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あなたは、300万円をドブに捨てる勇気がありますか!?

「お金0.2から2.0まで」新しい経済のルールと生き方を考える 中村 修治

あなたは、300万円をドブに捨てる勇気がありますか!?

【画像出典元】「pathdoc/Shutterstock.com」

ワタシ(中村修治)は、タダの怪しいオッサンなのだが、年を喰っている分、変な相談が持ちこまれる。変な相談の筆頭は、選挙案件。出馬を予定されている方々や、出馬したいと言う無謀な若者たちに相談される。数年前にもこんなことがあった。

‟福岡県知事選挙に出馬したいです”という30代後半の熱い青年からの相談である。無名かつ貧乏です。次の県知事選挙までにやっておかねばならないことは、ずばり何ですか?と問われたので、その時、ワタシはこう答えた。

300万円をドブに捨てる勇気を育てましょう!!

日本の総理大臣は、国民が直接選べない。しかし、県知事は、有権者が直接選べます。そういう意味において、日本は、地方の首長選挙から変わるのではないかと期待しています。

フランスの大統領であるエマニュエル・マクロンが大統領選挙に出たのは39歳の時のこと。右派でも左派でもなく、中道から当選した。マクロン氏のすげぇところは、25歳も年上の奥さんとの恋を成就させたことだけではありません。マクロン氏率いる「前進」は、ボランティアを大量に動員して30万戸の家庭を訪問させ、約2万5000人の有権者にそれぞれ15分以上の対面インタビューを実行したと言います。30万戸の家庭訪問を実行させるボランティアを動かすことができたわけです。出馬するなら、そういう「選挙力」が必要になるというわけです。

だから、自分にその「選挙力」がないのに政治家になりたい人たちは、「与党」の力を借りるわけです。団体=票田もある。お金もある。人員も動員できる。長いものに巻かれればある程度の「集票」ができる。こうやって、党にがんじがらめになって、志より、保身になっていくのが常なのです。

“6年後に知事になりたい”それも、少し他力でもいいからというのであれば・・・現在の与党の偉い先生方の「秘書」にでも潜り込むことをお勧めします。そこでペコペコと必死に働いて「愛い奴よのぉぉぉ」と先生方に愛でられてください。そこから始めてみてください。大事なことです。

そんなのは嫌だ!!自力で当選してやる!!!というのなら、今からでも辻立ちしてください。そして、あなたのためなら死ねるといってくれる支援者を3人募ってください。そういう同志が本当にできたら、コトは動き出します。無名かつ貧乏で、政治家の先生方とも距離をおいて選挙に勝ちたいなら、行動あるのみです。

前々回の福岡県知事選の当選者の得票数は、126万405票でした。福岡県の有権者数は、約395万人です。当選したいなら、福岡有権者の3分の1くらいの人たちに、出馬した人間の本名を投票用紙に書いてもらう必要があります。目安は、100万人ですね。福岡県に住む100万人の有権者と実際に触れ合える機会を自らつくりはじめてみてください。

ご存知だとは思いますが、日本国民で30歳以上なら、誰でも県知事選に出馬できます。でも、供託金300万円が必要です。有権者の10分の1の得票がなかったら、その300万円は没収です。

まぁ、なので・・・なんですよ、出馬したいだけなら・・・ズバリ、6年間で300万円を貯めることですね。奥様に文句言われない300万円を手に入れることですね。300万円をドブに捨てる事になっても平常心でいられる勇気を育てられるかどうか。

“結局、政治”は、ホントか!?

政治の「政」は‟まつりごと”と読みます。古代においては、神をまつり、神の意を知ってそれを行うことが、そのまま国を統治することであったところから、転じて、 君主・主権者が、その国の領土・人民を統一し治めることが政治だったからです。だからこそ、選挙でいちばん大事なのは、投票率です。政治への参加率を爆上げすることです。政(まつりごと)は、祭りごとです。

利権誘導というお金=経済合理だけで投票結果が決まってしまうような投票率では、いつまで経っても‟お金”が大事な選挙から抜けられません。‟結局、政治”ということが‟結局、お金”と同義である内は、日本は大きく変わらない。

次の選挙は、ぜひ、祭りごとにいたしましょう。若い人たちは、300万円を貯めて選挙に出ちゃえ。そうやって若い人たちが動いたエネルギーと票の総数が、未来を作るのだよ。よろしくたのんだ!