結果を出している人が実践している「資産運用法」とは?
監修・ライター
そろそろ資産運用を始めてみたいと思っているみなさん。ようこそ、泉先生の「資産運用 超入門」講座へ。
この講座は、「お金をとことん増やしたい!」と考えてはいるものの、「まだ何もはじめていない」、「何からはじめていいかわからない……」という人に、自分に合った資産運用法を見つけ、実際に行動に移せる力を身につけてもらう講座です。
資産運用の方法をマスターできれば、夢や目標をかなえたり、老後にゆとりを持って暮らしたりするための資産を自分でつくることができるように。さぁ、心もお金も豊かに、自分らしいライフスタイルを楽しめる人生をここから手に入れましょう!
成功者の方法を知ろう!
さて、ここまで、「資産運用の基本」について伝えてきたけれど、どうかな?
そうですね。経済の仕組みや、株式や投信などの個別商品のベーシックな知識など、だいぶ身についた感じはします。
長期運用による複利効果や、少額からでも実践可能な積み立て投資、個別商品の解説など、資産運用が初めてという人にとって大切な知識はおおかた伝えられたかな、と思っているよ。
では次は…。
いよいよ実際にお金を増やすためのステップに進んでみよう。
おおっ、ついに!
まず言っておきたいのは、資産運用の知識をどれだけ詰め込んでも、リスクが低いといわれている「分散投資」を実践したとしても、「お金を(目標金額まで)増やす」という最終目的が達成できなければ意味がないということ。
おっと…。やるからには、「結果」は重視したいですね。
それなら、すでに結果を出している成功者の方法を知るのが一番の早道。資産運用に限らず、どんな分野でも同じことが言えるよね。テニスを上達したいならテニスの名選手に、仕事ができるようになりたければ、仕事で成果を出している人に学ぶのがベストでしょ?
そうですね。でも、資産運用の情報って、金融商品を販売する証券会社や銀行などの売り手側の情報や、運用の専門家ではないファイナンシャルプランナーによる情報が大半で、実際に運用に成功した人々による情報は少ないような気がするんですけど……。
そうなんだ。実際にお金を増やすためには、「成功者たちが実践している方法」を知ることが不可欠なんだけどね。というわけでこの講座では、実はあまり知られていない、その方法について教えていこうと思う。
よろしくお願いします!
初心者向け資産運用情報の落とし穴
Kくんは最初に資産運用に興味を持った理由を覚えてる? その理由を思い出してみることで、「なぜ資産運用を行うのか」という本質に立ち戻ることができるよ。
え~っと、「資産運用で、お金を増やしたい」あと、「資産運用で、お金を減らしたくない」、どっちもですね。
一般に、初心者向け資産運用に関する情報は、「守り」の姿勢を取らせるんだ。要するに、お金を増やすのではなく、「減らさない方法」が広く伝授されている。いわゆる「分散投資」だね。
「分散投資」でもお金は増えますよね?
お金を“大きく”増やす運用方法ではないんだ。だから将来の夢や老後資金のために増やしたい目標額があっても、そこに到達できないおそれがある。それどころか、世界規模の金融危機が起きた場合には、守りの運用をしていたことで、逆に資産価値が減ってしまうこともありえるんだよ。
2008年のリーマンショックとかですか?
そうそう。1990年のバブル崩壊、2000年のITバブル崩壊の時も、そのような損失が発生したんだ。
「リスクを避けるため複数の商品に分散すること」が、当然だと思っていました。
そのセオリーを信じて、株式・債券・不動産をそれぞれ日本のもの・先進国のもの・新興国のものに、細かく分けて分散投資をしているという人は多いんだ。でも実際にお金を大きく増やしている人は、実は分散投資はしていないんだよ。
えーっ! かなり衝撃的です。
語弊のないように言うと、“資産を大きく増やす時期において、分散投資はしていない”、だけどね。
ということはつまり?
お金を大きく増やしている人は、最初の段階で絞られたカテゴリに、お金と時間を集中して投資(集中投資)をしているんだよ。「集中投資」というのは、株式・債券・投信・不動産と小分けに投資せずに、株式なら株式に、不動産なら不動産にと決めて、そこに知識と投資資金を集中させること。
仮に、資産運用に使えるお金が8万円あったとしよう。株式・債券・投信・不動産に2万円ずつ分散投資をして、株式と投信は年利10%上昇したものの、債券と不動産は不調で、年利マイナス10%になったら差し引きゼロになるよね。一方、8万円を株式に集中投資していたらどう?
8万円の10%の運用益…8000円を丸ごと獲得できますね!
でしょ? もちろん、リスクをどのように抑えるかは真剣に検討すべきだけど、実は資産を大きく増やすためには、資産を集中させるしかないんだ。実際の成功者たちのケースでは、集中投資の運用効果は、年利2~3%といった控えめな数字にはおさまらない。驚くかもしれないけど、年利10%以上を安定的に続けて、文字どおり、“大きく増やす”ことができているんだよ。
わ~、目からウロコです!
「増やす運用」と「守る運用」は別物!
もちろん、「分散投資」のすべてを否定しているわけではないよ。でも一般に広まっているこの手法は、あくまでもお金を減らしたくない人向けの「資産を守る」運用。資産を大きく増やしたい人には不向きなんだ。最初から守りに入ると、むしろお金が増えないリスクを負ってしまうんだよ。
ではどういう順番で進めれば…?
「成果を出してから守りに入る」。つまり、集中投資で大きく増えた資産を、分散投資で減らさないように守る、という順番だよ。
なるほど!
本来、「資産を増やす時期」、つまり資産形成期と「資産を減らさないように守る時期」(安定期)は運用方法が異なるもの。だけど、残念なことにこの事実があまり知られていないんだよ。
そうなんですね。
僕たちは、実際の成功体験者がどのようにお金を増やしたのか、その考え方や手法を学んで真似る必要がある。だから僕は数多くの運用成功者の事例を分析して、その法則性を見出したんだ。資産運用に成功した人たちは、しばしば運用の才能があったから、たまたま幸運だったから、なんていわれてしまいがちだけど、そうじゃない。成功者に共通しているのは、「非常に再現性の高いメソッド」で運用していることだと判明したんだよ。
再現性の高いメソッド!?
そう。そのメソッドについては次回、しっかり学んでいこう。「PECDメソッド」と言うんだけど、わかりやすく、簡素化した形で教えていくので安心してね。
楽しみです。よろしくお願いいたします!
まとめ
資産運用の知識をどれだけ詰め込んでも、「お金を(目標金額まで)増やす」という最終目標が達成できなければ意味がありません。
例えば、初心者への一般的な資産運用手法として「分散投資」が勧められていますが、これは「資産を守る」ための手法。資産を大きく増やすことができないので、最終目標が達成できなかったり、世界規模の金融危機の際、資産価値を減らしてしまう可能性があるのです。
すでに結果を出している成功者に習えば、資産を大きく増やすための正しい手法は「成果を出してから守りに入る」こと。
「資産運用を増やす時期」「資産を減らさないように守る時期」、それぞれに適した運用方法があることを知って、目標を達成できるようにしましょう!
次回は、「お金を増やしたい人の王道の方法(PECDメソッド)」について学んでいきます。お楽しみに!