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「お金を稼ぎたい」ならやるべきこと

泉 正人先生のお金アカデミー 泉 正人

「お金を稼ぎたい」ならやるべきこと

目次

「貯金ができない!」「お金に弱い!」という人、大歓迎の、泉先生のお金アカデミー。

ここでは毎回、お金のプロ・泉正人先生が、社会に出て約5年になる20代のAくん、Bさんに、お金のことをもっと身近に、楽しく考えてもらえるようなレクチャーを行っています。お金について知ることができた人には、今よりももっと自由な日々が待っている!
みんなで一緒に「人生の貯金額」、どんどん増やしちゃいましょう!

「得意なスキル」を見つけ、伸ばしていこう

ふたりはサッカー元日本代表の中村俊輔選手を知っているかな?

もちろんです!

では、彼の得意技は?

正確な左足のキック! 中村選手は苦手な右足のキックを克服することよりも、得意な左足をとことん練習することを選んで、無二の選手になったんですよね。

さすがAくん。よく知っているね。そしてこの話から僕が伝えたかったことは、苦手なことを無理に伸ばそうとするよりも、得意なことをとことん突き詰めることで、オンリーワンの存在になれるということ。お金を稼ぐときにも、同じことがいえるんだ。

お金を稼ぐときにもですか?

そう。着実に収入を増やしていくには、得意なスキルを伸ばしていくことが最短ルートなんだ。

「好きなこと」を追求すれば、お金は勝手についてくるということですか?

う~ん、「得意なこと」と「好きなこと」は、ちょっと違うかな。例外はあるけれど、基本的には「あなたのほかに誰にもお願いすることができない仕事」が可能になったときに、収入は加速度的に増える。だから、お金を稼ぐという視点に立ったとき、ただ「好き」というだけでは十分ではないかな。

最近は、「派遣社員でいつ契約が切られるか」とか「大企業で正社員をしていてもいつ倒産するかわからない」とか「いつ病気や介護で仕事が続けられなくなるかわからない」とかいわれることが多いような気がするんですけど、「得意スキル」を磨いておけば、非常事態にも備えることができそうですね。

「得意スキル」を高めるにはどうしたら…。

本を読んだり、目指す方向の第一人者(ロールモデル)をよく観察して学んだり、学校やセミナーに通うことなどがあるかな。でもぜひ頭に入れておいてほしいことは、「結果だけを追わない」こと。本やセミナーから学ぶときは、必ず結果ではなくプロセスを大切にしてほしい。ロールモデルから学ぶときでも、成功した今の姿のみから学ぶのではなく、そこに至ったプロセスを含めて学んでほしいんだ。

最初から結果ばかりを求めてしまって、「とにかく出世したい」「高い給料の会社に就職したい」「金儲けできる事業を行いたい」ってゴールを目指しがちだけど、それじゃ「得意スキル」を伸ばすことはできないってことですね。

そう。「稼ぐ力」は、お金の教養を高めるための大きな柱となる能力のひとつ。ふたりにはぜひ、本物のスキルを身につけるように心がけて欲しい。あと、「苦手」を無視して「得意」に集中することは、仕事にも生かせるんだ。苦手な部分を補うほど得意な部分で活躍すれば、社会の中で群を抜いた存在になれるよ。

よ~し。得意なことを突き詰めてオンリーワンの存在になるぞ!

ポートフォリオを使って計画的に自分資産を高めよう

お金を稼ぐためには、「得意スキル」を磨くことに加えてもう1つ、大切なことがあるんだ。

もう1つ…なんでしょう?

「自分資産」を高めていくことだよ。

自分資産??

そう「自分資産」。ただ「資産」という名前がついているけれど、すぐに連想される貯金や株などの金融資産、家や土地といった不動産のことだけを指すわけじゃない。

え?それらのほかで、「資産」的なもの?

わたしも全然思い当たりません…。

例えばふたりが大学時代に一緒に過ごした友人・知人。彼らはふたりにとって大きな「自分資産」だといえるんだよ。

え~っ、友人・知人が? どうしてですか?

社会人になって、バラバラの職種や業種の企業に散っていった彼らが、いつかふたりにとって仕事のキーパーソンとなる日がくるからだよ。そしてふたりの友人・知人にとってもふたりは、「資産」と言えるんだ。

僕たちにそんな価値、ある?

ほんと。上司にも負けず、残業にも負けず、真面目に毎日働いてはいるけれど…。

一人の社会人として、自分の価値がどのくらいあるかはなかなか把握しづらいものだよね。もちろん、会社からもらっている給料が1つの指針にはなるけれど、それだけで語れるほど一人の人間の潜在的能力は浅いものじゃない。そこでまずは、自分が持つ「自分資産」を把握することが必要となってくるんだ。

どうすれば把握することができるんですか?

