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えっ!銀行口座に維持手数料がかかるようになるって本当?いつから?

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えっ!銀行口座に維持手数料がかかるようになるって本当?いつから?

【画像出典元】「iStock.com/Prostock-Studio」

これからは銀行の口座を「持っているだけ」で手数料がかかる時代に突入する可能性があることをご存じでしょうか?

今回は、いわゆる「口座維持手数料」について、なぜ導入されるのか、いつから導入されるのかなどの疑問を解説していきます。

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「口座維持手数料」ってそもそもなに?

「口座維持手数料」というのは、銀行の口座を所持しているだけで、月単位もしくは年単位で発生する手数料のことを指します。

口座維持手数料が設定されている銀行の場合、たとえ自分の銀行口座で一切お金の出し入れを行っていなかったとしても、口座を保持しているだけで毎月の手数料支払いが発生してしまうことがあります。

アメリカなどの海外においては、口座維持手数料の文化は当たり前となっていますが、日本国内の銀行においては「敢えて維持手数料は課さない」というスタンスが浸透していました。

「りそな銀行」などは、すでに似た仕組みを導入済み

たとえば「りそな銀行」では、2年間以上利用のない未利用口座に対して「未利用口座管理手数料」を課しています。そのような口座維持手数料に似た仕組みを、すでに導入している銀行も存在します。

なぜ今、口座維持手数料の導入が検討されているの?

近代的で大きな銀行の外観
【画像出典元】「iStock.com/KangeStudio」

これまで日本国内ではあまり馴染みのなかった口座維持手数料ではありますが、今後は国内の銀行でも口座維持手数料が導入される可能性が高まっています。

なぜ今になって口座維持手数料の導入が囁かれてるかというと、大きな理由として「銀行の収益力が落ちている」ことが関係しているようです。

もっと具体的にいえば、次のようなことが影響し、銀行は収益を生み出しにくくなっています。

<銀行の収益力が落ちている理由>
・「低金利政策」や「マイナス金利政策」による、銀行の収益性低下
・生産年齢人口(15歳~65歳)の減少による、銀行の利用者・利用額の減少
・貯蓄→資産運用へ風潮が変化したことによる、銀行の利用者・利用額の減少
・ネット銀行などの登場による競争激化

特に、2016年から始まった「マイナス金利政策」は銀行の経営に大きな打撃を与え、同時に、昨今「キャッシュレス決済」や「ネット決済」が普及したことにより、データ処理量が増え、顧客の口座一つ一つを維持管理するために以前よりもコストがかかるようになりました。

銀行はそのような板挟みの状況にあるため、口座維持手数料を導入し、新たな収益源として活用しようと考えているようです。

本当に導入されるの?

日本銀行を正面から撮った写真
【画像出典元】「iStock.com/Masafumi Nakanishi」

ここ最近、関係者による口座維持手数料導入に向けての発言が目立つようになってきました。

例えば、2019年8月末に行われた熊本県金融経済懇談会では、​日本銀行審議委員の鈴木人司氏が『貸出金利が一段と低下した場合、収益の下押し圧力に耐え切れなくなった金融機関が預金に手数料等を賦課し、預金金利を実質的にマイナス化させることも考えられる(ブールムバーグ報道記事より)』と言及したとのことです。

また、三井住友信託銀行の橋本勝社長は、2019年9月の産経新聞と単独会見にて、『「銀行業界全体で考えていく話」だとした上で、マイナス金利が拡大されるなら、三井住友信託銀としても「検討していく」』との発言を残しています。

このような口座維持手数料の導入を匂わす発言が、昨今は増えてはいます。ただし口座維持手数料についてはあくまで検討段階であり、どの銀行がいつから導入するとはっきり決まっているわけではありません。

導入によるリスクも。銀行側は慎重に検討

もともと無料であったにもかかわらず、急に手数料を徴収するとなると、利用者からの反感は避けられません。

また、全ての銀行が口座維持手数料を設定するとは限りません。中には差別化のため、引き続き手数料無料のままでサービス展開する銀行もあるでしょう。そうなると、手数料無料の銀行に利用者が流れ、より自らの銀行の経営に打撃を与える結果にもなりかねません。

そういったリスクを負うことになるため、口座維持手数料の導入へ向けたハードルは極めて高い状況です。仮に導入をするにしても、各銀行は十二分に検討を重ね、利用者への配慮も考えた上で行う形となるでしょう。

導入された場合、利用者への影響はどうなる?

ATMにキャッシュカードを差し込みお金を引き出す
【画像出典元】「iStock.com/petekarici」

最後に、もしも口座維持手数料が導入された場合、私たち利用者にどのような影響があるかをQ&A方式で解説していきます。

全員が対象になるの?

口座維持手数料が導入された場合、その銀行の口座保有者全員が、手数料徴収の対象となるのが基本です。

ただし、海外の銀行に習い「預金残高が〇〇万円以上の人は手数料無料」、「住宅ローンや投資信託などを利用している人は手数料無料」など、特定の条件を満たした人に対しては、手数料を軽減する仕組みとなる可能性も高いです。

手数料はいくらになる?

口座維持手数料が導入された場合、手数料額は各々の銀行が独自に定める形となります。

参考として、アメリカの銀行では月々平均5ドル~20ドルを口座維持手数料として徴収している傾向です。日本の銀行の場合は、アメリカほどは高くはならず、年間1000円程度で落ち付くとの見解もあるようです。

私たちにとってのメリットは?

銀行は口座維持手数料によって新たな利益を得ることができますので、その分を顧客に還元するべく、銀行の各種サービスの質がこれまでより向上する可能性があります。

たとえば、近年流行しているスマホの「個人間送金サービス」なども、いずれ銀行側が無料で提供する時代がくるかもしれません。

私たちにとってのデメリットは?

デメリットとしては、やはりもともとなかった手数料の支払いが発生するということです。

日本人の場合、一人で複数の口座を持つ傾向にあり、何個も口座を保有していると月々の手数料が馬鹿にならない額になる恐れもあります。もしも口座維持手数料が当たり前の時代になると、口座は1~2つにまとめる必要も迫られるでしょう。

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以上、銀行の口座維持手数料について紹介しました。
口座維持手数料の導入はまだ決まったわけではありませんが、この状況が続けば手数料の導入は時間の問題ともいわれています。将来的には光熱費や通信費などと同じように、口座維持手数料も月々の支払いに当然のように組み込む時代がくるかもしれません。