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うれしい夏ボーナス!「3つの使い道」に分けて整理する発想法とは

山崎俊輔のライフプラン3.0時代を生きるルール 山崎 俊輔

うれしい夏ボーナス!「3つの使い道」に分けて整理する発想法とは

うれしい夏ボーナス!今年は増えた?

このコラムが掲載される時は、夏ボーナスが支給された頃合いだと思います。今年の夏ボーナス、民間調査では増えている会社が多いようですが、あなたの会社はいかがでしたか?昨年より増えていたらうれしいですね。

でも、まさか「もう使い切っちゃったよ」という人はいないですよね。ボーナスは、会社員のマネープランにおいて重要な役割があります。

私達は毎月振り込まれる給与と年に2回振り込まれることが多いボーナスとの組合せで家計をやりくりしていますが、「1カ月のやりくり=毎月の給与」を管理できるようになってきたら、ボーナスをどう使いやりくりしていくのか意識的に考えてみて欲しいと思います。

今回は「3つの使い道」で、より具体的にボーナスの使い道を整理する発想法をご紹介します。

使い道その1:「この夏に使う分」

最初に考えるのは「この夏、一気に使う!」の分です。ファイナンシャルプランナーのアドバイスといえば、とかく「貯めておきましょう」「ムダづかい禁止!」となりがちですが、マジメな若い人の中には「全額貯金しなくちゃですよね!」と考えている人がいたりします。

ボーナスをあっという間に全額使い切ってしまうのは大問題ですが、「ある程度」はボーナスをすぐ使ってもいいのです。

ここまで仕事を頑張ってきたご褒美として、毎月のやりくりの中ではできない出費を考えてみましょう。親と一緒にちょっと値段の高いご飯に行く、というような出費もいいですね。

若いうちは「高いモノを買う」よりは「高い金額でイベントや感動を買う」ことを考えてみてください。例えば無理をして高級車を買うより、親友と一泊旅行の温泉に出かけたり、夏フェスに参戦するようなイメージです。

金額としてはあまり高くなくても構いません。それでも家族や友人と過ごした小旅行の時間は一生の思い出になったりします。

暑いうちに使ってしまう予算として、ボーナスの何割をすぐ使うかは、「使い道その2、その3」を読んでから考えてみてください。

使い道その2:「冬ボまでに使う分」

次に考えたいのは「冬ボーナス支給までの間に」使うお金をキープする発想です。

毎月のやりくりとは別に、想定外の出費がかさむことがあります。冠婚葬祭などはまさにそのひとつです。6月に「えっ?あいつが結婚!」とびっくりしてあわてて予算を確保したことがあるかもしれません。

急なイベント出費もあるでしょう。新作ゲーム、ライブツアー参戦、イベント参加など、予め見積もっておけば、毎月のやりくりを削って費用捻出をせずに済みます。

アルバイト時代には、こういう計画はなかなか立てにくいものですが、会社員になったら計画性を持って「次のボーナスまで」の臨時出費をイメージし備えていきたいものです。

例えば「毎月2万円×6カ月分」と決めたならボーナスから12万円を取り分けて残しておきます。これを別の銀行に移すなどで「虎の子」として大事に残しておくのです。

毎月どうしても赤字になってしまったらここから崩します。あるいはイベント出費などが急に生じたらそのための予算枠として使います。

もし、崩さなくて済んだらそれは貯金として将来に残しておいてもいいし、最後に大型出費にしてもいいでしょう。

「今月やりくりできるか…」のようなハラハラする状態はメンタルにもよくありませんし、そこでお金を借りてしまうと利息が高くつきます。ボーナスから計画的に残しておく、を意識してみましょう。

使い道その3:「基本、残しておく分」

3つ目の使い道は、基本的に使わずに未来のために残しておく分です。実はボーナスの目的を聞くと貯金と回答する人の割合が高いのですが、これは将来に備えてお金を貯めておく人が多いことをあらわしています。

何か具体的な目標がある人はぜひ、計画的に貯めて将来に備えてください。

・「一人暮らしを始めたい(敷金・礼金や引越代、家電購入費用等がかかる)」……目安:数十万円から百万円程度

・「そろそろ結婚が近いと感じている(新居の費用、結婚式費用などがかかる)」……目安:数百万円程度

・「マイホーム購入を考え始めた(頭金、初期費用などがかかる)」……目安:物件価格の数割程度

・「子の教育資金準備を意識したい(塾費用、高校と大学の学費が重い負担となる)」……目安:高校と大学の受験関連費用として数百万円、大学の学費の半分を目標にさらに数百万円

などなど、「目標(テーマ)」「必要な金額」「必要な時期」などを整理し、書き出してみましょう。必要性がはっきりすれば、そのために計画的に頑張ろう、という気持ちも明確になります。

具体的なイメージがない場合も、お金を残しておくことは有意義です。例えば白物家電がいきなり壊れた時などは、予期しないタイミングで5万、10万円といった出費になることがありますが、「次のボーナスの一括払いで」と先送りするよりは残しておいたお金でやりくりできることが理想的です。

人生の転機がいきなり訪れることもあります。おひとりさまライフを考え始めていた人が、数カ月後に結婚、なんてこともままあります。お金があれば、人生の選択肢を狭めずに済むかもしれません。

自分なりの「ボーナス配分比率」を考えてみよう

今回はボーナスの3つの使い道を紹介しました。あなたのボーナス支給額明細をチェックしつつ、それぞれの使い道に予算配分をしてみましょう。

できれば「冬ボまでに使う分(月2万円×6カ月=12万円)」位をまず確保、次に「基本、残しておく分」を決めます。残りが「この夏に使う分」です。

ざっと考えてみて「この夏に使う分」と「基本、残しておく分」を増やしたり減らしたりしてみましょう。自分なりの心地良いボーナス配分比率が見つかったら、ボーナス活用術が身についたも同然です。

上手に楽しく、ボーナスを活用してみてください。