ネットショッピングは新たな時代へ、ライブコマースがやってくる!
こんにちは、ライター/ランサーズ新しい働き方LABコミュニティマネージャーの中新大地です。
皆さんはネットショッピングをしますか?
現在はお店に行かずともインターネットさえあれば、日用品や洋服、はたまた自動車まで気軽に購入することができますよね。私も毎日、実店舗で買うよりもお得な商品はないか、まだ出会ったことのない面白い商品はないかネットをくまなくチェックしています。
最近、そんなネットショッピングにおいて、「ライブコマース」という新たなトレンドが話題になっていることをご存じでしょうか。本記事ではその概要や魅力、そこに携わる人達の動きについても紹介します。
ネット販売×ライブ配信?ライブコマースとは
「ライブコマース(Live Commerce)」は、ネット販売とライブ配信を組み合わせたような新しい販売手法です。わかりやすく言うと、テレビ通販をSNSやYouTubeなどのライブ配信機能を使って行うイメージでしょうか。
テレビ通販と違うのは、商品を説明する配信者と、受け手となる視聴者との距離感がとても近いことです。
ライブコマースではリアルタイムで、配信者側が視聴者の質問・感想コメントを拾いながら商品をPRできるのが魅力。そのため、視聴者はネット上でもリアルで会話するように商品への理解を簡単かつ気軽に深めることができます。
この双方向的なコミュニケーションによって、満足度の高いネットショッピングが可能となります。配信者側にとっても、視聴者の反応を見ながらより良いPRができるだけでなく、意見を踏まえながら商品の改善に努めることもできます。
中国ではライブコマース市場が急拡大!
生産と消費の両方が非常に活発な中国。
多くの人々が暮らすこの国で、すでにライブコマースはネットショッピングの主流となりつつあります。その市場は2020年に2019年の2倍超となる17兆円に膨らんだとされています。
参考:コロナ禍で“爆売れ” 急拡大ライブコマース | NHK クローズアップ現代+
外に出られないコロナ禍の到来に加えて、スマートフォンで簡単にライブ配信を行えるようになった技術的な背景もあり、ライブコマースで商品を知り、実際に購入している人が増えているのです。
ライブコマースとライバー、個人の発信力が武器になる時代
社会情勢の激しい変化、そして技術の進歩にあわせて、私達の働き方もどんどんと変化してきました。そのなかでも注目を集めているのが「ライバー」という働き方です。
ライバーとは前述したようなYouTubeやPococha、17LIVEなどの配信アプリを通じてライブ配信を行い、収益を得る人のことを指します。収益源はファンからの投げ銭のほか、企業からの広告収益もあります。個人の発信力を仕事に変換できる時代はすでにやってきていて、今後も新規参入者は増えていくでしょう。
多くのファンを抱える人気ライバーとなれば、インフルエンサーとしての影響力が大きくなり、発言や発信内容の価値も高まります。そこには多数の企業とのタイアップ企画(商品開発・ブランド立ち上げなど)や広告収益の増額なども期待できるでしょう。
実はこのライバー、今回の主題であるライブコマースとの相性がピッタリなのです。
熱心なファンを多く抱えており、トーク力にも長ける人気ライバーは、物を売ることにもその発信力・スキルを活かすことができます。ファンによっては「大好きな〇〇さんが紹介したから買いました」という人も出てくるでしょう。
質の良い商品をライバーから紹介してもらうことで、視聴者は
- 商品購入を検討するまでの時間
- 商品購入に踏み切る時間
- 商品を購入して実際に使う時間
において充実した時間を過ごすことができることでしょう。
不安は少なく、楽しみは大きく。自分の好きなライバー経由で買い物をすることで、総合的な満足度は高まり、次の購買意欲にもつながります。
このようにライブコマースとライバーとの相性はピッタリで、1回の配信で数十万円以上を稼ぐ人も少なくありません。
少し話は逸れますが、現在マーケティング業界では「UGC」(Usergenerated content=ユーザー生成コンテンツ)をまわすことに力を入れ始めています。これは、わかりやすく言えば「できるだけ多くの良好な口コミを誘発して、商品をより多くの方に知ってもらうこと」です。
大好きなライバーの紹介で購入・使用に至った商品であれば、気持ちの高ぶりそのままに、SNSで口コミを投稿したくもなりますよね。このUGCをも自然に生み出せるのが、ライバーとライブコマースのコラボレーションなのです。
ライブコマースを始めるすべての人へ
ライブコマースがネットショッピングの主流になる時代は、すぐそこまで来ています。ご紹介してきた通り、ライブコマースの巨大な市場やそこで可能になる充実の購買行動にはそそられるものがあります。
しかし、商品の説明不足や誇大な表現には注意する必要があります。これは買う側も売る側も同様です。
商品の内容や質に関して、お互いに齟齬のないよう努めなくてはなりません。
購入する側は、
- ライブ配信中の説明だけを鵜呑みにすることなく、購入者の口コミも参考にする
- 商品のメリットとデメリットの両方をライバーに質問してみる
- 取引条件が不明瞭であれば、販売元に問い合わせる
などが有効です。
売る側は、
- 商品について詳しい説明を販売元から受ける
- ライブ配信の前に自分でも使ってみる
- 購入者の視点になって丁寧で気持ちの良いコミュニケーションを心がける
などに留意する必要があるでしょう。
買う側も売る側もライブコマースに携わるすべての人が、充実した時間を過ごせますように。