移住成功のコツは?2021年版「住みたい田舎ベストランキング」より考察!
テレワークやリモートワークが進んだこともあり、若い世代にでも「移住」への関心が高まっています。移住に積極的な各市町村も、移住者獲得のために様々な魅力をPR。今回は「2021年版 第9回 住みたい田舎ベストランキング」(「田舎暮らしの本2月号」宝島社)のランキングから見える移住の傾向、や移住成功のコツなどを探ります。
「自分らしく暮らす」地方移住、注目エリアと考えておきたいこと
「住みたい田舎ベストランキング」市町村別ベスト3
ランキングは、市町村の規模に応じて発表されました。それぞれベスト3をお届けします。
【人口10万人以上の大きな市ランキング】
すべての部門で愛媛県西条市が1位に。交通の便もよく、工業都市であり求人数が多い、ICT教育に力を入れている点などが評価されました。
【人口10万人未満の小さな市ランキング】
すべての部門で大分県豊後高田市が第1位に。移住支援の充実、コンパクトシティとして整っていること、自然が豊富で温泉も湧くことなどが評価されました。
【町ランキング】
町で人気を集めたのは、島根県飯南町でした。医療や教育などが充実、移住者への住宅支援もあり、子育て世代を中心に注目されている町です。
【村ランキング】
村の総合・子育て世代部門では、企業が多く、また保育園も多い長野県宮田村が人気を集めました。若者・シニア世代部門では、長野県木島平村が温泉やアウトドアスポーツが楽しめる豊かな自然が評価されて第1位に。
ランキングからわかる移住の傾向、メリットやデメリット
ランキングでは、利便性がよく、教育・医療などに力を入れている市町村が人気を集めました。また、調査によると、移住相談数が2019年より増えてきています。その理由としては、コロナ禍で都会の密を避けたい心境、テレワーク・ワーケーションなどが急速に浸透したことなどが考えられます。
とはいうものの気軽に移住するのは失敗のもと。移住のメリットやデメリットを今一度考えてみましょう。
【移住のメリット】
・都市部に比べ、生活費が安い
・海や山の新鮮な食材が買える
・密にならず、広い空間が持てる
・自然に親しめる
・近隣の人々との交流がある
移住のデメリット
・求人数が少ない(仕事が少ない)
・商業施設、公共施設が少ない
・学校の選択肢が少ない
・マイカーが必要になる
・近隣との交流が負担になることがある
移住前にやっておきたいチェックポイントとは?
当たり前のことですが、真っ先にやっておきたいのは「何のために移住するのか?」を考えること。次のステップとして、移住に際しやっておきたいチェックポイントをご紹介します。
周囲・家族への確認、説得
1人で移住する場合なら家族の合意は必要ないかもしれませんが、家族単位で移住するなら、家族全員が移住に同意しているのが必須です。
収入をどうするか?
フリーランスの人、テレワークで今までと同じ仕事が確保されている人以外、移住先での仕事をどうするか前もって考えておく必要があります。
移住者への支援制度を確認
多くの市町村では移住者へ、住宅の優遇、起業支援、子育て支援などさまざまなサービスを行っています。移住の候補先にどんな制度があるか調べましょう。
子どもの教育環境は?
子どもがいる人は幼稚園や保育園、学校などの教育環境を事前に確認しておきましょう。あまりに小学校が遠い場合などは毎日の負担になることがあります。
候補先に事前に足を運ぶ
観光で気に入った場所でも、いざ暮らすとなると違った視点でチェックする必要が。公共施設・商業施設の有無、季節を通した自然環境、近隣の人々との交流など、自分が生活していけるのかを確認してください。
移住を考えているなら、まずは「住みたい田舎ベストランキング」から候補を挙げるのもいいかもしれません。候補先が絞れたら、市町村の相談窓口に行ってみましょう。最近では、オンラインで最初の相談を受け付けてくれるところもあります。相性のよい素敵な移住先が見つかるとよいですね。