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最近落語が人気とか。ど素人のわたしでも楽しめますか?

5000円でかなうコト 菊田 敏明

最近落語が人気とか。ど素人のわたしでも楽しめますか?

博多・天神落語まつり

目次

興味はあるのに、なかなか取っ掛かりが見つからなかった落語の世界。ステキな導きがあれば、楽しめそうな予感があるんだけど。そこで、福岡の落語振興に尽力してこられた賢人・菊田さん、わたしの水先案内人になってください!

Q1 初めての落語、何を頼りに、どこに聞きに行けばいいですか?

落語

出典元:博多・天神落語まつり

A1 実は多くの落語会の場合、演目が事前には分かりません。噺家(はなしか)のみなさんは、舞台に上がって(落語の場合、高座と言いますね)、お客さんの反応を見て演目を決めるのです。その即興性も楽しみの一つ。ですから、まずは「名前を知っている」「見たことある」という噺家を選んで見に行くのがいいでしょう。

私は、落語を聞くのに予備知識はまったくいらないと思います。映画を見に行くように、気軽な感覚で行ってください。ただ映画の場合は、みんなが同じ映像・風景・登場人物を見ますが、落語の場合は、話を聞いている人それぞれが、自分の想像によって景色を思い浮かべることになります。上手い噺家とは、聞く人に鮮明な映像をイメージさせる力を持つ人のことだなぁとつくづく思います。そういう噺家に出会うのが、生の落語の醍醐味です。

ちなみに、今年10回目を迎える「博多・天神落語まつり」には、60人余りの噺家が出演します。現在、落語家は日本全国で約750人いるといわれていますが、そのうち東西の人気・実力のあるトップ60人が福岡に集まるんです。毎年「このまつりの期間は、東京と大阪から落語家がいなくなる」なんていわれるくらい豪華な顔ぶれなので、まずは「博多・天神落語まつり」のプログラムから気になるものを聞いてみるのが、一番の近道でしょう。今年は11月3日から6日までの4日間開催されますよ。

博多・天神落語まつり

Q2 いま聞いておくべき、注目の噺家さんって?

落語まつりのプログラム

出典元:博多・天神落語まつり

A2 落語初心者だったら、まずは40~50代の中堅クラスの真打ちの噺を聞いてみるのがおすすめです。「真打ち」とは、寄席でトリを飾ることができる噺家のことです。実力もありつつ今の感覚やテンポがあって、とても聞きやすいですよ。

落語は本題に入る前に、「マクラ」という導入の話をするのが通例。時事ネタなどを持ってくるのですが、この世代の人たちは、身近であまり難しくない話題から始めて、ぐっと落語の世界に引き込んでくれる人が多いように思います。

そこでなんとなく「落語ってこんな感じ」というのを掴んだら、20~30代の若手の勢いのある落語を聞くのもいいし、60~70代の師匠の円熟味を増した話芸に耽溺するのもおもしろくなりますよ。

Q3 実際にどんな噺が聞けるのですか?

博多・天神落語まつり高座

出典元:博多・天神落語まつり

A3 落語の噺は、10分くらいの短いものから1時間以上の大作までさまざま。「古典」と呼ばれる話では、江戸や上方の庶民の日常生活の何気ない出来事を題材に、ストーリーを仕上げてあります。

例えば、
「ものすごくおっちょこちょいの人が引っ越しをしたら…(引っ越しの夢)」
「もしも自分の子どもにめちゃめちゃ長い名前をつけた人がいたら…(寿限無)」
「もしも借金だらけの魚屋夫婦が大金を拾ってしまったら…(芝浜)」。

どれも現代でもありそうな話として、すっと頭に入ってきませんか? 肩肘張らずに聞けて、くすっと笑えるのが落語です。

さらに落語を聞き込んでくると、同じ噺が噺家によって違うのがおもしろくなってきます。「あ、わたしこの人の噺が好きかも」という、あなたと波長のあう噺家が、きっと見つかるはずですよ。

最近は若いお客さんも増えてきました。けれど、最初から目当てがあった人は少なくて、「人に誘われて来てみたら、思いの外おもしろくてハマっちゃった」という人が実に多いんです。


なんだ!あんまり構えなくてもいいということが分かって、ちょっとホッとしました。それにしても「博多・天神落語まつり」がそんなに豪華メンバーだったなんて。さっそくチェックしなくちゃ!

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