収入減るのに貯金なく後悔/一人暮らし28歳独身女性の家計簿相談
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FPオフィス「フォルテシモ」へ依頼されたお客さまの家計簿を、mymoで診断する【うちの家計簿】。今回は、今年のボーナスが出ないかもしれず、貯金も乏しく、今後の収入減に不安を抱える一人暮らし28歳女性Yさんのご相談です。お金の使い方や家計の見直しポイントについて見ていきましょう
25歳女性一人暮らしで貯金なし!手取り19万の適正貯金額っていくら?
収入が減りそうな一人暮らし28歳独身女性Yさん
これまでは年2回ボーナスが出ていましたが、今年は新型コロナの影響で大きく働き方も変わったため、収入が少なくなるのではと心配しています。独身で今まではあまりお金の使い方を考えず、自由に使って困ることもありませんでしたが、もう少し貯蓄を増やしておけばよかったと反省してます。今後の家計を見直すために、これから何に気をつけたらいいでしょうか。
20代独身Yさんの家計簿は・・・?
収入21万3000円、手取りの約9%の2万円を貯蓄しています。現在の貯金は50万円です。
貯蓄の目安は手取りの何%?
毎月の収入のうち、最低手取りの10%、できれば17%程度の貯蓄を目指しましょう。手取りの10%は2万1300円、17%は3万6200円です。毎月3万5000円貯蓄ができれば、1年で42万円貯蓄ができます。
そして貯蓄を除いた生活費の半年分、Yさんの場合、21万3000円から貯蓄2万円を除いた19万3000円の半年分となる115万8000円を貯めることを目標にしましょう。生活費の半年分を常に貯蓄として準備しておけば、収入減などに比較的柔軟に対応できます。
いまは50万円貯蓄できているので、あと60万円貯めることをまず目標にしてみてください。
年間8000件以上倒産している会社、自分も人ごとではない
日本の倒産した企業を調べてみると2007年から2013年までは毎年1万件以上の倒産がありました。2014年からは1万件を下回ってきましたが、2019年も8300件程度の倒産がありました。今年は昨年よりも増加すると考えられます。
働いている会社がある日、突然倒産してしまう危険性は民間企業の場合は常にあると考えておきましょう。日頃から貯蓄を意識し、自分の生活は自分で守る努力をしておくことが大切です。
「雑費」は何に使っているかが家計の見直しポイント
何に使ったかわからないお金のことを「使途不明金」といいます。Yさんは雑費として2万3400円を使用しています。家賃、お小遣いを除くと食費につぐ大きな支出です。貯金が苦手な方の特徴として「使途不明金」が多いことがあげられます。
この「使途不明金」を少なくすることが家計改善のポイントです。
「使途不明金」=「雑費」の中身を確認し、必要のない支出は見直しできるだけ減らすようにしましょう。
お金を「使う前」にするべき大切なこと
お金を使う前に「どうしても必要なものか」「必要ではないけれど欲しいものなのか」を分けて考えるようにしましょう。必要なものしか買ってはいけないわけではありませんが、「必要ではないけれど欲しいもの」の中には、一時の衝動で買ってしまったものの「よく考えるといらない」ものが含まれていることも。しっかり「雑費」の中身を確認しましょう。
大切なことは、「購入前」によく考えること。考えずに買ってしまい、買ったあとに雑費として計上してしまう人が多いものです。欲しいものは、「お小遣い」で支出し、必要なものは何の支出かを明確にして「雑費」の費目はできるだけ使わないようにしてみてください。
Wallet+を使って、毎月定額を強引に貯金しましょう
財布や口座に残高があると甘えが出てしまい、予定よりも多くお金を使ってしまいがちです。手取りから「先に」貯金をし、残ったお金で生活する習慣をつけましょう。
「目的預金」を作ってみましょう
目的預金の名称を具体的につけましょう。
給与振込日からすぐ貯金できるように引き落とし日を設定しましょう。
(アドバイスを受けてYさん談)
Wallet+のアプリをダウンロードしていたものの、目的預金は作成したことがありませんでした。普通預金からお金を移せるんですね。今の50万円をすぐこの目的預金に移して、月々の預金を始めるようにしてみます。
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家計簿診断を終えて
お金を使うときに、自分のものさしをしっかり持ち、自分の部屋に持ち込むべきものか、そうでないものかよく吟味する習慣をつけるようにしてみてください。ちょっとした習慣で貯蓄ができるようになります!ぜひお試しください。
「毎月少しずつお金を貯めていきなさい。
そうすれば年末にはびっくりすることでしょう。
あまりの少なさに」アーネスト・ハスキンズ
少しでも多く貯めることを意識してください。貯めたお金は、ピンチのときにあなたの助けになります。