産の時期など現実的な対応が必要になってきます。このお金を準備するには、まずは2人の収入などを棚卸しして現状分析をすることが必要です。
生活費をどのように負担するか・子どものこと・将来住む家のこと・貯金はどうするか?など、お金にまつわることは生きている間はついてまわります。すぐに結論を出す必要はありませんが、定期的に将来のことやそのためのお金をどうするかなど、2人で考えをすり合わせ家族のライフプランを作ることが重要です。またライフプランを作ったら一年に一度は見直しをして修正をしていくと、より有効です。