地方移住ランキング2016年版! 九州は?
監修・ライター
2016年版の地方移住ランキングが発表されました。実は、九州は移住先として人気が高いことをご存じでしょうか。そんな九州の各県のランキングはどうなのか、九州が人を惹きつける魅力は何なのか、東京と比べた物価などをチェックしてみましょう。
■「地方移住」ランキングとは
地方移住ランキングとは、認定NPO法人ふるさと回帰支援センターが2009年から「移住希望地域ランキング」として発表しているものです。これは、同センター運営の「ふるさと暮らし情報センター」の来場者を対象に、移住希望先を含めた地方移住のアンケートの結果を集計しています。
ふるさと暮らし情報センターへの来場者は年々増えています。面談やセミナー参加の来場者は、2011年の2,148人から2016年には2万1,452人と、5年間で約10倍です。このことから、地方移住を希望する人が着実に増えていることが分かります。
2016年版の地方移住ランキングでは、トップ3は東京と名古屋の間に位置する県に集中しました。それは、静岡県、長野県、山梨県です。長野県、山梨県は近年の1位争いのライバルになっています。静岡県は、2014年7位、2015年4位、2016年3位と人気上昇中です。
● 移住希望地域ランキング2016年版トップ3
1位 山梨県
2位 長野県
3位 静岡県
■九州は上位に位置、なかでも福岡はトップ
九州では、トップ20内に福岡県(5位)、大分県(7位)、長崎県(9位)、宮崎県(10位)、鹿児島県(13位)、熊本県(18位)がランクインしました。ここから、九州の人気の高さが分かります。
福岡県は、今回が初の全国トップ5入りとなりました。複数のメディアを活用し、福岡県移住・定住ポータルサイト「福がお~かくらし」、移住・定住ガイドブック「福岡移住読本」、移住プロモーション動画など、移住・定住を積極的に推進しています。
九州には移住に積極的な自治体が多く、大分県豊後高田市は宝島社『田舎暮らしの本』の特集企画「2017年版住みたい田舎ベストランキング」で、5年連続ベスト3に選ばれるなど、移住者受け入れの先進地になっています。
■九州の物価
移住先を決めるには物価は気になる要素の一つです。では、九州の物価は他と比べてどうなのでしょうか。
物価地域差指数によると、全国平均を100とした場合、1位の東京は105.2です。福岡県は97.0で44位と全国で3番目に低く、物価が安いことが分かります。さらに、宮崎県は96.1の47位と全国で最も低く、佐賀県が97.1の43位、大分県が97.5の40位など、九州は全体的に物価が低いのです。(総務省統計局「都道府県別消費者物価地域差指数(2013年平均)」より)
■九州に移住するメリット
九州への移住では、これまで述べたように物価の安さが大きなメリットといえます。しかし、物価の安さだけなら九州以外にもいろいろな場所があります。では、九州が移住先として選ばれる物価以外のメリットは何でしょうか。
九州の人は、外から来た人に対して歓迎してくれて優しいといわれています。また、気候が温暖なことも魅力の一つです。さらに、食の豊かさも挙げることができます。海の幸や農産物が豊富で、豊かな食生活を楽しむことができます。
名物の一例として、福岡の豚骨ラーメンやもつ鍋、佐賀のからつバーガー、大分のからあげ、熊本の馬刺し、長崎のちゃんぽんや皿うどん、宮崎のチキン南蛮、鹿児島の黒豚料理など、さまざまな食文化があります。
食や気候に恵まれている九州は、住むのに素晴らしい場所といえるでしょう。