まず自分資産は、以下の5つに大きく分けることができる。

①人的資産…知恵、経験、人脈、健康、体力

②潜在資産…夢、目標、キャリア、ボラティリティ(成長可能性)

③情報資産…事実、感度の高い意見、統計データ

④金融資産…現金・預金、有価証券、保険、不動産

⑤時間資産…自由な時間、人生に残された時間

これらを自分の得意スキルや好きなスキルとあわせて確認することで、強みや方向性が見えてくるはずだよ。そしてそれは、ビジネスパーソンとしてこれからどこに向かっていけばいいのかという「羅針盤」になる。

自分の羅針盤…素敵ですね!

時間、健康、経験、知識、キャリア、友人、家族、将来の夢といった、あらゆるものを総合的に見ていくことで、「自分資産」を正しく見極めることができ、それを活かすことで、よりお金を稼ぐことができるようになる。また5つの自分資産を高めることは、お金や仕事の為だけでなく、クオリティ・オブ・ライフ(=人生の質)を磨き上げることにもなるんだ。

人生の質、上げたいです!

では次に進もうか。「自分資産」を棚卸ししたものを、「自分資産ポートフォリオ」というんだけど…。

ポートフォリオ、ですか?

そう。「ポートフォリオ」とは、資産運用における用語の1つなんだけど、自分が今どのような状況にあるのかを把握する目的で、内容や構成を整理したもの。これを活用したものを、僕は「自分資産ポートフォリオ」と呼んでいるんだ。

この「自分資産ポートフォリオ」は、年齢とともに変化していく。たとえば20代では、先に示した「自分資産」のうち、①の「人的資産」を築くことに労力を注ぐべきだから、そこに割く時間を増やす。40代のときには、③の「情報資産」をたくさん持っていないと、社会人として、上司としてまわりから認められる存在にはなれないからそこに力を注ぐ。そして60代では、ある程度④の「金融資産」を持っている状態にしておく。こんなふうに、今の「自分資産ポートフォリオ」と、40代、60代での理想の「自分資産ポートフォリオ」を、できれば10年単位で書き出してみよう。

20代の僕らに大切なのは、まず「人的資産」を築くこと。さて、何から始めよう?

例えば多くの人と会って話をしよう。ランチに行くこともじつは、チャンスのひとつなんだよ。

えっ! 実は今、ブログで見つけた気になるお店があるんです。早速、他部署や社外の人を誘ってランチして、「人的資産」を築こう~っと!

Bさん、ダイエットは…?

「自分資産」を育てる2つの方法

あれ? Bさん、何か悩んでる?

あれから積極的にランチに行っているんだけど、「自分資産」を築けている気があまりしなくて。

そんなBさんに、「自分資産」を育てる方法を2つ紹介しようか。

ぜひお願いします!

1つは、今ある資産を使って別の資産を育てること。一流のプロスポーツ選手や、世界的に優れた科学者など、どんなに成功した人でも、はじめからすべてが完璧という人間はいないよね。彼らが成功できたのは、そのときに自分が持っていた長所を最大限に活用して、自分の苦手な部分をカバーしたからじゃないかな。

そう思います。

先ほど「自分資産」には、「人的資産」「潜在資産」「情報資産」「金融資産」「時間資産」の5つがあることを説明したけれど、人それぞれにたとえば「体力や健康については抜群だ」「両親の顔の広さで、すでに人脈を持っている」というように、「自分資産」の中で秀でたものがあると思うんだ。まずは、それを活かして成功への取っ掛かりをつかむ。

たとえば20代がよく持っている自分資産は、「人的資産」「潜在資産」「時間資産」の3つ。反対に、持っている人が少ないのが「金融資産」「情報資産」。 例えば、「あの頃はまだ若かったから、寝る間も惜しんで無茶できた。そのときの財産が今に生きているんです」というようなセリフを、ビジネスで成功している人から聞いたことがないかな?

あります!

つまりこの人は、若いころに余り余った体力(人的資産)を活かして、多くの情報を収集し、知恵や経験を蓄えたことで成功した。このように、すでに持っている得意分野を最大限に利用して、別の得意分野を育てていくんだよ。

では体力がある今、いろんな人に会うために積極的に動くことは無駄じゃないんですね。

そうだね。そしてもう1つ「自分資産」を育てる方法は、今持っている5つの自分資産の「総量」を大きくすること。0のものを1にすることに比べて、1のものを10にすることは、そこまでハードルが高くない。先に紹介した、今ある資産を利用して、5つの資産をつくりあげたうえで、それを大きくしていくようにしよう。

そのためにおすすめの手段はありますか?

