めざせ!脱・シーリングライト。 今どき照明を知って部屋を変える。
そろそろ街にはイルミネーションが輝き始める頃。
街路樹には光がちりばめられ、華やかな光のオブジェやライトアップで、見慣れた風景も一変。そんな明かりのマジックが私たちの心をつかみ、瞬時にして、ロマンチックな非日常の気分にさせてくれます。この明かりのマジック、ぜひご家庭に取り入れてみませんか?なかなか見直す機会のない「部屋の照明」について、プロのアドバイスを聞いてきました。
LEDがここまで進化しているとは!
昔に比べて現在のLEDはとてもカラフル。福岡市内で照明デザイン事務所「ランドスケープコンコード」を営む高良年彦さんによると、「3年ほど前から各メーカーの照明器具はほぼ100%LED仕様になっています。長寿命で省スペースなうえに、どんな色も出せるんです。リビングなどに適した、白熱灯の温かみのある色あいも出せますし、スイッチ一つで陽射しのような白くて明るい色にも変えられます。」
確かに、天井の真ん中に取り付けるシーリングライトでも、リモコンで段階的に色味などを調節できるものを多く見かけます。この他にも、実は青や赤といった劇的な色の変化をつけられる照明器具も販売されているとのこと。
さらに驚いたのが「あまり知られていませんが、LEDは虫が来ません」と高良さん。虫が好む紫外線をほとんど含まないため、屋外の照明に使っても、うじゃうじゃ虫たちが集まってくることがないのだそう。
テラスなど屋外の照明がいまだに白熱灯や蛍光灯ならば、ぜひ今すぐLEDに変更を!
リビングの明かりを変えてイライラ解消。
夜が更けるにつれて、リラックスするどころか、なんだかイライラしてしまう。子どもが早く寝ないから?夫の帰りが遅いから?
「それは、照明のせいかもしれませんよ」
多くの住宅で使われている「蛍光灯シーリング」。しかもたいてい、隅々まで明るく照らす「昼光色タイプ」で過ごしているご家庭が多いようです。
「夜じゅうずっと、煌々と昼光色で部屋を照らしていたのでは、神経が高ぶってしまい、疲れを助長してしまいます」と高良さんは言います。
「太陽の光に近い昼光色の白い光は、脳を活性化させる効果があるので、体を休ませる夜には、電球色のやさしい光を分散させてあげるのがおすすめです」
確かに上の写真のような、素敵な間接照明が入ったリビングなら、リラックスできそうです。けれど、賃貸の我が家でこんなリフォームは絶対無理!という方にこんな方法も教えてもらいました。
「ポイントは1つの照明器具で照らすのではなく、光をいくつかに分散させて散りばめる感覚。スタンドライトを使えば、簡単にできますよ」
確かに、同じスタンドライトを使うにしても、白い壁に反射させたり、観葉植物で光と影の陰影を出してみたり。同じ部屋とは思えないほど雰囲気が変化します。
これで、イライラも減って熟睡できそう!?
近い将来「電球交換」が死語になる!?
高良さんのような「照明デザイナー」の仕事は、住宅や店舗にどんな照明器具を設置するのか考えるというだけではありません。
「家を建てる際、昔は天井につける電灯のことだけを考慮すればよかったので電気工事屋さんが配線の位置を決めていましたが、最近はLEDを使ったライン照明が主流なので、設計段階から私たちが加わって明かりの位置と種類をデザインし、それに合った配線にしてもらいます」とのこと。
ライン照明とは、壁と天井、壁と床の間などによく見られる間接照明。長寿命のLEDを使うので、電球交換の頻度も極端に低く済み、手の届きにくい場所に照明を配置することも可能になったと言います。これにより、一般住宅の建築においても、照明がかなり重視されるようになったのです。
「視力が落ちてきたので見やすい明かりにしたい、料理が美味しく見える照明にしたい、高級ホテル風の寝室にしたい…など、照明で解決できることは意外と多いので、ぜひ気軽にご相談ください」(高良さん)
照明で居心地の良い部屋が作れる。
これまであまり注目されていなかった「住宅の照明」。LEDの進化で、思っていた以上に照明器具の選択肢も増え、自分のニーズや用途にあった製品や使い方ができるようになってきました。
カーテンを変える感覚で、リビングやダイニング、寝室の照明を変えてみると、これまで以上に我が家がくつろぎの空間になるかもしれません。
福岡市中央区天神の「住まいるギャラリー」では、住まいに関するさまざまな相談を受け付けており、定期的にセミナーも開催しています。日程や内容はこちらをチェックしてみてください!
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