なぜ「かかと・ひじ・ひざ」に角質トラブルが目立つのか?夏前のガサガサ解消法
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監修・ライター
ショーウィンドウに夏らしいサンダルが並ぶ季節。でも、あなたの「かかと」、ガサガサ・カチカチになっていませんか? また、「ひじ・ひざ」の乾燥も、意外と見られているものです。「キレイサロンSARA」代表の池上公香さん、本格的な夏が来る前に自宅でできる「かかと・ひじ・ひざ」の角質ケアを教えてください!
ガサガサ、カチカチになる原因は「乾燥」と「摩擦」
肌の露出が増えていくこれからの季節。日焼け止めクリームを塗って紫外線対策はしていても、「かかと」「ひじ」「ひざ」のケアはおろそかにしがち。夏に向けて、ガサガサ、カチカチ状態はなんとしても解消したいところです。
でも、そもそもなぜこの3か所だけ、角質トラブルが目立つのでしょうか? 池上さんによれば、実はこの3か所は顔や体の他の部分に比べ、皮脂腺がほとんどないのだそう。そのため非常に乾燥しやすく、粉っぽくなってしまうというのです。
また、角質が硬くなるのは生活の中での「摩擦」が原因。野球選手の手のひらに固いマメができるのと同じように、机にひじをつく・床にひざをつく・服が擦れるといった習慣的な摩擦が、カチカチの角質や色素沈着につながっているといいます。特に固くなりがちなかかとは、常に全体重がかかっていますよね!
自宅でできる「かかと」の角質ケア まずは保湿で柔らかく
では早速、自宅でできる角質ケアの方法を部分別に伺っていきましょう。まずはやっかいな「かかと」。かかとは角質層が顔の10倍厚いといわれ、ターンオーバー(表皮の新陳代謝)が進みにくいそう。そんなかかとには「削る」ケア方法がおすすめです。
しかし、「肌が固いままいきなり削るのはNG!」と注意する池上さん。「乾燥しているところをそのまま削ると、肌を傷つけたり余計に角質が硬くなったりしてしまうんです」。そこで重要なのが「毎日の保湿」。保湿で皮膚を柔らかくしてから削ることが一番だといいます。
かかとは皮脂腺が少ないため乾燥しがち。かかと専用の保湿クリームのほか、肌になじみやすいホホバオイル、ワセリンなど油分が多いクリームを塗布します。コットンに保湿オイルを含ませてラップを巻いたり、つま先の空いたかかと用靴下を履て寝たりすると、より保湿効果が高まるのだとか。
削りすぎると硬くなる! 削るケアは週に1~2回を目安に
肌が柔らかくなってきたら、いよいよ「削る」ケアの解禁です。昔ながらのかかと削りといえば軽石ですが、最近はインターネットや100円ショップでもかかと専用のやすりアイテムが多数販売されています。
やすりの目が鋭すぎるものは肌を傷つけるので要注意。池上さんのおすすめは「”やや粗め”と”細かめ”の2面タイプ」のものだそう。池上さんは1000円程度のものを使い、粗い面でササッと削り、細かい面で優しく仕上げるようにしているといいます。
頻度の目安は週に1~2回、優しく控えめに行いましょう。「毎日削ると、刺激から肌を守ろうとして余計に角質が硬くなってしまいます。また、早く解消したいからと一気にゴシゴシ削りがちですが、肌が傷ついてヒリつくこともあるので注意してくださいね」(池上さん)。もちろん、削るケアの後の保湿も大切です。
ただし、あまりに酷いガサガサやひび割れは水虫などの可能性もあるそう。保湿ケアをしても改善が見られない場合には、医師の診察を受けてくださいね。
カサカサの「ひじ・ひざ」は保湿+自作スクラブで解消!
ガサガサ・カチカチが気になるかかとに比べて、皮膚が薄く皮脂腺も少ない「ひじ・ひざ」は乾燥やくすみが目立つ部分。この部分には、スクラブクリームを使った「スクラブマッサージ」がおすすめだといいます。
「スクラブクリームは自分でも作れますよ」と池上さん。食用・薬用の重曹と好きなオイルを1:1の割合で混ぜ、やさしくマッサージするといいそう。このケアも、週に1~2回の頻度が目安です。毎日の保湿も欠かさずに行いましょう。
「スクラブで古い角質を除去し、前後でしっかり保湿してあげれば、肌はきちんとターンオーバーしていきます。くすみも薄くなり潤いも出てきますよ」と池上さん。毎日のケアを続けて、乾燥知らずの状態をキープしたいですね。
かかと・ひじ・ひざのケアは、保湿と古い角質の除去がセット。池上さん曰く、このケアを続けていくと、早い人では1~2週間で「お、状態が違うかも?」と変化を感じられるのだとか。今から駆け込みでケアを始めても、十分夏本番に間に合いそうです。今年の夏こそ、自信を持ってツルツルの肌を見せちゃいましょう!