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新・資本主義社会の大問題は、そもそも何処にあるのか!?

「お金0.2から2.0まで」新しい経済のルールと生き方を考える 中村修治

新・資本主義社会の大問題は、そもそも何処にあるのか!?

【画像出典元】「Tomo-adobestock.com」

発展しない資本主義がありえるとしたら、それはどのように機能するのか!?いま日本はその実験を行っている!?みたいな状況を“ジャパニゼーション”と呼ぶらしい。30年の低成長にあえぐ日本が実は「世界の最先端」でもあるわけだ。この新・資本主義社会の大問題は、何処にあるのか!?を斬ってみた。

“それはそれ、これはこれ”という偉い人たち!?

SDGsとかなんとか叫びながら、クーラーの設定温度は19℃だ。地球温暖化は問題だと言いながらガソリン車を今も乗り回している。金融資本主義の弊害を口にしながら、仮想通貨や株価の上がり下がりに一喜一憂している。

“ジャパニゼーション”の社会には、“それはそれ、これはこれ”というダブルスタンダードの偉い人たちが跋扈(ばっこ)している。口では政府に対して激しく罵りながら、縁故資本主義にどっぷり浸かって悪びれない。テレビに出てくる評論家なんて、こんな人たちばかりだ。お上は叩くもの。公益資本主義とか、里山資本主義とか、ポスト資本主義とか、“それはそれ”。実生活は、“これはこれ”。 

そんなことで政治が変わるわけもない。
エネルギー政策が大きく転換されることもない。
マスコミこそ、ダブルスタンダードの権化みたいなものである。

“これはこれじゃないかも!?” がスタート!!

『世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?』という著書でも有名な山口周さんが、自身のTwitterでこんなことをつぶやかれている。“営利企業というのは資本主義システムの中にしか存在しませんが、面白いのは企業の中は共産主義的だということです。新入社員の給料は皆、同じですし、会社の福利厚生は皆に公平に開かれている。仮に一企業が超巨大化して全ての産業を飲み込んだとして、その社会は資本主義社会と言えるのか?” 

昭和の時代を生きたおっさんたちの大半は、お金持ちになりたいと考えて働いてきた。理想は、理想。平等は、平等。それはそれ。現実を見ろ!!売上だ。利益だ。これはこれだ!!というダブルスタンダードで経済成長を支えてきた。言い換えると、現実逃避ではなく、“現実に逃避”し続けてきた最終局面が“ジャパニゼーション”なのである。

日本の人口が減少しているということは、労働力が総体的に減少していくということである。必然的に、経済成長は止まる。それを回避するためには、女性も、高齢者も、若い人たちも、必然的に社会に参加しなきゃいけなくなる。その多様な人たちが“それはそれ、これはこれ”と言い出したらキリがなくなる。死を待つだけだ。

理想はいっぱいある。すべてが正しい。それはそれである。理想を語れば良い。各方面で、バカみたいに理想に突き進む人を応援すれば良い。

問題は、これはこれの方である。“これはこれじゃいけないかも”“これはこれじゃないかも!?”と自らの現実に疑問を持つことが、明るい答えの方の“ジャパニゼーション”のスタートである。

“現実に逃避する大人”になるなよ!!

これからは、経済成長が担保されない。その中で、価値を貨幣価値として換算するというシステムがどこまで成り立つのか!?経済性以外の合理性が働いていないという資本主義社会は、大きく変わらざるを得ない。

資本主義はイデオロギーではなくオペレーティングシステム=OSのようなものであるという説に賛同する。新・資本主義ちゅうのも、このOSのアップデートである。ポスト資本主義を謳う多くの理想論が起動するOSになっていればいいだけのハナシである。

そのアップデートのために必要なのは、“それはそれ!!これはこれじゃないかも!?”というひとりひとりの姿勢の転換。“現実に逃避しない”大人になることが大事なのである。

あと2ヶ月で、還暦!!
金銭的価値に換えられないコトやモノの前で立ち止まれるようになった。