とにかく鍛錬あるのみ。自己研鑽に励むんだ。僕自身、年間300冊を超える書籍を読んでいるけれど、書籍は1冊1500円程度と金額的にはとても手軽でありながら、勉強になる。第一線で活躍する人のセミナーに参加したり、同業他社や異業種のビジネスパーソンと情報交換ができる勉強会や交流会に参加することでも、自分資産の総量を高めることができると思うよ。

本や人に学び、自分資産の総量を高めていく、ですね!

そう。多くの場合、20代は体力がある。30代、40代となるにつれ、無茶ができなくなると考えて、今できることをやりぬこう。仕事でもとりあえず「無茶してみるか?」と自分に問い続けることが大切だよ。

はいっ!

年齢に合った「自分磨き」を意識しよう

今度、友達が世界一周旅行に出るって。

すごい!何かきっかけがあったのかな?

「自分探しの旅に出る」って言ってたよ。

へ~!まぁ、20代だからいいのか。30代だったら心配だけど…。先生はどう思いますか?

そうだね。もしも30代で世界一周旅行に出かけるのであれば、「20代のうちに培った自分資産を見える形での成果につなげる」「自分が行っているビジネスのブランディングのため」など、具体的な目標やアクションを伴っていたらいいよね。自分磨きは年齢に合ったものを行うべきだね。

年齢に合った自分磨き…。

例えば20代は「人的資産」を高める時期。多くの20代は体力があるので夜中に仕事や勉強をすることができ、人生の残された時間も長いので、「時間資産」を持ち、夢や目標、成長の伸びしろもあるので「潜在資産」もある。それらを使って、まずは「知識」や「経験」といった部分での「人的資産」を増やす。30代、40代と年齢を重ねるごとに頭は固くなり、勉強に時間がかかるようになるから、その意味でも20代は学びに力を注ぐことが重要だよね。

「時間資産」を有効活用するには、どうしたらいいのでしょうか?

仕事でもプライベートでもとにかく知識を貪欲に得ようとすること。それをもとにして「潜在資産」を向上させることができれば、間違いなく「金融資産」の形成にもつながっていく。とにかく20代のうちは、日々の行動の中で、社会人としての知識や経験を身につけることを強く意識するようにしよう。

「仕事量が多い」とか「残業代が」とか言って、定時に帰ろうとしている場合じゃないですね。40代ではどうですか?

20代の頃と比べて、体力・健康が大きく減ることが予想されるし、「潜在資産」も若い頃に比べれば少なくなっている。歳を重ねればその分、当然余命時間が減るからね。一方で「人的資産」のうちの知識や経験、人脈は向上しているんじゃないかな。情報資産も、金融資産も絶対とは言えないけれど、おおむね増えていると思うよ。

20代とはまたバランスが変わってきますね。

そうだね。40代で考えるべきは、今後減少が見込まれる体力や健康の面を維持しつつ、これまで培った知恵や経験、人脈、蓄えた金融資産などを活かして、全体の総資産を増やしていくことだと思うよ。

60代はどうですか?

まさに人生の総仕上げともいえる時期だよね。金融資産や時間資産の構築が仕上がりの段階を迎えているはずの60代では、老後の生きがいのための新しい事業を行ったり、積極的にボランティアなどの社会還元活動を行いたい。自分磨きと言うよりも、磨いてきた自分をいかにアウトプットするかが焦点となるんじゃないかな。並行して、旅行やレジャーといった楽しみを謳歌していく時期でもあるよね。

60代、旅行やレジャーを楽しんでいたいなぁ。

ここでは20代、40代、60代と分けて考えたけれど、理想的なのは10年ごとに考えること。20代と30代では、やはり状況が異なるからね。また、結婚や出産・育児などの大きな要素も意識して、年齢に合った形での自分磨きを行っていくようにしよう。

こうして年代別に考えていくと、今がすごく大切に思えます!

20代は社会人としての知識と経験を積み重ねる時期だし、ある程度のミスなら許容される特権もある。ふたりとも、「若手」「新人」の立場をフルに活用して頑張って!

よ~し、怒られているうちが花!行動するぞ~!

お~!

まとめ

「お金を稼ぎたい」なら、自分の得意なスキルを見つけて伸ばしていくこと。そのためには、「自分資産」の総量を高めていくためのポートフォリオを作って、「自分磨き」を意識することが大切です。

次回は、「お金を増やしたいなら知っておくべきこと」について勉強します。お楽しみに!

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